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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、… もっと読む
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2022年5月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】今の円安は本当に「悪い円安」なのか?

数値だけから言うと2002年以来の円安である。あの当時は「失われた13年」の末期的現象であったが、円安は輸出業者、主として自動車・電機などの大企業が大いに潤ってお陰で景気が良くなるということで喜んだものだ。ところが、同じレベルにある今の円安が「悪い円安」ということになり、原油が上がる、輸入商品が上がる、全てに迷惑だということになっている。果たしてそうなのだろうか? 「悪い円安」と言っている人たちを見ると、輸出で利益を得る自動車メーカーや輸出入両方で活性化する商社などはひとこと

【投機の流儀 セレクション】こういう状態の時の賢明な過ごし方

先週末の米国市場では、NYダウは終値3万1261ドル、小幅(僅か+8ドル)だが3営業日ぶりの反発となった。日中安値は3万0635ドルと一時600ドル安からの大引けにかけての戻しとなった。尚、CME日経先物は週末値とほぼ同水準で取引を終えている。 週間ベースでは、NYダウは8週連続の下落で、これは情報会社の記録によってことなるが、リフィニティブによると1932年以来90年ぶり、ファクトセットによると1923年以来99年ぶりの連続下落記録となる。世界恐慌の引き金となった暴落時以

【投機の流儀 セレクション】ますます孤立化するプーチン

フィンランドがNATOへ加盟を申請したという。スウェーデンもNATOへの加盟を検討中だという。両国ともおそらく加盟するだろう。フィンランドもスウェーデン 経済力も軍事力も人口も極めて小さな国ではあるが北欧を代表する国であることに間違いない。これはアメリカがNATOを拡大しようという意向で動いたものではなく、北欧諸国が自らの意志でNATO加盟へ動いたと思われる。北欧諸国は隣接するロシアに対して中立を維持し、EUには加盟するがNATOには加盟しないで居た。ところが「嘘つきプーチン

【投機の流儀 セレクション】波乱相場こそ準備さえあれば好機探し場

先週の米国市場では、4日のFOMC通過後にNYダウは+900ドルの大幅上昇となったものの、5日には一転して▲1000ドル超の大幅反落となった。 3月のFOMC通過後にみせた短期の戻り継続の動きにはならなかったことからも、インフレへの警戒がより高まっており、株式市場をより悲観に傾斜させていることが窺える。 週末のNYダウは一時▲500ドル超の下落となったが下げ渋り、▲98ドルで終えている。ナスダック指数は年初来安値を更新し、一時2020年11月以来の12000の節目割れとなった

【投機の流儀】ロシアへの経済制裁の金融界への影響

シティグループが1年前から取り組んでいるロシアの個人金融事業の売却計画はウクライナ侵攻で一気に厳しくなった。買い手候補から米欧勢は一切消えて残ったのは中国だけだ。中国はご承知の通り、ロシアへの制裁に参加していない。ロシア中銀の資産凍結、国際銀行間通信協会SWIFTからロシア銀行の排除、制裁対象との取引制限等々、ウクライナ侵攻を巡り、米国は。日米欧が連携して史上最大の金融制裁を打ち出している。今のところロシアは持ち堪えているし、ルーブルも急落後は信仰以前の水準を回復している。経