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まさに「イノベーション!?」のはなし

商業施設のデザインの仕事がしたくてバッグひとつで上京し、運よく4年半後に夢が叶った、駆け出しブランドディレクターのホーリーです。趣味はゴルフと草野球です!

当時担当していた、小さな商業施設のクリスマスキャンペーンでのこと。
その年からクリスマスの集客を新しく抽選会に変えて実施することになり、告知ポスター、店内装飾、抽選会場などのデザインのご依頼が来ました。

イベントの内容は、よくあるお買い上げキャンペーン。
「施設内で決まった金額分のお買い物をすると抽選会に参加できる」というもの。旅行や金券などの賞品があり、末等はよくあるポケットティッシュ。

こういった、どこの商業施設でも見かける抽選会。それだけに、なにか差別化できないかと日々悩んでいた頃だったので、その時もプロデューサーとあれこれ意見を交換しました。

クリスマスのキャンペーンなので、子どもたちが喜ぶものがいいな!と考えていました。また、当時、高級ティッシュが人気を呼んでいたので、とくに何でもない末等のポケットティッシュはあまり喜ばれないのでは?と思い、ほかにいい賞品がないかとも……。
(後に、知人女性からポケットティッシュはめちゃくちゃありがたい!という意見もありました。)

こんな風にして、「クリスマス」「プレゼント」「子供たち」「笑顔」という、いくつかのキーワードからひとつのアイデアが生まれました!
それは、クリスマス抽選会に参加した人に、ポケットティッシュの代わりに『チャリティーを体験してもらう』というもの。

子供たちに分かりやすく「チャリティー」を体験してもらう為に、抽選会場にBOXを設置し実際にコインを投入することで、その場で「チャリティー(募金)」を体験できる仕組みをつくりました。

もちろん直接ではないけれど、知らない人にプレゼントをあげるような『ちょっとしたサンタ気分』が味わえて、その日をあったかい気持ちで過ごしてもらおう!というアイデアがカタチとなりました。

実際のキャンペーンでは、
① 抽選会に参加して、末等に当選!
② チャリティーコインかポケットティッシュ、どちらかを選択。
③ コインを選んだ場合は、その場でチャリティーBOXへ投入。
④ 集まったコインは一枚10円として換算、お客様に代わって施設から寄付。

という仕組みにして実施しました。
◎募金は、その施設がある市の社会福祉法人へ寄付されました。


当時は抽選会に何か変化や特徴を!との思いからでしたが、ブランディングを学んだ今、そのことを思い返すとそれはまさに「イノベーション!?」だったと気づきました。ちょっと大袈裟かな?笑

イノベーション(英: innovation)とは、物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。一般には新しい技術の発明を指すという意味のみに理解されているが、それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。 出典:Wikipedia


今思うと、「抽選会」×「募金」の「新結合」により、どこにでもあるようなクリスマスイベントに、ちょっとした新しい価値が生み出せたかな?と感じています。

集まった募金はそんなに大きな額ではありませんでした。けれども、このアイデアの評判は良く、その後も仕組みを変えずに数年続き、系列施設のイベントにも採用されました。


先日先輩トレーナーから『顧客以外からも感謝される会社を目指す!』という言葉を聞きました。SDGsの重要性が叫ばれる時代に合った素敵な目標で、『高い目標が巧みに定義されている言葉』だと感じました。
そして、「抽選会」×「募金」のアイデアはこの考えに通じるものがあるな、とも。
こちらの施策、昨年度は実施されませんでしたが、こういった施策を続けることでSDGsの目標達成に一役買えそうな気がしています。

最後に、このアイデアを企画として定着してくれたプロデューサー、広告代理店、企画を採用いただいたクライアント、そして、イベント実施に関わった全ての人に改めて感謝したいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

TOYPLOTでは、ブランディングで顧客の「らしさ」を磨き、デザインで「よりよく」伝える。「らしく、よりよく。」をコンセプトに、自ずとブランドが育ち、人の心が動く価値あるデザインを顧客と共に目指します!

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