23年

何をしてても上手に笑えなくて
楽しい 綺麗、感動、うれしい
好き 嫌い

"同じ"になれるようにずっと
嘘つきのまま
1年が何回も終わってしまってた

期待に応えたくて
自分じゃない自分を何人もつくった

「なんで お腹の中で死んでくれなかったの」
目を瞑ったらいつもあの人がいて

誰かと仲良くなることも
迷惑かけたくなくて、嫌われるのも怖くて
ほんとのところをずっと隠していくのも
将来を考えたりすることも

生きていくことも怖かった

自分を捨てたかった

やさしいね
いい子だよね
明るくて悩みなくていいね

相手が笑ってくれると安心して
目を見て大体のことを考えてた

「一生懸命」になってみたかった
思いっきり恋をしてみたかった
悩んだり嬉しくなったり泣いたり
ころころ変わっていく感情が羨ましかった

愛してみたかった

23歳12月
電気みたいにビリビリした
大学の先輩
目を見ただけ
レンズ越しに見た目に全部持っていかれそうで

心臓が痛くなってうまく呼吸できなくなった

生きてるって思って
死ぬことが怖いって思えたことがうれしかった