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【投機の流儀】世界の主要企業の4割の株価が弱気相場入りだが日本の「官製相場」は底入りしにくい

【今週号の目次】
(1)当面の市況
①中国経済急減速の実勢が上海株低迷を追認した形になった。
②NY株続落しても「20%超の下落をもってトレンドの変化とする」ということには至っていないが、その寸前まで来ている。
③中小型株に逆風
④カラ売り比率が40%台で高止まりは08年以降の最長記録。
⑤小幅上下の節目
⑥This is Japan 銘柄、今回はソニー
⑦日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)、米VI指数、欧州Vストック指数
⑧PERは割安レベル
⑨日本株投信への資金の純流入(流出-流入=純流入)は2007年以降で過去最高

※読者の皆様へ
以下は暗い話が続きますが、やがて来るべき買いの好機を待つべく警戒心
以てキャッシュポジションを高めに保持して満を持すべく、「冬来たりなば春とおからじ」の心境を共有したいという筆者の願いを込めています。

(2)いずれは来るNY株の減速、日本株の減速、これを迎えて「専門家たち」は高値予想を切り下げてきた
(3)NY市場の先導役は天井をついたか
(4)米景気はいつまで続くか
(5)NY株の終焉はいつ来るか
(6)世界の主要企業の4割の株価が弱気相場入りだが日本の「官製相場」は底入りしにくい
(7)NY市場の成長株
(8)中国景気後退は世界の金融市場に激震を与える恐れがある
(9)米中問題は貿易戦争に限らず軍事衝突の可能性さえ含みつつある  
(10)青春期相場・壮年期相場・老年期相場の大天井とその終焉時のPERによる底入りの計測
(11)「金融正常化へのジレンマ」
(12)日銀の出口戦略―黒田緩和の幕の引き方
(13)来年1月から本格化する日米貿易交渉で円高不安はあるか、あまりないと思う
(14)円安傾向は伏在している
(15)先回のG7に続いてまたもや失敗に終わったAPEC首脳会議。
「外交の安倍」は内政で迫力を出せない首相の逃避行に見える
(16)APEC(アジア太平洋経済協力会議)の失敗はNY株にも日本株にも影響を及ぼした―「外交の安倍」が存在感を示す好機が来たのだ
(17)原油価格
(18)10年前からの読者Iさんからの「6740 JDIについて」の質問(19日、返信は22日と23日)
(19)DJ-【オピニオン】第3段階へ移行するトランプ外交
(出所:ダウ・ジョーンズ、2018年11月20日)

【来週以降に掲載予定の項目】
○TPP、12月30日に発効決まりに際して、「大国の衰亡は敗戦によるのではなく経済の衰退から始まる」

(1)当面の市況

①中国経済急減速の実勢が上海株低迷を追認した形になった
工作機械の対中輸出が前年同月比36%減(22日、日本工業会発表)、これは当然、中国の景気減速の先行指標である。中国の設備投資が激減するという先行指標であり、中国GDPの四要素の一項目が激減するという、上海株価低目の後に経済実勢がそれを追認した、ということになる。

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