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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2022年2月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】ウクライナ緊迫感、株式市場を揺るがしたが動揺は峠を越えた

ウクライナ問題は本稿で再三述べてきた。また述べるが、米露の情報戦はどこまで信用していいか判らない。レーガンとゴルバチョフとのNATO不拡大の約束は本当はなかったという話しもある。ところが、そんな事の真相を突き詰めてもあまり意味はない。我々は株式相場に対する影響を見ている。ウクライナの緊迫感はまた株式市場を揺るがす可能性はある。特にPERの高いものが売られる可能性がある。マザーズ指数は年初から30%以上下げた。成長株の下落が目立った。著名なもので言えば、リクルートの週間下落率2

【投機の流儀 セレクション】先週はジェットコースター市況、今週もか

先週週明けは4営業日ぶりに大幅反落。水曜日はウクライナ問題緊急事態が遠のいたとのことで大幅高、ジェットコースターのような市況になった。 金融政策の警戒感で米株式市場が10日・11日に大幅下落したのを受けて、そこへウクライナ問題が加速して日経平均も大幅に下げた後だったから上げ方も派手だった。 大幅高の前日は、日経平均オプションの権利行使価格が2万6,000円のプット(売る権利)の取引が増加し、前週から見て2倍に急増した。 2万6,000円に備えた空売りだと思えば良い。プット(買

【投機の流儀 セレクション】世界的に一番売られている通貨・トルコリラ

キャピタルパートナーズ証券の債券アドバイザーの勉強会にて。2/8(火) エルドアンが弱気だ。2023年6月に大統領・議会選挙がある。今、意図的な通貨安政策を取っている。これは金持ちを優遇した輸出策だ。(エルドアンを支援している人が金持ちだからだ)。通貨は人為的に売られている。 BISが出している実質実効為替レートでは、トルコは100⇒15、日本は100⇒80だ。円で言ったら5倍の75円くらいだ。 何を売っても儲かる。(トルコは輸出によって儲かっているので、それでエルドアンはい

【投機の流儀 セレクション】国際比較の上で割安でも買われない日本株

東証一部上場の約半数の企業は1株当たり純資産よりも株価が低い。つまり解散価値よりも株価が低いということだ。1株当たり純利益から言えばPERは14倍弱で、これもNYの23倍に比べれば格段に低い。こういう先進国から見て「割安」と言われる水準にもかからず、外国人投資家の日本株への期待感は高まる兆しがない。英国の投資銀行(日本で言えば証券会社)は「企業は債務を増やしてでも成長への投資を優先すべきだ」と言っているという(日本経済新聞2月3日)。ところが、日本企業は利益剰余金を内部に貯め