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自分の作品や言葉に無力感を感じ、誰にも伝わらない気がしている人、待ってくれ


初めまして。作家のエージェント、遠山怜です。今回のテーマは「立ちすくむ私たち」。世の中の情報量は爆発的に増え、社会システムや構造が変わり、これまでのやり方では通用しなくなってきました。

私は現在、出版関連の業界に身を置き、その前は広告系の仕事をしていました。どちらもとても光栄なことに「オワコン」と呼ばれて久しい業界です。とは言ってもIT業界を除いて日本の事業の大半は「オワコン」と化しつつあり、似たような状態にある業界も多いと思う。この漫画は出版の世界を描いているけれども、決してその界隈だけで似たような現象が起きているわけではない。そして、個人のレベルでも同じで、自分の能力に不安を感じる人も多いのではないだろうか。

「こんなに情報がある中で自分の言葉なんて、一体誰が読んでくれるのか」「自分が作品なんて書いて何か意味があるのだろうか」「自分の行動は誰にも届かないかもしれない」「誰も耳を貸してくれないかもしれない」。きっと、私たちの多くは無力感にさいなまれている。今回の漫画は、そんなあなたに向けて書いたものだ。

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あえて結論から先に言ってしまおうと思う。「自分の力を舐めるな」。そもそも、私たちがやっていることは無から有を生み出し、ありもしなかった物を世の中に生み出そうとする行為だ。世界に子どもがひとり増えるぐらいの威力があると思っていい。それはそんなに無力で、無駄なことなのだろうか。

この情報化され複雑化した社会、確かにこれまで以上に「結果を出す」「大きく広げる」ことの難易度ははるかに増している。それでも、だ。

特にデジタルと関連した世界で頑張っている人は、今すぐに結果や反応が出てこなかったら「ダメだったんだ」と思いやすい。また、それを恐れるために一歩踏み出せない、声に出すこと、言葉にすること、表現することができない人もたくさんいると思う。だが、恐れるな。デジタルの世界といえど、結果は必ずしもすぐには出てくるとは限らない。また、反応しないだけで潜在的に見ている人はたくさんいる。自分の力を信じるんだ。

きっとこの言葉を読んでも、君はきっと逡巡している。でも一歩踏み出して欲しい。君はこの世になかったものを生み出そうとしている。そしてその結果は、必ず、どれだけ時間が掛かったとしても、何らかの形で世の中を変えることができる。人の心を動かすことができる。たとえ君の耳に直接入らなくても、必ず。

自分を表すことを恐れるな。世界を一緒に、変えに行こうじゃないか。誰も待ってないなんてことはない。少なくとも、私は君が勇気を出してくれることを、前を向いてくれることをずっと待っている。

君が私に声をかけてくれなくても、私はあなたが影でしてきた苦労をわかっています。知っているのです。悶々と苦悩しながら作品を仕上げた日月を、一人であれこれと考え込んでいた日々を、激しい嫉妬で胸を焼き焦がした傷跡を、こっそりと枕を濡らした日を知っているのです。なぜなら、私もまた、君と同じような存在だから。何も言わなくても、見る人にはきっと伝わります。

勇気を出して頑張ってくれた君と、ネットか、書店か、テレビか、どこかのメディアなのか、リアルでなのか、出会えるのを私はずっと待っています。たとえ仮に私の身が滅んだとしても、この記事が失われることがあったとしても、ずっと待ち続けているでしょう。どこかで会えるのを、ずっとずっと待っています。

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