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資産配分(アセット・アロケーション)に関する考察


話題のコチラの話を元に資産配分について簡単に整理してみたいと思います。

リンク記事の要点は
①米国で従来推奨されてきた60/40ポートフォリオよりも、100%米国株や米国株&外国株の方が平均リターンが大幅によい。
②米国株100%より米国株&外国株の方がリスク低減が効いている。

です。

従来は株式と債券を分散させた方がよいとされてきたのですが、それを国際分散させた株式に100%投資した方がリスクを減らしてリターンを上げることが分析の結果実証されたことになります。

資産配分(アセット・アロケーション)については以前よりモヤっとする部分がありました。

投資パフォーマンスを決めるのはポートフォリオではなく資産配分であると言われていますが、その一方で「資産配分や資産配分調整に言及する論や意見が多すぎる」とも感じており、
・どの資産に何%配分すれば良いのか
・経済状況に応じて調整した方が良いのか
・最初に決めた資産配分を変えたい時にどうしたら良いのか、そもそも変える必要があるのか
など迷う(迷わせる)要素が多いと感じています。煩わしいと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

資産配分に関する様々な論、意見が飛び交っているのは「その時の状況に応じて、あるいはこの先の見通しを踏まえて最適なポジションを取っていれば1番儲かる(もしくは大きな損失を回避できる)」と考えている方が多いからだと思われます。良いところ取りをしたいという人間のスケベな欲求がそうさせているのかなと思います。

冒頭紹介した論文は

このグラフの正当性を補強するものだと言えます。つまり長期的には株式を保有するのが1番良いというものです。

株式100%ポートフォリオはリスクの大きさ(資産のブレ幅の大きさ)が懸念されていましたが、国際分散することでリスクを軽減するという目線では評価されていなかった(検証するための材料を提示した方がいなかった)ので新たな発見と言っても過言ではないのかなと思われます。

<結局、資産配分はどうしたらよい?>
理論上は株式100%でよく、しかも国際分散した方が良いという結論となりますが、もう少し人の心理面を考慮した考察をすると「自分が納得した配分が最適」という結論になるのかなと思います。

株式100%で長期投資すれば理論上は最もパフォーマンスが高いことは間違い無いのですが、長期間と言ってもどれぐらいの期間をかければ良いのかの答えはなく(長ければ長い方が良いとしか言えない)道中様々な下落、暴落局面をじっと耐える必要があります。

株式100%が理論上正解であると「信じて」暴落しても特に気にならないと捉えられる人は理論を信じて100%株式で良いと思います。

↑株式100%でOKの方はコチラもご覧ください。

理論は分かるけど、やっぱり他にも投資しておきたいという方は債券・REIT・金・コモディティ・暗号資産など他の商品にも自分が納得する分配分しても良いと思います。

例えば老後はリスクを落としたいと考えて債券を買ったり、インフレになったら困るから金や暗号資産に、定期的に配当が欲しいからREITにといった具合です。

理論と実践の間のギャップはなるべく小さい方が望ましいですが、無理に納得のいかない配分でスタートして途中何回も配分をいじってしまうよりは自分が納得する配分をじっくり長く継続させた方が売買による手数料・経費のマイナスが回避できる分有利であると考えましょう。

理論と実践のギャップは安心に対する保険と捉えておけば良いと思います。

配分は無闇にいじらない方が良いので、一度資産配分を決めたら「資産配分に関する情報をインプットしない」ことをお勧めします。

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