奄美大島は梅雨明け間近
「羽アリが3回飛んだら、梅雨明けじゃ」
「来週くらい梅雨が明けるかもな」
「わん(俺)の第六感が、梅雨明け、言うとる」
男衆が、市場(ケンムンの館)で教えてくれた。
ここ宇検村の外の気温は、毎日いい感じのスチームサウナ状態。
あくまでも外から来た人にとっては、だけど。
島ではこれが普通らしい。
6月頭からエアコンなしでは暮らせない。
洗濯物がとにかく乾かない日が続く。
日曜になると、市場でゆっくり涼んでいる人が多い気がする。
市場には、パッションフルーツ(トケイソウ)が並び始めたけれど、
路地ものはもう少し先らしい。
トマトは、もはやシーズンが終わった。(早すぎん?)
きゅうりと、島うりと、なすにピーマン、ゴーヤも絶賛販売中。
ここで、人も気温も暖かい南の島で、あまりにも緩い生活をし過ぎたせいで、ひと月ごとに1キロ増えていた。
そしてその事実を知ったのが先週のこと。
「なんか身体重い。眠い。夏至前だから、スピリチュアル的に眠いのよね」
とか自分を胡麻化していたが、就寝直前に糖分の高いものを食べ過ぎたせいだと、久しぶりに体重計に乗って気が付いた。
1か月で2キロ減目標! 夏までの3か月で6キロやせる!とは思ったものの、
もはや夏だった。
半袖しか着られないのに、もうこの二の腕を出さねばならないのか。
そして、果たして、こんなに美味しい物だらけの場所で、体重減少など実現できるのか?
実は宇検村には、ヨガを教える先生もいる。
やってみたいけど、まずは、前屈できるようにならねばね。
「〇〇だけダイエット」は、萎むし。たるむし。
鶏肉苦手だし。卵もあんまり好きじゃないし。
いや、そもそも料理もすっかりしなくなってるし。
アイスクリーム大好きだし。フルーツも好き。
とにかく寝るのが一番好きなんだけど、ここ最近、バスルート確認やらなんやらで寝不足が続いている。
筋肉が生まれる要素はゼロ。
そんな折、早朝や夕方、澄んだ綺麗な空気の中で、海沿いを走り続ける人をぼんやり運転しながら見ていたら、何かが天から降りてきた。
走りゆく人をぼんやり眺めながら、最後は仕事モードになってしまう。
そして、負けてはいられないと家に戻り、腕立て伏せから始め、早速、腰を痛めた。
神様が、やめておけと言っている……。
先ずは体重落とすのが先。
ということで、名付けて、「一石二鳥ダイエット」を始めることにした。
何が、一石二鳥かって?
①痩せることと、②料理を覚えること。ここの野菜を使って。
そう、作ってあげる人がいなくなると、人間ずぼらになる。
そして、自分のための栄養バランスとか無視し始める。
そして、基礎代謝の落ちた身体は摩訶不思議な形態(体型ではない)になり始める。
いつか変身するのではないかと思う程。
体臭が甘い香りになっているのか、頻繁に虫に刺されるようになった。
しかも何の虫かが分からない。
とりあえず虫を退治してくれるヤモリ君や、クモくんたちとは同居し続けている。最近では、車の窓ガラスにまで蜘蛛の巣をはって車内に虫を入れまいと頑張ってくれているクモくん。
それを市場でスタッフに伝えると、
「何でも、これつけとけば大抵治るわよ。特にやけどに良いんだけど」
と紹介されたのがこれ。
民間療法、ってやつね。
一家に一台オ〇ナイン軟膏、的な?
先日も、北海道から大人買いしに来た人たちがいた。
塗ってみたのだけど、治癒力の落ちていた皮膚の傷が、確かにすぐにかさぶたになった。これからさらに綺麗になるかは数日観なくてはいけないけど。
それにしてもなかなかの匂いがする。これって、原材料は何なのか。
(そりゃハブだろ)
気のせいか、虫も寄ってこなくなった気がする。
身体に良い野草を煎じて飲んで、日焼けしたらハブ油を塗って、季節のものを食べて。
絶対痩せるはずなんだけど、なぜ太った?……。
「山に入ってこの匂いがしたら、ハブがいるよ」と言われた。
なるほど……。
また一つ村で生きるための知恵を得られた。
ハブ女になった気分。
ダイエットは続く。
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