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【トレードマーケティングTips】決算情報などを集めてバイヤーと次の半期の方向性を話してみよう

メーカー本部担当、5月の営業活動のポイント

こんにちは。
マーケティング研究協会トレードマーケティング部です。
唐突ですが、量販向けの営業を担当しているメーカーの本部担当の皆さんや営業企画に携わるスタッフの皆さんにむけて、「トレードマーケティングTips」と題し情報を配信していきます!

さて、今回は下記の「5月の営業活動で気にしておきたいポイント」をお伝えします。

  • 5月は上場小売業の多くで「1年の決算発表」がされる月

  • 決算を踏まえてバイヤーと会話したはずなのに、かみ合わなかった?それはなぜ?

  • バイヤーとの会話で取り入れたい業界環境の変化

2月、3月決算の上場小売業では順次決算発表が決算説明資料がホームページで公開されている企業もありますがご覧になられましたでしょうか?
特に5月は決算発表として上場小売業が一年間の自社の事業を総括し、次の一年の方針をどのように考えているのか配信するタイミングです。

担当得意先であればすでにご覧になっていることと思いますが、もしまだのようでしたらぜひ確認してみましょう。
その際に、発表された売上の前期比だけではなく、計画比がどのくらいだったのかを必ず確認してください。

なぜ、「計画比」が重要なのかというと、得意先の売上前期比が「108%」、計画比が「99%」だったとして、バイヤーとの会話の際に「御社は全社売上前期比108%でしたね。すごい好調ですね!」といったら、バイヤーの顔色はたちまち曇ってしまうでしょう。
そして、「いやいや、予算未達なんだから良いわけないでしょ。」と返されてしまいます。

今年の決算発表でも「前期比は100%越え」、しかしながら「計画比は100%割れ」、という企業はいくつか見られていますので、得意先の情報を確認してみてください。
また、自分の担当先ではない業態やチェーンに関しても、例えば「スーパーマーケット業態の全体感」としてはこうだったなど、俯瞰した目線で分析を行ってみると良いかと思います。

24年2月期(3月期)決算については、販売面では新型コロナウイルスの5類移行に伴う生活・人流の変化や、前年から続いている多くの商品の値上げ、管理面では光熱費や処遇改善のための人件費増など、業績に影響を与える変化が複合的に絡み合う一年でした。

また、流通業界のトピックとしては、Drugチェーン上位企業の経営統合や大手GMS企業の地方部での閉店(譲渡)なども大きなニュースとして挙がっていました。

今期はどのようなトピックスがありそうなのか、
それが得意先にとって追い風になるのか、それとも向かい風になるのか、
どのような対策が必要になりそうなのか、
自社の商品やカテゴリーがどのように貢献できそうか、


ご自身としての見解を持っておくことをお勧めします。

その際、業界誌・業界メディアなどの情報にもアンテナを立てておくと、参考になりますので是非活用してみてください。

収集した情報や、自分の見解はバイヤー(や卸の方)とのコミュニケーションに活用しましょう。
自分なりの見解や仮説を提示することで、バイヤーから担当カテゴリーの今後をどう考えているのか、それをこの秋冬の売場や販促方針や予算計画にどう反映させるつもりなのかを引き出す助けになります。

例えばですが、
「来年、御社のエリアにディスカウント系の競合参入があり、お客様の店舗の使い分けが進むと考えられます。御社で購入していた商品を競合店で買われてしまい、買上点数の減少が懸念されます。対策としては、今のうちから御社の強みであるPBとの併買を売場で訴求していく必要があると思うのですが、バイヤーはどのようにお考えでしょうか?」などと自分の見解を伝えたうえでバイヤーの考えを伺います。

その見解がバイヤーと一致していたり、納得感が高く共感を得られれば、その方向性で秋冬提案を検討していけばよいですし、仮に見解が異なったとしても「私(弊社)としては~~と考えていてね...」とバイヤーや得意先としての見解を引き出すことにつながります。

特にまだ関係性の浅いバイヤーや、もう一歩踏み込んで提案・取組を進めていきたいバイヤーとのコミュニケーションにはとても効果的ですので是非実践してみてください。

#トレードマーケティング

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