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富山には、暮らしに欠かせない「道の駅」があります。

1.地元の人に人気の道の駅

みなさま、こんにちは。フリーライターのmakiです。

富山市中心市街地は、JR富山駅から路面電車やバスが1日に何本も出ています。しかし、県内のほとんどの地域では通勤、仕事、プライベートなど、さまざまな場面で車が欠かせません。運転する機会が多いこともあって、駐車場が広くて気軽にトイレ休憩などができる「道の駅」は大切な存在といえるでしょう。ただ、砺波市には、休憩よりも、買い物や食事、お茶を目的とした地元の人たちが集まる道の駅があるのです。その名前は、「道の駅庄川」。

2.自然を感じるオープンなカフェ

2017年6月27日にリニューアルオープンした道の駅庄川には、ガラス張りの開放的なカフェがあります。特におすすめなのは、窓に面した席。晴れた日には、向かいの山々やその向こうに広がる青空を眺めながら、気持ちのいい時間を過ごせます。カフェの隣には、道の駅としては珍しい珈琲焙煎室があって、新鮮なコーヒー豆を使った「庄川ブレンドコーヒー」を味わえるのも、ここならではといえるでしょう。また、券売機を使って購入するのも気軽で便利。一角にはキッズコーナーがあり、子育て中の方もゆっくり過ごせます。この日も幅広い年代の男女が気軽に訪れ、思い思いの時間を過ごされていました。

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3.東駅長にインタビュー!

なぜ、こんなに地元の人たちに人気があるのでしょうか。その理由に迫るため、道の駅庄川の東駅長にインタビューしてきました。

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1976年南砺市出身の東亮輔さんは、かつて鹿児島県に6年、喜界島に10年移住していました。約5年前にUターンしてすぐ道の駅庄川の駅長に就任し、現在に至ります。地域に愛されるお店にするために、夜の駅前パトロールも欠かしません。

4.一人になれる場所

―道の駅庄川は、地元の方に親しまれていますね。東さんは、その理由をどのようにお考えですか?

東さん 気軽に一人の時間を持てる場所だからではないでしょうか。日常生活でなかなか一人の時間が持てない方でも、ここのカフェならおいしいコーヒーや食事を楽しみながら、一人でゆっくり考えごとをすることができます。フリーWi-Fiもありますから、仕事や調べ物をするのにも向いていますよ。

―カフェにはいろいろなメニューがあって、その一つひとつが分かりやすく掲示されているのもいいですね。

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東さん メニューはすべて手作りで、なるべく野菜を多く使うようにしています。郷土料理の「よごし」もそう。野菜をたっぷり使ったヘルシーメニューとして人気があります。料理長の腕がいいので、よごし以外のメニューでもお値段以上のものが味わえますよ。

5. 売り手、買い手、作り手、みんなのいい関係づくり

―売店の品揃えも豊富ですよね。どんなものを扱われているのですか?

東さん 調味料、麺類、飲料、お酒、海産物の加工品、煮魚やハンバーグなどのレトルト食品、お土産、お菓子、生鮮食品など、いろいろあります。こだわりは、地元の人たちに来てもらえるよう、北海道から沖縄までいろいろな地域の食品などを扱っていることですね。幅広く商品を仕入れる時に役立つのが、移住経験。かつて鹿児島県に6年、喜界島に10年暮らしていたんです。当時、一緒に仕事をしていた人たちの協力を得て入荷している喜界島の「サトーマメ」と「ざらめ」は、どちらも人気ベスト20入りしているんですよ。昨年の夏には、呉羽梨が不作だったので、喜界島のマンゴーを入荷しましたら、お中元に活用される方が多かったですね。マンゴー農家から直接ご自宅に届くようにしていたので、郵便局で「どうして、こんなにマンゴーが届くんだろう?」という声が挙がっていたそうです(笑)。今は、鹿児島の黒毛和牛も入荷してるんですよ。喜界島や鹿児島には、なかなか行けないですからね。そういう地域の商品も喜ばれるのではと思っています。

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―いろいろな地域から商品を仕入れる際に、一番重視されていることは何ですか?

東さん 品質と価格と量目のバランスです。この3つがきれいな正三角形を描いていれば、おのずと人気商品になりますが、逆にこのバランスがとれていないと売れません。例えば、下の画像の「プレミアム湯田ヨーグルト」は、1袋810円と聞くと高いように思われますが、800gも入っているので、実際は結構お買い得なんですよ。しかも、味がべらぼうにおいしいので、ファンが多いんです。人気商品として定着してきました。

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―知る人ぞ知る穴場的な商品が多いですね。

東さん メディアで紹介された商品には、あまり飛びつかないようにしています。生産調整が入って、商品が安定的に供給できなくなることがあるので。基本的には上質なものを揃えているので、その価格が適正であると判断されたら買っていただければと思っています。品質と価格と量目だけでなく、僕らと生産者とお客さんのバランスも大事。どこかに負荷がかかると、よろしくないのかなと思っています。ですので、メーカーさんに対して、「数をたくさん仕入れるから、値段を下げてください」と言ったことはありません。みんながいい関係であり続けることを大切にしています。

6. 2月は、富山の魚が狙い目!

―生鮮食品は、地元の生産者の方が作られたものが中心でしょうか?

東さん 基本的にはそうですが、野菜のとれない時期には喜界島からトマト、徳之島からジャガイモを仕入れています。この2つはかなり定着していますね。季節によって品揃えが変わるので、お楽しみにしてください。野菜も魚も10時過ぎには揃って、夕方にはだいぶん少なくなります。混む時間はお昼頃と15時頃。10時から11時半頃はそんなにお客さんが多くないので、ゆっくり買い物ができますよ。

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―2月のおすすめはありますか?

東さん 富山湾で水揚げされた魚が、より美味しくなり、より安くなる時期です。ブリやメジマグロの10kgサイズを安く手に入れることができますよ。好きな量だけ買うこともできるので、気軽に言ってください。あと、南の島の生鮮品も入ってきます。


東さん、ありがとうございました!

番外編「道の駅庄川・東駅長の思う富山のいいところ」

「富山はコンパクト。海も山も街も近くて便利。県内のどこからでも約1時間で富山市まで行けます」


[ライタープロフィール]
maki

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富山県砺波市を拠点にライター、コピーライターとして活動しています。写真は、道の駅庄川のカフェで取材後に食べた「えごまうどん(温)」。ここに行った時には、このメニューばかり頼んでしまいます。食べていると、芯からポカポカ温まれるのもお気に入り。麺は「庄川温泉郷商店」(https://shop.shogawakyou.com)でも購入できるので、ぜひ!

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