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月経の基礎知識〜ピルのお話まで

こんにちは。
柔道整復師の安達です。(@tr_adch)

月経についての動画を撮影しようと思いながら、まずは文字起こしをしようと思い立ちnoteを書いております。

前にもnoteで生理のお話はしているのですが…

これは医療系やトレーナーでない方でもお読み頂けるような内容になっています。

いわゆる一般向けの内容です。

今回は、これよりも濃い内容を皆様にお届けしようと思っております。
なぜかというと、整骨院でも月経の相談は多いからです。

そこには信頼関係があるという事が前提ですが、月経の事で悩んでいるアスリートの方は多いです。

セラピストの方々も是非、そういった悩んでいる子達に適切なアドバイスが出来れば良い関係が築けるのではないかなと思います。​

では、月経について学んでいきましょう!

女性アスリートの三主徴

月経のトラブルだけでなく、女性アスリートには大きく3つ注意しなくてはいけない事があります。

◆エネルギー不足
◆視床下部性無月経
◆骨粗鬆症

この3つになります。

この3つ全て、エネルギー不足が発端ということを忘れてはいけません。
エネルギー不足については後ほど解説していきますが、エネルギー不足が故に月経不順になってしまったり、無月経になってしまったりするのです。
月経のお話を進めていくと骨粗鬆症も出てきますので、いかにこの3つがセットで覚えておくと重要かが分かってくるかと思います。

月経の基礎

月経の仕組みは次の通りです。

①GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が間脳の視床下部から分泌され、その刺激で下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)が分泌される。
②FSHの作用で、卵巣内の原始卵胞が発育し、1個が成熟卵胞になる。
③成熟卵胞が、卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌。
④卵胞ホルモン(エストロゲン)の作用で、子宮内膜が増殖する。
⑤下垂体からLH(黄体化ホルモン)が分泌される。
⑥LHの作用で、成熟卵胞から卵子が飛び出す(排卵)。
⑦卵子が飛び出した後、卵胞は黄体という組織に変化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌。
⑧黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用で、子宮内膜は厚くなり、受精卵の着床準備を整える。
⑨受精卵が子宮内膜に着床すれば妊娠成立。妊娠しなかった場合は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が止まり、いらなくなった子宮内膜がはがれて血液とともに体外に排出される(生理)。

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図にも番号を振ってあるので図を見ながら読み進めて頂くと、分かりやすいかと思います。

2枚目のグラフの⑦のところで、プロゲステロンとエストロゲンの線グラフが交差するのですが、この時に月経前症候群が起こると言われています。ホルモンの乱れとはこの交差する部分を指しています。

《月経前症候群とは?》
「月経前3〜10日の黄体期の間続く精神的、身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」プロゲステロンとエストロゲンの急激な変動?と考えられている。

正常な月経周期

月経不順に当てはまる周期についても知っておくと、より具体性が出て選手や患者さんともコミュニケーションが取りやすいので触れておきます。

正常な月経周期は25日〜38日周期と定義されています。月経周期の数え方は、月経初日〜次の月経が来るまでの日数です。稀に間違えて月経が終わった日から数えている方がいますが、正しい数え方があるので「今まで勘違いしてました!」という方は修正しておいて下さい。

ちなみにですが周期が24日未満の事を頻発月経、39日以上の事を希発月経と言いますので是非覚えておいて下さい。

私は実際に現場では生理周期も聞くようにしていますし、もし本人が「記録つけてないから分からない。」と言っていたら、次の月経から付けてもらうようにしています。

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