超短編小説『ナンセンス劇場』040
【SF母ちゃん】
小学校運動会
「フミノリ~、頑張って~。フォースの力を信じるんだよ~」
とある夕方
「フミノリ! あんた母ちゃんの財布からお金盗んだね!
そんなことばっかりやってると、そのうちダークサイドに堕ちちまうよ!」
3ヶ月後、フミノリ、ダークサイドに堕ちる
「だから母ちゃんあの時言ったでしょーが!
あんた今日は晩ご飯抜きだからね!」
【意外じゃない結末】
「『赤ちゃんが犯人』っていうミステリー小説知ってる?」
「赤ちゃんが犯人?」
「そう、めちゃくちゃ面白いんだぜ。
もう最後まで誰が犯人か全然わかんないんだよ」
「あの、それって・・・」
「すっごく意外なヤツが犯人。
ヤツっていうか何ていうか。
あ~犯人教えたい!」
「ひょっとして赤ちゃん?」
「え、何で?」
「いや、タイトルが赤ちゃんが犯人ってなってるから」
「それで赤ちゃんが犯人?」
「いや、さにがにそれは無いと思うけど」
「俺も赤ちゃんが犯人なのかな?って思って読んだんだけど…
赤ちゃんが犯人でした!」
【味の決め手】
「甘~い! こんなに甘いイチゴ初めて食べました。
まるで砂糖をかけたような甘さですね」
「ええ、かけましたよ」
「え・・・?」
「ええ、かけましたとも」
「うわ~、このお肉とっても柔らかくて甘くておいしいです。
噛めば噛むほどお肉の甘さが・・・はっ!」
「ええ、まぁ…かけましたねぇ」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?