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自分に合う企業の見つけ方

自己紹介

パーソルキャリアエージェント事業本部:採用コンサル(G検定:AIジェネラリスト検定持ち)

大手もスタートアップも業界も職種も問わず100社の企業の採用の裏側に触れ、約5万人分の転職者の職務経歴書を見て、転職者の声を聴きマッチング。

人類学、幸福学、先端テクノロジー、ビジネス理解がもはや趣味。笑

人生は選択の連続であり、知らなければ選択は出来ない。良質な知は良質な選択肢を作る。お金は手段。重要なのは人生を幸せにすること。社会がより豊かになること。

企業と転職者の生声×世の中新潮流×経営理論(経済/社会/心理)から「中立・本質・媚びない」記事が書きたいなぁ〜と思っています。

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豊嶋基彰(パーソルキャリア)
@vBr7KSvkDjJZqwR

何故志望動機が書けないのか?

企業の面接を受けるときよく聞かれる「弊社を志望した理由を教えてください」って絶対聞かれる質問。

履歴書に記載をしないといけないこともあるし、学生であればエントリーシートに記載をしないといけないことも。

でも志望動機をなかなか言語化できなかったり、一貫性をもって説明できなかったり、自分では会心の出来だと思って伝えたものの、面接官の顔が険しかったりしたことはないでしょうか。

そもそも志望動機ってなんで聞いてくるの?任された仕事ができればそれでいいじゃん。だから自分の能力だけで判断してよ。

と思われる方もいるのでは?

確かに企業が人を採用をする前提として、「この人はポジションミッションを遂行できるか?」は重要ではあります。しかし多くの企業は皆さんが思っている以上にその採用がきちんと「相思相愛であること」を重要視しています。

そして相思相愛であることがパフォーマンスにも影響をする可能性が高いことも事実です。

もちろんその人のパーソナリティーにもよりますが、相思相愛であれば目の前で飴をぶら下げられなくとも自分でモチベーションを高く保ち主体的に仕事をしてくれる可能性が高いですし、中長期的な就業につながる可能性が高いためパフォーマンス発揮の総量も期待できます。

他にも細かく言えばいろんな観点がありますが、

一番は「やっぱりこの企業に入社してよかったな」と思える人を採用したいと企業はちゃんと思っています。(※そうでない会社もゼロではないのかもしれないですが)

※ポジションミッションって何?という方は前記事をご参照ください。

今回相思相愛という言葉を使いましたが、いわゆるこの状態は「自身の求めていること提供できるもの、そして企業が求めているものと提供できるがマッチしている状態」を指します。

ゆえに志望動機とは、「企業が提供できることの範囲内に自身が求めることがある。このポジションで働ければ自分は幸せである。なぜならば~」ということをアピールすることになります。

これらを論理的に一貫性をもっていかに説明できるかによって、企業は入社後のイメージを膨らませられます。

よく志望動機がしっくりこない方のパターンは

「企業があなたに提供できることの範囲を理解できておらずあなたが求めることとどうフィットしているのかわからない」※これはポジションミッションをきちんと理解することで把握しましょう。

「志望動機に説得力がない(それ弊社じゃなくてもよくない?このポジションじゃなくてもよくない?)」

という状態です。

何故このようなことが起きるかというと、

【現状のつらさから逃れることにのみ目が行っており、そもそも自分が何を本質的に欲しているか?求めているかを明確に自身で理解できていない】

【自身の理解をベースに、企業をないしはポジションを探しておらず、企業ありきで志望動機を作りこもうとしてしまう】

という状態です。

志望動機のベースは、「なぜあなたは転職をするのか?」「転職で実現したいことは何か?」です。

企業を褒めることに志望動機がすり替わってしまう方がいますが、それは本質ではありません。

自分の転職理由、転職で実現したい全てのことが明確で具体的で一貫性が見えるだけの論理性がある。そしてそれらに合致する企業ないしはポジションを探すことができれば、志望理由は転職で実現したいことを説明するだけで終了となります。

もちろん最終的に個別微調整はあれど「企業に合わせて志望理由を作る」という考え方から、前提は「自身の転職で実現したいことが叶う企業を探せば自ずとそれが志望動機になる」ということを理解しましょう。

目指すべき姿、目指すべきゴールがある方は、そこに対してどうすれば近づいていけるのステップアップをしていけるのかを逆算し、次のキャリアはどこで何をすれば良いのか?を考えればよいです。

ここで多くの方がぶつかる壁は、生活のために高給が得られれば、休日が土日祝でもらえる環境ならどこでもいいんだけど?絞れないんだけど?というパターン。

本当に今の自分にはそれしか考える余裕がない、それさえ叶えば自分は幸せになれるという厳しい環境下に置かれている方もいらっしゃると思います。

しかしそういう切羽詰まった状態が目に見えると、逆にブラック企業の労働力搾取の対象となりえます。また背伸びをしたポジションには期待値が低くなかなか採用に至らないが現実です。

企業からしてみれば「実力が無くても本当にやりたいと思ってくれてる人」を採用した方が期待値が高いからです。

そして一貫したキャリア設計を前提にステップアップしようとしているような人の方が企業にとっては魅力的に見えますし、目先1~2年だけより、5年~10年見据えた自分が幸せになるキャリア設計をした方が自身にとっても良いことは明確です。

とはいえ、一貫したキャリアゴールのイメージなんて自分にどんな選択肢があるか?

そもそも未来がどうなってるか?

わからないことだらけのこれからの世の中で、なかなかイメージが付かないですよね。

それにもっと面白いものに出会えばそこからまた違う道を歩むかもしれない。

そういう人はまず自分の価値観と欲求に気づくところから始めたい。(後述します)

何故自分にやりたいことはない、何に対しても興味が湧かないのか?

「自分が何をしたいのかわからない。休みや残業が少なく高年収以外に特に求めることはない」

という方の多くは、基本的に

「知らないだけ」のことも多いです。「予備知識がない」が近いかもしれません。知れば自然と興味関心が湧いてきます

例えば自身が小学生から高校生まで経験したことがあるスポーツと、大人になって初めてテレビで見たスポーツだと、見ているポイントの深みが違います。

どこがどう凄いのか?普通の人にはできないことなのか?等がわかると

「これは面白い!」となるわけです。

興味が無いことの多くはこれに該当します。「知らないから興味が無い」

逆に言うと今は知らないし興味も無いんだけれどもちょっと無理して知ってみる、体験してみると

「あー、なるほどこうなっているのか。であれば、ここってどうなってるんだろう?・・・なるほど!そういうことか!面白い!」となります。

だからこそ「やりたいことではなく、得意なことをしなさい」と言う人も多いです。

あなたの今思ってる「やりたい」は本当に人生をかけて実現したい志ですか?ミーハーな気持ちではないですか?

もしそうだとしたら、すぐ現実を知って、飽きてしまうから、それだったら得意なことを仕事にしておきましよう。

そのうちその仕事の深みがわかり興味が湧き、楽しいと思えるポイントが見つかってくるからそっちの方があなたにとって良くない?

という理論です。

自分にとっての幸せな生き方、在り方から逆算するキャリア設計

そもそも仕事は何のためにやるのか?ということを考えたい。

なんのためにお金を稼ぐのか?

何のために自身の職位、ステータスを向上させたいのか?

それは自身が人生において幸せになるための選択肢を増やすためです。

お金は基本的なあらゆるものと交換ができるので無いよりあった方が、圧倒的に心に余裕ができます。職位を上げれば給与も上がりますし、人は権威を敬意を払う生き物なので、自身の影響力が増す中で人を巻き込んでできることも増えると思います。

ただ、これはあくまで手段です。

本来自分の幸せを考えるのであれば手段ではなく根本的に「どう在れば自分は幸せなのか?」を認識してその手段を行使することこそキャリア設計です。

いわゆるどこで働くか?何をするか?どうやって働くか?

いずれも、人生を幸せにするための手段です。

キャリア設計は「自身に根差した価値観から在りたい姿を正しく認識すること」から始める

「在りたい姿」、これは「何を大事にして生きていけたら自分に嘘なく自分は幸せだろうか?」というニュアンスです。

そしてそもそも価値観とは、人からの評価や世の中の一般常識とは関係なく、あなた個人のやる気の源泉であり、行動につながる動機です。

それは、あなたが惹きつけられてやまないもの、追求するもの、そのために生きている、そういったものが価値観です。

そして、価値観は、その人固有なもので、誰一⼈として同じ価値観の体系を持ちません。

自身の最高の価値観は、自身が最も高い価値を置いていることです。だからこそ、最高の価値観が満たされると幸せを感じます。

価値観は、wikiでは”価値(善・悪、好ましいこと・好ましくないこと、といった価値)を判断するときの根底となるものの見方”と書かれています。

※例えば、「親切」や「正直」、「誠実」「信頼」などはここで言う価値観ではありません

「親切」などは、こうあったら良いなという道徳的観念や信条であって、ここで言う価値観ではありません。「~すべき」「~なければならない」「~~であるべき」「~~のはず」というものは、義務や責任であって、多くは社会的理想や権威ある他人の価値観であり、真の価値観ではないです。

そして注意すべきは、人は気づくと「他人からどう思われるか?」が自身の選択に色濃く反映しているということです。

自分の価値観を自覚していないと自分の人生が、いつの間にか他人の価値観で埋め尽くされていってしまい、「~~をするべきだ」「~~をしなきゃいけない」と他人の価値観で生きてしまいます。

他人の価値観に生きることになると、

例えば、会社の中で単に上から降りてきた目標数字を達成しようと思ってはいるものの、なかなかジブンゴトにできない。等の現象が起こります。

それは会社の価値観を押し付けられ、自分の価値観とつながっていないからです。

大事なことは、「世の中一般的に言われる幸せ・成功」ではなく、

「他人から幸せだと思われるようなこと」でもなく、

「自分にとっての幸せは何か?自分にとっての成功は何か?」です。「自分にとっての幸せは何か?自分にとっての成功は何か?」を理解することです。

そして自身の価値観は1つではなく、複数あり、優先順位があります。その一番優先順位が高い価値観が最高の価値観です。

自分の価値観と合った仕事をしていると、やる気の源が活性化されます。

それは他人から与えられるものではなく、自分の内から湧き上がってくるものです。

そして判断が明確になる→責任感が湧く→リーダーシップを発揮するようになる。といったように、仕事をジブンゴトとしして捉えることができるようになります。

「自身の価値観」を理解するためのフロー

これが正直とても難しいし時間のかかることですが、下記の手法で少しずつ理解をしていくことが可能です。

それは「自身が対峙する感情に対して、何故自分は今このような感情を抱いているのか?」を問うことです。

何故自分は今感情が昂っているのか?イライラモヤモヤしているのか?

逆に、周りの人がこんなにも感情が昂っている体験に対して、何故自分はこんなに冷ややかな目で見ているのか?

といったように「自身の抱く感情を俯瞰し客観的に何故?と考えてみること」です。

それらを考えてみると、自身の習慣、これまでの自身の経験や体験から醸成された価値観が浮かびあがってきます

自身の感情を深く理解することを繰り返していくことで、過去自身が遭遇した原体験と共に、自分が大事にしたい価値観にたどり着くことができます

そして、大事にしたい価値観はもう少しブレイクダウンでき、そこには欲求があります

欲求は、人であれば誰しもが持ち合わせているものですが、それぞれ強弱があります。

自身の欲求の種類やその志向性は感覚に近いものも多く、言語化がなかなかできないことも多いです。

だからこそ、すでに言語化された欲求から、自身の欲求にあてはまるものを探していくといった手法もとることが重要です。

そもそも人間の欲求にはどのような項目があるのか?を知り、それらと照らし合わせて、自身の欲求や価値観の理解をしていくことで、難しい言語化や、これは見逃していたけれど自分の欲求なんだといった気づきを得ることができます。

※下記はご参考までに

自身の根源的な欲求を理解できれば、そこから自身が大事にしたい価値観を理解することに移行します。

そしてその大事にしたい価値観に紐づく生き方こそが「自身の在りたい姿」になります。

そして、この「在りたい姿」を実現、維持、増幅させるためにどうする必要があるんだっけ?

と考えることが、自身を幸せにするための人生設計になります。

そして、多くの人が人生の多くの時間をつぎ込むことになる「働くということ」にも絡めて考える人生設計がキャリア設計になるのです。

理解していただきたいことは、「はたらくこと」も自身の人生を幸せにするための手段の一つであるということ

そう捉えるとそもそも自分はどう在ったら幸せか?といった目的が無いと自身にとって有効な「はたらく」という手段を明確に選べないことがわかります。

また選んでもらうためには説明する力も必要なので、自分のことを説明するために必要な自身の理解も重要となるのです。

もう一つ認識として「仕事において大事にしたい価値観は何か?」といった優先順位も一緒に考えておくと職場選びに有用です。

自身の過去の経験や体験から考えてもよいですが、欲求の理解同様に、参照可能な下記のようなものがあります。

キャリア・アンカーといって組織心理学をベースにした、「人が仕事をするうえで重要視するものは何か?」といったパターンになります。

ここから自身が当てはまるものは何か?優先したいことは何か?も少し理解しておきましょう。

そして会社選び、仕事選びにおいて、重要なことは「在りたい姿をベースとした人生設計上、大事にしたいこと、譲ってもよいこと」の優先順位をつけておくことです。

大事にしたいことが全て満たされる環境が選べる方であればもちろんすべてを選ぶべきですが、なかなか自身の希望を全て満たす職場というのは存在しないケースもあります。

その中で大事にしたいこと、譲ってもよいこと、それらの優先順位をいくつか持っておくと、より企業・ポジションのサーチや最終的な意思決定がスムーズになります。

世の中がどうなっているのか、どう変わっていくのかを理解する

そしてもう一つ理解しておいていただきたい重要なことがあります。

それは未来を捉えられるだけきちんと捉えることです。

なぜなら未来は急加速度的に今後大きく変わるからです。未来が大きく変わるということは、世の中のニーズが変化するということ。ビジネスはニーズをお金に換えているので、そうなれば栄枯盛衰の産業、企業、職種があるということです。

そして時代の変化のスピードが速いからこそ、企業は生き残りをかけ、仕掛けたい事業に合わせて組織を柔軟に組み替えられるような人事設計を組みます。

いわゆるより解雇がしやすい人事制度です。時代の変化についてこれず、パフォーマンスしない高給取りはすでにもう人員整理の対象となっています。

ビジネスの最前線にいないのであれば、あなたのお父さんお母さんの言ってる「安定」から導かれる企業、職種はもはや「安定」ではない可能性が圧倒的に高いです。

結果、キャリアのゴールを明確に定めていたとしても、そこに到達するためのゴールの道順が変わる、そのゴールがそもそも無くなっている等が今後大いにありえます

だからこその在りたい姿でもあります。

自身の人生の価値観としてブレないものを軸にある程度の方向性を定め、これからの世の中の変化に合わせて柔軟にキャリアは軌道修正をしていくことが求められます。

そして「市場に常に求め続けられること&自身が求めること」がマッチした状態を作り続けることが重要です。

求められることとその未来の形をある程度予測するためには、

ビジネスはもちろん、社会、経営、組織、経済、政治、マーケティング、テクノロジー、職種ごとの働き方、哲学等、本来自分のこと以外にも豊富な選択肢からそのとき取り得る良い選択をするために知っておいた方がいいことは正直非常に多いです。

自身で調べることも大事ですが、多すぎて全てを知ることは非効率と言えば非効率です。

だからこそ、自分は何を知れば良いのか在りたい姿からおおよそのあたりをつけて、知っている人に聞く。が一番早いです。

ただお父さんお母さん世代はもうやめましょう。ビジネスの最前線にいるのであれば別ですが、これまでとこれからの未来は圧倒的に違うからです。お父さん世代の言うことはこれからの未来にそぐわないことの方が多いです。

またちょっと上のブランドの通っている会社にいる大学の先輩等、部分的にしか精通していない人もおススメではありません。

その人の物差しで話をするのであまり参考にならない可能性が高いです。

全体像を理解し、きちんと相対比較の物差しがある人に話を聞きましょう。

知っている人かそうでない人かを見極めるポイントは「なぜそうなるんですか?」にしっかりこたえられる人かどうかです。

しっかり構造全体を理解している方に聞きましょう。

ただ全ては参考として聞く。ということを忘れないでください

世の中の構造を変えつつあるコロナは誰も予測できなかったことと同じように、誰しもが未来を全て正確に予測することは不可能ですし、

最終的に選択するのは自身の価値観を完全に理解するあなた自身であるからです

まとめ

志望動機は企業ごとの多少のカスタマイズはあれど、あくまで自身の転職動機、転職先で成したいことがベースであり、「この会社であれば私は幸せになれます。なぜならば~(※企業が求めているミッションをこなせる前提)」を語れることが志望動機です。

そもそも転職はキャリア設計のために、キャリア設計は自分の人生を幸せにするための手段である

自分の人生がどう在れば幸せか?は自身の欲求・価値観の理解をすることから始まる。

自身の欲求・価値観を理解するには日々日々の沸き起こる感情に対して何故今こんな感情に自分はなっているんだろう?と掘り下げて考えていくことで理解が進みます。

キャリア設計は自分を知ることだけでは成り立たず、変化の激しいこれからの世の中のニーズは何か?どうなりそうか?におおよその予測をつけ、そこに合う形で自身の在りたい姿を重ねて方向性を定める。そして方向が大幅にずれないよう軌道修正を繰り返していくこと。

他人に振り回されるのではなく、自身の最高の価値観から幸せの在り方を定義し、その追求のために手段としてキャリアを構築する。

これがまさに今自分が所属する弊社の言葉で言う

「働くを自分のものにする力を」なのだと自分は思っています。

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豊嶋基彰(パーソルキャリア)
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