見出し画像

祈る

毎朝、仏壇に手を合わせる。
父には、「今日一日穏やかでありますように」。
義父母には、「夫が元気でありますように」。
そして、三人に、「娘たちが幸せでありますように」。

自分のことは祈らない。
私の幸せは、家族の幸せだから。

今朝、目が覚めたら、珍しく娘からLINEの着信があった。

「ボーナス上がったー!!」

嬉しい報告。

もも(お腹の中にいるときの愛称)は、ディスプレイ業界を目指して就活したが、この業界は小さい会社が多い。大手で有名なのは乃村工藝社や丹青社など。どちらも美術大学出身の優秀な学生を多く採る印象。工学部建築学科卒の娘には、やや不利だった。おとなしく、真面目な性格も、個性的で自己アピールに長けた学生の中で闘うのは厳しかったと思う。

それでも、何とか内装や設備を手がける会社に就職し七年。コロナ禍の不況もあり、それこそボーナスが出ない・・という状況を耐えて務めてきた。
双子のむむ(同じくお腹の中にいるときの愛称)は、比較的恵まれた環境にいて、安定した収入を得ているので、二人の間に差があることは気にはなっていた。気にしたところでどうなるものでもないから、言葉にすることはなかったけれど。

そんな中での今回の報告。
本当に嬉しい。
残業が深夜に及ぶことも少なくなく、よくまあやめるって言わないな、よく鬱になったりしないな・・と心配していた。いざという時は支えるつもりで。

しかし、二人は案外たくましい。親が思っている以上にタフだ。
仕事がどんなに大変でも、休日は自分の好きなことに生き生きと飛び回っている。いつ会っても明るい。元気だ。そのことが、私を本当に幸せにしてくれる。

きっと、父も、義父も、義母も、そんな孫たちをあたたかく、そしてしっかりと見守ってくれているのだろう。
これからもよろしくお願いします。
二人がずっとずっと幸せでありますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?