自己紹介*20年前に戸籍を変えた人間の今
初めまして。
とうやと申します。年齢は41歳になりました。
私は元FTMで現在埋没して社会生活を送っています。
会社も2つ経営していて、多分普通の人よりほんの少し裕福な感じだと思います。ここ数年は求人難にぶちあたり、不人気業種でもあるのでなかなか人が集まらない悩みに遭遇しました。
あまりにも集まらないため、ふと、今GIDの人達ってちゃんと仕事できているのかなと思いました。
そこでGIDやセクシャルマイノリティの方の採用を検討し、色々感じたことがありました。
昔は今より就職先が限られていました。
たとえば、建設現場などの現場作業員、夜の店(オナベバー)などしかありません。若い頃は恋愛に興味もあったので将来はオナベバーで働ければいいと思っていました。
私が10代後半の頃〜20代の頃はまだ戸籍も名前も変えることが難しい状態だったので、自分らしく生きていくにはその仕事しかないとまで考えていたものです。
ところが、先駆者達の努力によって、戸籍と名前が変更できるようになりガイドラインができました。
戸籍と名前が変われば本当の意味で男性として生きていける!と。結婚もできるし、パスさえ出来ていれば普通の人として埋没して働いていける!と。
そこからの人生は・・・
どんな風な時代を得て、戸籍変更までたどり着いたか、また辿り着くのかは多くの方が書籍などを書いているのでここではあえて書かなくてもいいかなと思っています。またリクエストなどがあれば追々書いていこうと思っています。
さて、私がここで文章を書こうと思ったきっかけは、経営者の立場としてGIDを含むセクシャルマイノリティの方を採用するにあたって色々思ったことがあったからです。
ほとんどの書籍はいかにして望む性となったか、について書かれているもので、それ以降の仕事のこと、年収がいくらくらいあるか、どういった生活を送っているのかについて詳しく書かれていませんし、あくまでもご本人の視点でかかれています。
おそらくそれ以降の悩みは普通の人と変わらないからなのかもしれないのですが・・・。
FTMの場合は見た目などの関係で比較的埋没しやすいのですが、MTFさんの場合は身長や声の質などで完全に埋没することはとても難しいです。
希望の性と名前を手に入れたけど、100%埋没できるかというとその確率は結構低いのではないでしょうか。
人によっては、どうしても社会に受け入れてもらいながら働き生きていかなければならない人もいるでしょう。
また、仮に見た目でパスできていても、完全に望んだ性での社会生活に抵抗があり、結局就職できず引きこもってしまったといった方もいるように感じます。
性別が変わって本来の自分に戻った後も人生は続いていくのです。
私達の人生はマイナスからはじまって、0に戻り、戻った後はプラスにしていかなければなりません。
それは普通の人よりも茨の道です。
変わってみたけど思ってた人生を送れていないという人がいかに多いことでしょう。
若くして生活保護に陥っているGIDの方がいかに多いかということにも驚いています。
ガイドラインに沿ってさえいれば、希望の性で生きていくことはできるのですが、その先の人生も結構大変ですよ。
「性別変更が済んだ後の人生をいかに送るべきか」ということを主にGIDの方向けに書いていきたいと思います。
少し辛口なことも書くかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、現在何か具体的なことでお悩みの方がいましたらメッセージをいただければと思っております。
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