見出し画像

人は多くのバイアスに囚われている[20240321]


一昨日に、イノベーションのアイディアを創出するためにナレッジがどの程度必要なのかという話をした。

弊社の「イノベーション創造(アイディア創出)講座」でアンケートを取ったところ「ナレッジ中心」の講座よりも思考法を教えて欲しいというニーズが大きいと分かった。

講座で教えている思考法は「クリティカル思考」「ラテラル思考」「イノベーティブ思考」などだ。

「デザイン思考」は?と疑問を持つ方がおられるかもしれないが、これは弊社のサービスでは扱わない。

「デザイン思考」の多くは、「行動観察」が欠かせないが、これがハードルを高くしている。

何故なら、行動観察から有効な示唆を得る為には「観察者のバイアス」を可能な限り取り除く必要がある。

デザイン思考のワークショップでは、行動観察における観察者固有のバイアスから逃れる為に「写真を数百枚」撮影してそれを付箋紙のように壁に貼り出したりする。

しかし…、写真は観察者が撮影しているから既にバイアスが掛かりまくっている。

可能限り多様性を担保して観察チームを組織しないと、面白い情報を得ることが出来ないのである。

それよりは、もう少し手軽に様々な思考が出来るようにしたいとの想いからデザイン思考は扱わないことにしたのだ。

「クリティカル思考」「ラテラル思考」「イノベーティブ思考」の3つを抑えるだけでもなかなか大変だ。

受講者は目を白黒させながら演習に励む。

「イノベーティブ思考」の中で「ブレスト」「親和図法」「強制発想法」などを学んでいただく。

半年間のロングラン講座なので「しっかりと演習」も実施する。

講座全体から見れば「意味のイノベーション」流の流れを汲んでいるつもりだ。

だから、自分自身でテーマ設定をして「テーマを選んで」「私が何とか解決したい!」という強い想いの元でアイディアを発想していくのである。

こういう考え方なので、行動観察は不要なのだ。

行動観察におけるバイアス排除は凄く厳しく、多くのデザイン思考ワークショップが不発に終わる原因になっているように思える。

無論、意味のイノベ-ション・アプローチも必ずしも上手くいくことばかりではない。

「俺が解決するのだ!」と思えるようなテーマに出会えなかった場合や、そもそもやる気が無い場合は結果が全く出ない。

せっかくだから面白いコトをやってやろうじゃないか

そういう方々に弊社の講座を受講していただきたいと、切に願っている。

合同会社タッチコア 小西一有

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?