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長期投資に最適なポートフォリオの組み立て方とは?


巷に出回っている投資解説・投資本はある特定のジャンルに的を絞ったものが多く商品横断的に解説しているものは実は少ないので「1つ1つの要素を理解してそれを正しく応用させる」必要があります。

分析・理解までのハードルはそれなりに高いので簡単そうで実は難しいことでもあるのですが、それを踏まえて私がポートフォリオを構築する際に考慮していることを示して

・商品選択
・投資タイミング


などの様々な判断をする際の手がかりを共有します。
皆様のポートフォリオ運営の一助になれば幸いです。

1.大前提


基本は「分散投資」予測は基本的には当たらないものなのでなるべく散らすことを第一にすると失敗が少なくなります。

言い方を変えると「短い時間で大当たりに遭遇する」ことは放棄した方が良いです。

上記で書いたことと矛盾しますが、手当たり次第に投資することは避けています。これは予期せぬ事態に遭遇した時の混乱を回避するためです。

また「自分が理解できるものにしか投資しない」方が良いです。自分が理解できるものであれば価格が上がっても下がってもその理由が掴みやすいからです。

2.債券


債券は金利の影響度が大きいので、「金利の動向を見て債券に有利な時以外は投資しない」方がベターです。

2022年のように金利が上昇している局面は無理に買いに行かなくて良く、金利が上昇しきって下がる局面になった時に初めて買いに行くと失敗が軽減されます。

とはいえそもそも債券はポートフォリオの守り役なので資産を増やしていきたい局面では積極的に取り入れなくても良いと思います。

債券と株式では債券の方が市場関係者の参加者数が多く、債券と株式で正反対の動きになった時、どちらが正しいかと聞かれたら「債券」であることが多いため、経済動向と今後のマーケット動向を確認する際は、債券の動向とセオリーをチェックした方が良いです。

3.不動産


・アパートなど一棟(これらは「事業」の位置付けに近い)
・ワンルームマンション投資
など不動産投資に関する選択は人それぞれだと思います。

個人的にワンルームマンションは時間軸を長めに取ることを前提としているので「FIREではなく老後の備え」の方がしっくりきます。

FIREを不動産で実現したい場合はどこかで大きなリスクを取る必要があると思います。

手っ取り早くローリスクでインカムを得るならREITが適切で、ローン・事業運営というリスクを負いたくないのであれば国内・海外の様々なREITに投資をした方が良いです。

4.ゴールド


ゴールドは性質上、他の資産と逆方向に行くので「ポートフォリオの反脆弱性を高める商品」です。

一方、ゴールドはキャッシュフローを生み出さないので、ゴールドの保有比率を大きく引き上げることは「リスクを大きく取る行為」とも言えます。

このため目安として「ポートフォリオのMAX10%」程度が妥当です。これ以上はかえってチャレンジングな投資に該当します。

手っ取り早くゴールドに投資するにはETFか投資信託。これを「ゴールドが話題になっていない時期」に買って荒れる時期に備えます。利息がつかないのでコツコツ買うよりも安い時に一括仕込む方が、価格メリットが得られます。

これはゴールドの収益は「売却時価格-購入時価格-(税金+手数料)」なので購入平均単価は低い方が良いことから来ています。


経済危機、ハイパーインフレ対策などマクロ目線、超長期目線での対策は「ゴールドバー・金貨」が適切です。将来の海外生活を視野に入れているのであれば保証書がついた実物資産があると「どこでも売却できるメリット」が効いてきます。

ただ、ゴールドバー・金貨は価格が高いゆえ「まとめて買うのに向いていない」商品なので「売る時に売りやすいサイズ」でコツコツ買っていくのが良いです。

金貨はプレミアムというデメリットがある一方で「小分けにしやすい」というメリットもあるので例えばボーナスが入った時に金貨を買って、それを繰り返すという方法もあります。


5.コモディティ


コモディティは「需給サイクルで価格が変動してしまう」ので永久保持という概念を当てはめにくいです(ゴールドは「継承できる」ので無理に売らなくて良い)。

このため、コモディティはポートフォリオのメインにはなりにくいです。一方で「予期せぬ需要の急騰」が起きた時は他の金融商品の価格変動が激しくなるので、「価格変動が起きた際の保険」としてコモディティに投資するアイデアが考えられます。

価格動向を見ながら「上昇局面を迎えているものだけ」「短期間」投資をして利ザヤを得るのが良いと思います。

6.株式


株式は長期投資が前提です。保持期間と期待リターンが相関する数少ない商品です。長期投資をするので「良い時も悪い時も受け入れる」ことが大事。下がった時には売らないで静観するか買い増しを考えるのがセオリーです。

・「買い増したいと思う、自分が理解できる銘柄」だけ買う。株数・銘柄数にはこだわらない。
・主に下がった時に買う。上がった時にもちょっとだけ買う。
・何をやっているか理解できる、キャッシュを稼げる企業に投資する。

こういった考え方で、長期投資に適した株式を購入するのが良いと思います。
このためEPS・キャッシュフロー・ROEを確認した上で、できれば配当を出す会社に投資する。配当が年々増加していればなお良いです。保持すれば配当益が投資元本を埋めてくれます。

国際分散投資を目指した方が良いですが最初から分散させるのではなく、良い企業を見つけて気がついたら国際分散が実現しているのが理想です。

テンバガーと呼ばれる大化け株はホームカントリーの企業から探した方が良いです(海外の企業は手がかりが少ないので難易度は高い)。

上記に書いたことがよく分からない、あるいは調査などが面倒な場合はインデックスファンドを買うことになります。株式投資に時間割けない場合はドルコスト平均でインデックスを買っておく方がベターです。

チャートは長期投資をするのであれば分析しない方が良いです。価格が気にならなくなります。投資する企業がどういったビジネスに取り組んでいてそれが上手くいっているのかいないのかを確認した方がリターンに繋がります。

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