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患者さんに何を求められているのか?

治療家の仲間達と話をしていて、この話題になった。

治療を始めたばかりの人達の共通の話題なのだと察する。
今日は、この「患者さん」に対して、治療の流れとともに
私達治療家は何が提供出来るのか、考えをまとめていく。


ゴール設定の共有

最初に来院する人の目的は、簡単に言うと「痛みが無くなる」こと

ただ、この期待値が人によって異なるために、その基準を確認する事が重要となる
患者さんは、インターネットもしくは口コミにて最初来院される事が多いと思うが
その際は、お互いに何も情報がない立ち位置となる。

そのため、初診を済ませた後に「本日の目標」を共有する

「肩が今より上がるように頑張ろう」
「ダンスの動きがやりやすくなるようにしよう」
「今より歩きやすくなるようにしよう」

患者さんの期待値が、どの点にあるのかを探らないと
こちらとしてもベストを尽くし最善の結果が出たとしても不満につながる
これはお互いにとってアンハッピーな事案

共有に向けてのポイントは3つ

1)お互いに評価しやすい指標を取る

患者さんにとって、痛みが変化する事はわかりやすいが、違和感や動きにくさを治療に来ている人にとっては、施術の効果が確認しづらい。

では、どうするか?

その場合、お互いに見た目の変化でわかるものを提供する。

例えば、スポーツをやっている人であれば
●投球動作のマネをする
●ゴルフのスイングのマネをする
●ダンスの動作をやってみる

その患者さんの特化したスポーツ動作を施術前後で比較して
やりやすいのか、そうでないのかを評価し確認する。

それ以外の方の場合は、どうするか?その場合は
①前屈・後屈動作
②開脚動作

などで前後を評価し、感覚を確認するのがオススメ。
より前屈の手が床に近づいた、足の張りが無くなったなど感じるはずだ。

2)施術して、痛みの変化を3段階で聞く(増えたのか変わらないのか、減ったのか?

その院に来た意味としては、痛みが改善すること
施術に対してのフィードバックを得る事を、少し不安に感じる人もいるかと思う。

「痛みが増えたらどうしよう?」
「変わらなかったらどうしよう?」

このフィードバックは、最後にやるものではなくて
90分の施術だとしたら、途中30分くらいで一度聞いて感覚を聞く

その結果
痛みが増える⇨施術を反対方向へ持っていく(緩めて×なら、鍛える)
痛みが減る⇨最初の検討が合っている、引き続き同じ方針で行う
痛みが変わらない⇨患者が感じないのか、もしくは検討が外れているので別案

これで、調整しながら仕上げていく

あくまでマッサージで気持ちよく帰ってもらう事ではなく
治療者としての立ち位置であれば、痛みの改善に全力を尽くすのがベストだと思う

3)どの段階まで今日治るのか、何回で治るのか(治療計画を伝える)

患者さんは、痛みはどの段階まで減っていくのか?また何回で治るのか?を
知りたがる。人は原因がわからないものを怖がる傾向にある。

もちろん、鍼灸師をはじめ他の職業でも、医者以外診断は下せないため
症状を限定して患者に話す事は禁止されている。

ただ、過去に似た例があり、どのくらいでよくなった、とか
こういう経過を辿る可能性がありますなど患者さんに伝えられると
全く暗くて見えなかった道が広がってくるので、患者さんと距離が近くなる。


以上が、私が考える患者さんが求めてくるポイントについての対応方法だ。
慣れてくれば、意識せずとも出来ると思うが、
最初は意図的に声を大きくして伝えてみるのも練習のうち

患者さんが笑顔で帰ってくれるように、日々アップデート

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