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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、… もっと読む
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2020年4月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】コロナショックがなくても下降トレンドに入る宿命にあった

本稿では、18年10月2日の2万2270円をもってアベノミクス大相場の老年期相場の大天井だと一貫して述べてきた。(もし、それを瞬間的に抜く場面があっても――実際に近くまで行ったが抜くことは一回もなかった――それは新しい相場が始まるわけではないと何度も述べてきた)。一旦終わった大相場は幕を引かなければ次の大相場は幕が開かないものなのだ。 そのための儀式は、いざなぎ景気相場では「IOSショック」、過剰流動性バブル・列島改造相場では「第1次オイルショック」、平成バブル大相場では「不

【投機の流儀 セレクション】「緊急事態」が長期化すれば、もはや「平時」でなく「有事」の事態だ

日本経済新聞が国内主要企業の社長100人にアンケートしたところ、緊急事態が3ヶ月続くと約33%が事業に不安が出るという回答を得たという。対象は国内主要企業である。不安はないという会社は約半分しかない。 「国内主要企業の社長」に対するアンケートである。 緊急事態が1年続けば半数が企業の存続に不安だという。先日の「資金繰りに関すること」で筆者は驚いたが、「主要企業社長100人に対するアンケート」の結果が発表された14日付の1面記事には驚いた。 考えてみれば、世界で170人万人

【投機の流儀 セレクション】市場は「不透明」「未定」に怯えるという神経機能がある

2021年3月期の事業予想は大半の企業が「未定」とするであろう。東京証券取引所は(概ねで良いから業績予想の開示をするように要請している。東日本大震災と違って新型コロナウイルスの場合は影響度合いが読み切れないから業績を「未定」とするのも無理もない。まして「経団連銘柄」はサラリーマン経営者が多い。東日本大震災の際は「未定」が長期間続いた。民主党政権の時だ。少なくともコロナウイルスよりは見当がつけやすかったはずだ。政府が7日に踏み切った緊急事態宣言はサラリーマン経営者の企業にとって

【投機の流儀 セレクション】原油暴落は世界経済にとってプラスになる面もある

筆者は、原油安は日本経済にとってトクだという教条主義者ではないつもりだが、算数で考えれば、原油価格低下はネットで世界経済全体にはプラスになる面が極めて多い。 30ドル以下の原油価格が年末まで続くとすれば、米国の家計でガソリン代が千億単位で浮くはずである。米国は家計がGDPの70%を占める。日本もGDPの60%を家計が占める。日本の家計も原油安で相当にトクするはずである。これはGDPの0.5%押し上げる追加収入となる。3月9日の原油の最大下落率は31%だった。これは世界経済を後