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8.全てを冷静に思い返す(2)

8.全てを冷静に思い返す(2)
 
余りに長くなるので分割したが、なぜ、私が実子誘拐前後の事実を述べるかと言えば、何度も言うように全てを正しく、冷静に記録として残すのが第一の目的である。そして誰にでも読んでもらえるように、文章として公開し実際に何が起きたのか、場合に拠っては読み手も同じ被害を受けないように願うものだ。
 
この章の前半だけを見れば単なる恨みや憎しみだけでない事は分かってもらえたと思うが、最後に一度は相手方との関係は「終わった」と言う事も記した。当然「では、どうして」という流れになるべきだが、その序章を時間を遡るが記していく。
 
私と相手方の関係は先に述べたように終わっていた。連絡が途絶していたのは1年足らずぐらいだったが、その間に相手方は前婚家庭との離婚が成立していた。また浮気でもして愛想をつかされたのだろうか、元の鞘に収まろうとしたが無理だったらしい。これは恥ずかしいことに相手方自身が言っていた。そこで都合の良い私の元へ戻ってきた。幼い頃から自分の母親からは「お前はあの男に似ていて可愛くない、あっちへ行け」、「同じように育てても妹の方は言うことを聞くのに」などと毎日毎日言われ続けていた私は自己肯定感もものすごく低く、生きることに喪失感を感じていた。そんなときに戻ってきたのだ。今思えば、もっと精神的にも金銭的にも自立をしておけば良かった。仏の顔も三度までと言う。私はバカだった。もちろんどうするか悩んだが、やはり当時の私にとっては頼りになる人だと思い込んでいた。まさに「判断力の欠如」だ。
 
そしてまた妊娠した。誘拐された子どもの1人である長男だ。
 
そして、相手方による実子誘拐の具体的な流れは後でさらに詳しく解説するが、相手方の正体がさらに晒されたのは2013年(平成25年)8月10日に子どもを突然誘拐された後に生じた傷害事件の後の継父に対する仕打ちだ。相手方は事件を利用して、全く交流のなかった継父を追い込み、私を孤立させようと試みたのだ。
 
私と相手方の法的な結婚は「長男誕生の直前」となった臨月の事だ。それまでは相手方は「忙しい」と言いながら法的な手続きはしようともしなかった。私は愛されていなかった。それでも長男の妊娠、そして初めて産む事を許された喜びで一杯だった。そのときに犬もたくさん飼っていて、犬も含めて生まれてくる子どもとの生活のために相手方は住宅を購入し、私たちはそこへ住む事になる。その際に犬のためのウッドデッキ造設も行っている。もちろんお金は相手方の負担だったが、犬の飼育には理解があるとばかり思っていた。しかし、誘拐後に生じた(相手方によっては起こしてくれた)事件後に私が収監されている時に相手方は突然、音信不通だった私の父を呼び出し、すべての犬の引き取りとウッドデッキの撤去や周辺の清掃を命じたのだ。要は私が不要になったから、犬も不要なのだろう。とんだ食わせ物だ。私がこのことを知ったのは父からの手紙だった。
 
相手方はエナというメス犬だけは自分の下で引き取るからあとはなんとかしろ、と父に伝えて来たとのことだが、いざすべて引き取るというときになってやはりエナも要らないと言ったらしい。しかし、父はそんなコロコロ変わっても困る、とはっきり伝えたら、怒ったように「ならいいです」と言い残したそうだ。
 
誘拐後の事件は8月12日で父が清掃やウッドデッキの処分に行ったのは8月下旬頃までの間。何度行ったのかは分からないが、父は手紙の中で往復の電車代を少しでも減らすために回数券を買ったとあったのでシステム上6往復以上だろう。8月下旬とは言え暑い夏の季節だし、父も年金で生活する高齢者だ。一つ間違えば熱中症で倒れてしまう事も十分にあり得る時期である。同じ手紙の中で父は熱中症を避けるために飲み物を買い、困るのはトイレだったが相手方がいる時はトイレを借りられても、そうでない時にはお店まで行かなければならず苦労したという記述がある。
 
そして相手方が言う通りの金額を支払ったと。
 
父は年金暮らしの身には重い負担だったとしか言わず、いくらなのかは分からない。でも私の父とは言え、高齢者に場合に拠っては生命にかかわるような季節に作業を命じ、生活に困るかもしれないようなお金を請求するだろうか。
 
私としては犬の引き取りに父が関わってくれた事には安堵している。動物愛護の団体にお願いしてとしか聞いていないが、確かに動物愛護団体でも色々と問題を散見するし、当然ながら全てをボランティアや寄付での運営は難しく、引き取りに際して営利としか思えないような金額の請求があるとも聞き及ぶ。かなりのお金の負担をしたことは間違いなく、その事で私が心配しないようにと相手方に払った金額も分からないが、父ならば信用できるから。もし相手方であれば犬たちがどういう運命を辿ったかと思うと戦慄が走る。
 
前述したように、引き取りの当日に相手方は「エナだけは渡さない」との事。私の子どもたち、とは言えまだ下の子である長女は事件時3か月なので特に2歳の長男だったがエナたちをとてもかわいがっていた。エナも普段はあまり人には懐かないのだが、長男とはとても仲良しだった。私が「エナ!」と呼ぶと寄ってくるのを見て、長男も真似するように「エナ!」と呼べばやってくる。長男が最初に覚えた言葉の一つが「エナ」であるし、私としても子どもたち、長男がエナと一緒にいたいと言うのであれば当然に子どもたちの気持ちを優先したいので、無理に引き取ろうとは思わなかったし、エナを通して豊かな心が養われるのであればむしろ本望だ。
 
ところが別居から2年が経った頃、急に相手方がエナを引き取るようにブラック弁護士・木村真実を通して私に伝えて来たのだ。その後の裁判などに於ける主張では「長男が犬アレルギーのため」としているが、これまでにも嘘に嘘を重ねてきた相手方とブラック弁護士・木村真実の事であるから真相は分からない。
 
同居時に長男は犬アレルギーの傾向など微塵もなく、むしろ私の影響もあるのか動物好きでエナが大好きだったのだ。私は医療の専門家でもないし、そうしたアレルギーが後天的に発症しないとも言い切れないが、(内縁の妻とする)「影の女」あたりが、エナの世話が面倒で返品してきたような感覚なら私としても当然許せない。私の子どもたちからしたら、母親と引き離されただけでなく、大好きなエナとも身勝手な都合で引き離される事になるからだ。もちろん真相は分からない。私が子どもたちと一緒であれば、特に私が教えようと思わなくても動物好きの影響を必ず受ける。親の背中を見て子どもは育つのだ。相手方や(内縁の妻とする)影の女が特に動物好きでもなければ、子どもたちもエナへの興味を失ってしまったのかも知れない。
 
意外と知られていない事なのだろうが、犬(などペット)の飼育について地域差と言うか実はそれを如実に証明するものがある。我が国の法令では犬を飼育する場合は所在地の市区町村に生後91日までに登録を行う義務がある。その業務をどの部署で行うかは市区町村の裁量だから、そのエリア毎の表向きのを含めてだが傾向と言うものが存在する。いわゆる高級住宅街などと言われるエリアでは担当部署が人間の健康や生きがいに関する部署となっている。他方、ブルーカラーのエリアとされるようなところでは環境や衛生という部署が多い。人口の少ない町村では一つの部署が様々な業務を兼務するため水道、つまりは環境や衛生と同部署みたいなケースもあるが、ある程度の規模があれば概ね独立した分野になっているが、動物愛護でカテゴリ分けをするところほど民度が高いともされるが、周辺環境も大きい。
大都市ではペットは愛玩動物であり、情操を育み家族の一員と言う考え方が浸透している。他方、地方では番犬などの使役動物という見方も根強い。私自身、動物好きを公言するだけに動物愛護への関心はそれなりにある方だと思う。もちろん過激な海外団体のような破壊活動を100%は肯定はしないが、家畜などの現状に対してはもう少しどうにかならないのかと言う思いは当然に持つ。ここは本題からは少し外れるがバターなどのパッケージに放牧された牛がのんびりとする様子が描かれたりしているが、現実は全く違うのである。狭い牛舎に押し込まれ、不自然な薬品を投与されて牛乳の生産機となっているのだ。牛だって生命の有る生き物だから妊娠・出産を経なければ牛乳を出す事は出来ない。しかしそれでは生産効率が落ちるからと薬品で無理やり生産させられているのだ。
 
岩手のド田舎出身の価値観を持つ相手方からしたら、犬も牛も「利用価値」と言う事でしか考えないのだ。
 
エナの引き取りに際してのブラック弁護士・木村真実との遣り取りなのだが、その話も断片的に協力してくれた当事者に話すと「これも用意されたワナだよ」と笑いながら話す。私にとっては真剣な話なので笑われると腹も立つが、よくよく聞けばワナが容易に浮かび上がる様子が見えてくる。当時は一つ一つのブラック弁護士・木村真実の不誠実な姿勢に腹を立てていたが、まずはこれもワナなのだ。
 
エナの引き取りを要請された時、私は子どもの面会交流を巡っての調停・審判を行っていたのであるが、エナの引き取りへの対応についても単純に「応じる」「拒否する」という選択肢が出てくる。拒否すると言うとおかしな話だが、私としては子どもがエナを大好きなのに取り上げると言う選択肢はない。エナが戻ってくることは素直にうれしいが、子どもたちから大好きなエナを奪いたくはない。
 
しかし子どもたちとエナの関係性どころか、子どもたちがどうなっているかすら分からない。全く何も伝えられないのだ。
 
私がエナの引き取りを「拒否」と言うより子どもたちのために相手方の元に残すという選択は、ヘタをすると(内縁の妻とする)影の女から子どもたちへの虐待へ転嫁される可能性も否定できないし、エナ自身も虐待される。無論、エナの引き取りに異論はない。ただ引き取りに応じるにしても直ぐにというのは難しい。
 
事件後の別居に際して当初私は実家というか父の下で生活していたが、その後の引き取りを要請された際には既に現在の仕事を得て、自ら賃貸住宅を借りて一人暮らしをしており、その物件自体がペット禁止の規約があった。ペット可物件へ転居をするには当然に多額の費用も発生する。費用についても私自身が負担する事に問題はないが、やはりお金の手当てには時間がかかる。相手方からのエナの引き取り要請にしても、私が応じるとしてもペット可物件への転居まで待って欲しいと言うのも至極真っ当な出来事のように一見だけすれば思えるが読み解けば「ウラ」が見えてくるのだ。
 
エナの引き取りがスムーズに出来ても相手方とすれば「譲歩の姿勢を示している」とする裁判対策。何か相手方の意図と少しでも違う(あるいは予定のワナ)姿勢を私が示せば「自分勝手でわがままな女」という主張にすり替える。
 
何も知らない連中は、それは考えすぎだよと思われるかもしれない。と言うかウラを全部示さなければ相手方やブラック弁護士・木村真実の計略は伝わらない。それは確かに簡単な作業ではないのだ。しかし「考えすぎ」や「私の妄想」ではない。ブラック弁護士・木村真実は「如実な証拠」を残していたのだ。事実を詭弁的に解釈、捻じ曲げてしまうものだ。さすが多浪してでもという執念は恐るべしだ。
 
エナの引き取りの流れを簡単に書くと、ペット可物件への転居まで待って欲しいとは伝えたものの、一切の拒否は最初からしていない。ところがこのペット可物件への転居を待って欲しいが「当初は拒否しながら、いきなり引き取ると言い出す」と言うようにすり替えられ、私が気分次第でわがままな女という印象作りに懸命だ。
 
まあ、それでもいい。エナを引き取る事に何の不満もない。
 
そして実際のエナの引き取りに際して出された条件、これを見て「用意されたワナに気付かないのか」と当事者仲間にバカにされたが、よくよく考えたらこれも他の時期に「張り巡らされ陥れられたワナ」に合致する。確かに全てがつながっていくのだ。
 
出された条件と言うのは、現在の日野・子どもと家族法律事務所ではなく、当時ブラック弁護士・木村真実が在籍していた事務所へ、更には私ではなく代理人が受領に来いと言うものである。確かにこれも分かりにくいが、単にエナの引き取りだけならその時の飼い主だった相手方のところへ行けばいい。まあ「私が行けばトラブルになるから」と言い訳は出来るだろうが、例え代理人であってもその場に(内縁の妻とする)影の女がいれば当然に察知される可能性を孕む。
 
それならばブラック弁護士・木村真実の所属事務所でもいい。だとしたらだが、今度は代理人でなくても済む話である。相手方とバッティングしてトラブルになる可能性もないし(内縁の妻とする)影の女を察知される事もない。
 
しかしそれでも代理人となると私が誰かに依頼する必要が生じる。一つはその当時の調停・審判で利用した代理人弁護士。当事者が介在するとトラブルになりがちだから弁護士同士で遣り取りしろみたいな風潮は確かにあるが、それは裁判での交渉に際してであり、ペットの引き取りの際などで聞く話でもない。どこの弁護士事務所でも引き受けるかどうかは分からないし、引き受けたとしてもわざわざ弁護士が行くかどうかは別として、事務職員が対応するにしても相応の費用が生じる。
 
またブラック弁護士・木村真実の事務所の営業時間、あるいはその勝手な都合による時刻で引き取れと言われても、依頼できる人は限られる。私自身であれば休暇を取得してでも欠勤扱いになっても喜んで出向くが、誰かに休暇を取ってまでお願いすると言うのは心苦しい。
 
ブラック弁護士・木村真実の事務所でのエナの引き取りが、私自身でならない理由などどこにもない。私が引き取りに行けばトラブルになるからか。そんな事はない。エナの引き取りでわざわざトラブルを起こす事などないが私が事件を起こした女だからか。それで人権派などと言うのは聞いてあきれるしかない。「ウソから出た真実(まこと)」という諺は存じているが、まさに「ウソで出来た木村真実」だ。
 
そこまでの事(エナの引き取りでのワナ)があるのかと、その主張書面などを見ずに信じられないかもしれないが、これは事実なのだ。実際にエナの引き取りに際しては「ペット可物件への転居を待ってくれ」とは伝えた。それが一度は引き取りを断っておきながら、いきなり引き取りを強要。いや一度も断ってませんが! むしろ引き取る気満々で「予防接種はどうなっていますか」(登録の際に証明などが必要です!)という問い合わせまでしているのである。
 
ところがブラック弁護士・木村真実は問い合わせを散々無視し、挙句の果てには「(私の住所地では)予防接種のお知らせまで必要なんですか」という嘲笑のような返信が来る始末である。
 
要は「またここで何かトラブル起こせ」という悪魔の誘いだ。
 
エナ引き取りでの第三者への依頼を費用や手間の面で断れば「自分勝手でわがままな女」に仕立て上げようとし、どうにか第三者にお願いできても、その方が異性(男性)であれば、それが私の性的な関係者であり、私自身が頗るだらしがなく、淫らでいかがわしい女と言うつもりであったのだ。実際に木村ウソツキ真実からは「見知らぬ男性と」、「また別の見知らぬ男性と」、「さらにまた別の男性と」と書かれた手紙まで届いている。エナの引き取りに際してはなかったが、別の時に私が当事者の男性といたと言うだけで「交際相手」に仕立て上げられた主張も書面でキッチリ残っている。
 
全てはつながるのだ。
 
エナの引き取りに際してそれ以上のトラブルがなかったのは今の職場のお陰だ。以前の時はお金の工面が出来ずに相手方に頼ってしまった。この時もペット可物件への転居などのお金をどうするかは喫緊の課題ではあったが現在の会長である当時の社長がどうにか用立ててくれた。それだけではなく、引き取りの際の第三者も、社長が業務として命じて他の従業員に行ってもらえた。そして「会社」として対応してくれた。
 
業務で行かされた方にもご迷惑ではあっただろうが、会社としての対応ではなく個人的な依頼であれば「交際相手」というレッテルは間違いなくやられている。業務で行かされた方には大変失礼な話でもあるが、正直私よりも相応に年長であったし「会社のものに行かせます」という遣り取りがなければ、私が相手は男であれば誰でもいい「ふしだらな女」、金銭対価で応じる女という「シナリオ」くらい用意していたはずだ。これは妄想でもなんでもない。他のところでキッチリと証拠が残されている。多浪弁護士を上回る知識と洞察力を得れば難しいことはない。私は単にバカだっただけだ。内縁の妻の存在を裁判所で暴露されるまで隠し続けていた相手方がよく言うわと呆れてしまう。まさに「どの口が言う」だ。
 
エナは2019年(平成31年)4月に天寿を終え旅立った。もちろん悲しみがあるが多くの思い出を共有し、最期を迎えた。何かの予感があったワケでもないが、エナが旅立つ前に、私は以前から雑誌などで見知っていたペット同伴歓迎のホテル(伊豆高原わんわんパラダイス)へ1泊ながら私の誕生日に一緒に旅行をする事が出来た。本来ならば難しいペット同伴でのレストランでの食事、ホテル内も設備は充実していて、館内でのペット粗相にしても用具が備わり、飼い主が対応してくださいという程度だし、宿泊客も全てが動物好き。何の気兼ねもなく1日を過ごせた。ホテルのサービスで館内スタジオでの撮影、館名や名前の入った専用の洋服を無料で仕立ててもらえた。奇しくもそれはエナの遺影、経帷子となってしまったが、今も往年のエナが私たちを見守ってくれるものとなった。
 
しかしながら、今の私には子どもとの思い出を残す事も許されない。これが現状なのである。

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