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【仕事術】情報と交渉(他人の交渉を難航・失敗させ自分が成功する)

はいどうも。
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「鳴かぬなら、鳴くまでず~っとラーメン食べていたい。特に塩味が食いたい。『金色不如帰』新宿御苑本店で」
と常日頃から意識して生活している、仕事マニア、言語化マニア、論理マニア、分析・研究オタク、エンジニア、元東京大学非常勤のとつげき東北です。

お待たせしました。
久々に「仕事術」が入ります。仕事だって分析・研究すればうまくこなせますのでね。
「仕事術不足」による深刻な被害が各地に出ています?
ゆっくり手嶋さんのせいですね。
この方に個別指導で仕事術や論理的な考え方を共有していました。

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表現規制の問題に関しても、重要な情報を共有していましたからね。

仕事術ということで、今回は前半部分で「情報」について色々と知識を入れまして、後に「仕事」で大事になる「情報」の例と、「情報」を活かした、
「真の交渉術」(笑)
をお届けします。

「自分でわろてるやん」

確かに。
まあそりゃ、「真の」とか形容詞がつくとだいたい怪しいですからね。
「真の哲学」
などと言われた日には、十中八九宗教やろってなります。普段絶対に「十中八九」なんて形容詞使わないのに使いたくなる気分……どうしてでしょうか。
もちろん私の言う「真の仕事術」なのですから、
「他人の交渉を難航・失敗させるように導く方法」
「そのうえで、交渉を自分が成功させる方法」

みたいなきっちりと具体的な話になりますよ。(笑)

「まだわろてるやないか。ニヤニヤするな変態!」

キャンセル、かけられてます。

情報の大切さ

今さらながらめちゃくちゃ陳腐なことを言いましょう。
「情報は大切です」(笑)

そう、情報はものすごく大事です。
でも、こんな「誰もが何度でも聞いたことのある言葉」、あまりにも聞き飽きてしまっていて、たいていは、
「また誰かが言ってるな」
「ハイハイわかったわかった。で?」
5000円くれるの?
などと反応されておしまいです。
心に響きません
「情報の大切さ」を実感しまくっている方を除き、伝えたいところの「情報の大切さ」は、この言葉のみでは届かなくなってしまっています。

「情報の大切さ」を教えるには、「情報」の大切さが、いったい何に比べて、より大切なのかを理解させる必要があります。
まずは大きく理屈、そして具体例を入れます。私なら次のような事実を、事例等で示すかもしれません。

事実「情報は、時には(ある程度大きな)一定の金額よりも高い金銭価値を持つ」
事実「情報は、売買することも可能な財である」

「情報」がけっこうな額の金銭よりも、金銭としての価値を持つ例が実際に存在します。また、それを売買することもできます。
ここまでかみ砕けば「そりゃそうだろう」と感じるかもしれません。十分にわかっている方は飛ばしていただいて構いませんが、「情報」の価値が何億円にもなりかねない実感が湧かない方は、続けてお読みください。

最初は端的な空想を。続いて、額がショボイ代わりに身近な想定から、だんだんと額が大きくて普段意識しないものまで、徐々に「情報がより大切になる場合」をイメージしていきます。

空想:「1等当選した宝くじが落ちている場所」の「情報」の金銭価格

これは空想です。
もし、1等(例えば2億円)当選した宝くじが日本の路上に(他人に気づかれない前提で)落ちている場所の情報を買うことができるなら、あなたはいくら出しますか? 10万円? いや、100万円借金してでも十分な利益が出ますよね?
空想なので、拾得物横領だ、なんて話は無視してください
この「情報」は、「100万円借金してでも欲しいほどの金銭的価値がある」情報なのです。
もちろん、既に死ぬほど資産を持っている方は「たった」2億円を拾いに行かないでしょうけど、それならこの「情報」を1.5億円で売れば良いのです(まあ空想なので、「そんな怪しい情報誰が買うの!?」となりますが)。

「情報」が「金銭的価値となる」具体的想定

とある大手中古屋さんA(Amazonでも何でも想像してください)と、小さな中古屋さんB(地元の中古品販売店など)があります。
プレミアのつく根強い人気商品があり、一般的な中古価格5万円くらいで売買されているとします。今回、たまたま、Bの店に3万円で10品出品されているという「情報」を知りました。
この情報をもし、実質自分だけが知っていたとすれば(例えば中古屋さんBのおじいちゃん店主から個人的に教えてもらった、とかで)、理屈上20万円分は儲けが出ます。Bで10品買って、Aで売れば良いからです。Aで取引されている「市場価格」が5万円、Bから仕入れる価格3万円との差額の2万円×10品ぶん=20万円分、儲けられる計算です。
細かい実費や手数料は置いておくとして、少しの手間で20万円手に入るならそこそこな金銭価値で、この情報には(実費等を除いて)20万円分の(金銭的)価値があると言ってよいでしょう。この情報を知る代わりに、単にお小遣い3万円もらうよりは、この情報を知って20万円ゲットするほうが、単純金額では大切なのです。「3万円ゲット」より嬉しい可能性があるのですね。

さらにこの「情報」は、売ることもできます
中古屋Bのおじいちゃん店主と十分な信頼関係がある場合(家族とか)、「お金になる情報を教えるよ」として「この商品は市場価格5万円でやり取りされているという情報」を例えば25万円で教えられます(数字は状況依存です)。中古屋の店頭価格が3万円だったわけだから、中古屋が上手に仕入れた価格は基本的にはもっと安いはずで(例えば2万円としましょう)、中古屋は仕入れ価格2万円で10品仕入れられるのなら、それを直接Aで売った方が良いからです。単純にAに5万円で出品できるので、10品で差額30万円儲かります(しつこいですが、事務費用などは無視するものとします)。
これまでのように10品買って店頭で全部売って10万円稼ぐよりも、10品で30万円稼ぐ方が嬉しいわけで、この「情報」は少なくとも20万円、今後さらに入荷できる場合の大幅な収益化を考えると、もっと多くの金銭的価値を持つことにもなります。B店のおじいちゃんに、時々こうした有益な「情報」を売ることができるようになれば、「市場調査をするコンサルタント」として、おじいちゃん店主と個人契約して、歩合制で割のいいお小遣いを稼いだりもできますね。情報の取得と売却が、端的に割の良い金銭的価値を生むわけです。

ある程度の収入や資産を持っている「オトナ」は、わざわざ、例えば10万、20万円のために細かい情報を仕入れて、小規模な「転売」(悪質な場合等に限り、違法行為です)などして小銭を稼ごうなんて思わないことが多いです。
オトナほど時給単価が高いので、細かい情報を調べたりする「時間の無駄」(ざっくり人件費、と言い換えても大丈夫です)を省くことが合理的になるからです。
しかし本質は小銭の話ではなく、こういう「情報の非対称性(とある事情で、誰かが知っていて、他の人が知らない情報の格差)」により、合法的に大儲けできる仕組みが存在する、ということです。

そのために、引き続いて、もう少し大規模なお話で例えましょう。
「なんちゃら水」とか「某占い師の占い」「ガンが治る! 驚異の健康〇〇の秘密!」などの科学的根拠が薄弱なものが、メディアに取り上げられて飛ぶように売れることなんて、よくありますよね。
これは「驚異の〇〇」を食べたり、読んだりしても、一般的には「ガンが治る!」わけがない、という「情報」を知らない人たちが一定数いて、その層に売れるからです。今時テレビの個人視聴率などどこまでかはわかりませんが、仮に100万人が見た広告で、99%が「そんなバカな」「買わない」「知らん」と思っても、残り1%の1万人が購入動機を持つのです。
1万人に「怪しい健康食品」を5000円で売ることに成功すれば、あら不思議、5000万円です。

ここでは、もっと収益性が見込める場合、例えばこの規模の10倍で5億円が動かせる場合を仮定しましょう。
あなたが商品を開発しようとしているとします。
例えば特定のメディア(テレビ放送でも、人気YouTuberとかもアリ)などの商品紹介番組プロデューサーとツテがある場合に、こっそりと1億円渡して、自社製品を取り上げてもらうことを秘密裏に約束してから商品を開発・販売することが可能かも知れません。「メディアに取り上げられる予定の、この商品は売れる!」という「情報」は、表向き「自分とプロデューサーだけが知っている情報」となります。この情報価値は相当なものになります。
「売れるかどうかわからない商品」よりは、「売れることが確約された商品」を出す方が、よっぽど商品開発の際に、経営側として得です。これが癒着であれ公正な取引でなかれ、「情報の価値の大きさ」という観点では、変わりません。

さてしかし。
メディアのプロデューサーと商品販売の人だけでは、うまく流通に乗せられないかもしれません。せっかく原理上は売れるとわかっていても、実際にモノが店頭に並ばなければダメということもあります。昨今、大手コンビニやスーパー等の小売店に自社商品を並べてもらうなんて、とんでもなくハードルが高いです。では例えば、大手コンビニチェーンのお偉いさんに「今度、この商品をメディアで取り上げるんですよ」という「情報」を1億円で売ることができます。
コンビニ側は「売れることが確定している商品を仕入れ」すれば良いです。
販売側も、商品開発経費や、売れなかった場合の在庫リスクを抑えるための予算を極限まで抑えられます。残った3億円から諸経費を抜いても、十分な純利益が得られるはずです。
この想定では、「情報」の価値は1億円レベルに達していて、そりゃもう、そこらへんの人の総資産額よりもこの「情報」の価値の方がたいてい十分高いというほどになりました。

こうなってくると壮大で「そんなことあるはずない」と感じるかもしれません。しかし、ここまでシンプルで「バレやすい」方法ではないにせよ、こういった情報操作や、価値の「捏造」といったことは実際に起きています
少なくとも大々的にバレた例だけでも次のようなものがあります(一例です)。

2007年までに報道されていた人気情報番組『発掘あるある大事典!』で、「納豆ダイエット」の情報を取り上げた際の話です。
詳細をここで語っても仕方ないのでざっくり言うと、納豆の「痩せる効果」について、各種データや有識者コメントが番組スタッフによって捏造されていました。
その後の調査で『あるある大事典』ではそれより過去にも10件以上の類似案件(データ改ざんや過剰な演出)を起こして「視聴率≒テレビ局にとっての広告収入」を荒稼ぎしていたのでした。

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(出典:exciteニュース(こじへい氏、2017年1月8日 22:11配信)『納豆ダイエットを捏造! 打ち切りになった『発掘あるある大辞典』のスキャンダル』)

もちろんこの「事件」では、直接メーカーさんや小売店と大々的に裏で手を結んでいたわけではないです。関係者が多くなるほどバレるリスクが高まるので、その現場ではそうだったのでしょうが、誘因としては存在しますよね。
昨今、「キュレーションメディア」の問題として、この他にも様々に問題点が指摘されています。テレビ局に何かしてもらう、となれば膨大なコストがかかりそうですが、人気YouTuberに商品を取り上げてもらう、くらいなら相対的に低コストですからね。

別の事例:入札価格の情報などなど

例えば、談合というものがあります。
複数の企業が、入札価格を決め合って、公共団体等から事業を取る場合などです。談合は古くから日本で行われていました。ある観点からは、安かろう悪かろうの「価格競争」に晒すよりも、地域全体の活性化につながっていたとみる向きもありますが、やってはいけないとされる行為(独占禁止法違反等)です。

ただ、「入札価格の情報」は、談合する場合には絶対必要な情報です。代えがたい情報でしょうね。
加えて、談合をせずに普通に競争しようとする場合でも、「他社の入札価格」の情報には価値があります。自社の入札価格を最低限に抑えられるという意味では、直接的に純利益を増やせます。少なくともこの純利益の価値分の情報価格がありますよね。それが10万円なのか、1,000万円なのかは時代や情勢によりますけれど。

※談合については、公正取引委員会のページに事例がたくさんあります。

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(出典:公正取引委員会Webサイト

もう一つだけ。
株式市場の例を見ましょう。
株式市場(いわゆる「株式の売買」をする場所・世界)関係者の中には、特定企業の内部情報を事前に知る人が存在します。関係者限りの決算情報が何らかの方法で数名に漏洩したりすることがあります。
インサイダー取引といって、こうした「内部情報を知ったうえでの取引」は違法なのですが、事実、「内部情報」は過去にも現在でも、(バレたものに限っても)かなりの金額で株式取引で悪用されているのが実態です。
※課徴金が平均520万円といった数字が出ています

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(出典:Buisiness LAWYERS,2021年8月12日 08:20,『インサイダー取引に関する課徴金納付命令勧告事案の状況等』1.1より図ごと引用)

「情報は命を左右するほど大切だ」と知る

情報が金銭的な価値を持つことはご理解いただけましたが、金銭的価値だけではありません
「命を左右する価値」「仕事能力を激変させかねない価値」をも持つのです。
命を左右する場合の事例として、とても簡単で有名な例を2つほど挙げておきましょう。

真珠湾攻撃は米国に把握されていた

1940年の大東亜戦争は、有名な「真珠湾攻撃」から始まりました。
「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」
という掛け声で、厭戦気分が漂っていた米国世論を、一気に「日本を叩き潰せ!」に変えさせたのです。
これは当時米国大統領、フランクリン・ルーズベルトの策略でした。
「日本を潰したいが、先に一発打たせる」
は、英国のチャーチル首相と約束していたことです。
実際、駐日米大使ジョセフ・グルーから国務長官ハルに打電された情報で、真珠湾攻撃は伝わっており、グルーの日記、ハルの回顧録に明記されています。
米国は当時、日本の暗号を解読できていたので、何月何時に真珠湾が攻撃されるかの情報も握っていました。

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(出典:『THE SANKEI NEWS』(2017/1/8 15:00,渡辺 浩,産経新聞) 「『真珠湾』事前に知っていたルーズベルト 現地に教えず見殺し」)

真珠湾攻撃は米国艦隊に想像以上の破壊的打撃を与えました(当時、洋上での空母からの航空機による艦隊爆撃が効果的な戦術であることは、世界的に知られていませんでした)が、いずれにせよ、米国の「幹部」は「奇襲」の情報を知っていて、現場の兵士たちを犠牲にしたわけですね。現場の兵士たちに情報が伝わっていれば、また違った結果になったかもしれません。

9.11テロの「情報」も知られていた?

「そんなのは昔の古い話じゃないか」
と思ったらそうでもないのです。

9.11米国同時多発テロ(ワールドトレードセンタービルに航空機2機が突っ込んだ自爆テロを含む)の際に、前日までにユナイテッド航空など、米国航空機関連株が通常の100倍の水準で不自然に空売りされていました。
つまり、
航空機が突っ込んだら、莫大な利益を上げるポジションを取っていた人々
実在したのです。
これは、少なくとも犯行グループだけでは積み上げがたい水準です。

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(出典:法学館憲法研究所(JICL)顧問 浦部法穂,2011年9月8日記事より)

空売りのどこからどこまでを「陰謀論w」と笑って済ませるかは別にかまいませんが、「陰謀論」という言葉を流行らせたのは、まさにその陰謀を実行する人たちです。
「ただの嘘の陰謀論」「本当の陰謀」かは、どちらのストーリーを仮定した方が、現実をうまく説明できるのか、で個別具体的に考えて、
「この場合は、半々くらいで本当の陰謀かもな?」
というように捉える必要があります。
もしかすると米国の機関投資家の一部が、「情報」を知っていたのかもしれませんし、そうでなく「空売りが大量に入っているから」追従して空売りしただけかもしれません。
どちらとは決めがたいですが、インサイダー取引等が実際に数多く存在する株式市場。「絶対ありえない」と考えるのは、あまりにも市場の世界を理解していない素人です。
世界ではしばしば、人の命にかかわる「情報」が、敢えて当事者に伝えられないままに放置されることがあります。特に金銭がからむ場合はそうです。

もし私にも9.11の情報が事前に入っていたら、日経平均先物のプットオプションを爆買いしていたでしょうね……!
米国の警察とか、WTCビルの人に電話して、
「明日、テロがあります! 本当です、とつげき東北です!」
なんて言ってもムダなあがきですからね。

「情報は大切だ」を仕事術に転用する

「情報は大切だ」
といういかにもあやふやな言葉
を、少なくとも金銭的価値や命の価値に、それなりに結び付けることはできました。

ここからは、情報の価値を仕事で活かせる局面を論じましょう。具体的な「真の仕事術(交渉超できるマンになる方法)」に転用してみせます。

「はぁ。でも私はそんな大した情報持ってないし、転売もしないし、株も買いません」とスルーしちゃう人、多くないですか。超もったいないです。

単純に知ったもの(得られた「情報」)を、そのまま出力しても「コピペ」です。
工夫して自分の生き方に転用し、「知識・知恵」に転化することで、新たな付加価値を生めます

よく聞くじゃないですか。
「数学なんて学んでも、社会に出たら何の役にも立たない」
と。
いやいや。違うでしょう。
「単に数学できない人が、数学を使わない社会に進出して言ってるだけ」
ということです。
私は研究の際に数学(高校レベルの簡単なものを多数含む)・統計学・プログラミングを多用しますし、別に一般的なエンジニアリングでも似たようなものです。
これだって、誰もが少し考えれば思いつくはずですが、けっこう多くの人が
「数学は役立たない」「いや、割と役立つ」
という観点からこの問題を把握したままに終わっていたりします。
数学を学んで社会で活かせる人から見た世界は、そうでない人から見たそれと違う。PCのスキルがそうであるように。という自明な構造に行きつかなければ(そしてそこから具体事例を含めた考察を深められなければ)、この問題をしっかり把握したとは言えません。
同様に、まったく同じ情報、知識を持っていても、それを活かせるか・最大限活かせるかは人によって絶望的に異なるのです。

職場での大切な「情報」

職場で大切な「情報」のうち、
・ガチで使えるやつ
・多くの社員があまりうまく使えていない
ものを挙げると、「他担当、他部署や他企業などの情報」です。
業務で直接使う情報(現場での数字とかどうのこうの)は、それはそれで重要ですが、仕事術として一般的にめっちゃ使えるのは、今掲げたものです。

いきなり具体的にいきましょう。
自分の部署が、他部署と何かの仕事を一緒にやるときの業務分担についての交渉を任された(または自分でその仕事を取りに行った)と考えてください。交渉……そう私が得意なやつ……!
あなたがこれから交渉をする、自分の部署と他部署との分担を決めたいとして、どうやって交渉しますか。

チッチッッチッ……はい残念!!

私なら、他部署で仲のいい人を探してに、内々で他部署が想定しているいくつかの要求、
「ここは譲れない」
「これは自分たちがやってもいい」
「そもそもこういう方針でやっていきたい」
といった「情報」を教えてもらうことから始めます。
仲良し一人でわからない部分は、誰に聞けば色々教えてくれるかを聞いて、その担当者を紹介してもらいます。
そして、なるべくなるべく他部署の想定に合わせる形で、自部署が譲れる部分や、自部署が受けられる仕事、方針などとすり合わせていきます(※)。

※これは自分が、自部署内の見解を完全に掌握している場合に、いきなりできますが、そうでない場合は、自部署内の関係各担当の要望(情報)を、入念に調べておく必要があります。ちょっと待って! 「調べておけない場合」でも、仕事止めちゃダメですよ? 他部署の情報を収集しつつ、わからない部分は自部署の他の担当者さんにお願いして把握し、自部署の情報も集めていくのです。

他部署の仲のいい人や、関係する担当者といくつかやり取りした後、相手方の部署の窓口担当に、これまた「内々に」相談して、だんだん、相手部署の上司やお偉いさんの「こだわりポイント」をあぶりだしていきます。「内々に」というのが重要で、いきなり正面衝突するとただただ損です。こういうのを「事前調整」と言います。これが上手にできて一人前です。

※ちなみに、相手部署のお偉いさんと仲良しの場合、この変はすべてカット可能な場合がありますが、いきなりトップダウンにさせる技は時と場合です。
※仕事ができるようになってくると、必然的に、社内のお偉いさんの多くと仲良しになります。なぜなら、社内のお偉いさんが困った場合(特にお偉いさん同士で見解の対立の収集がつかなくなったような場合)の「ちょっと凸くん、これで揉めてるんだけど何とかならない~?」という相談にかなり乗れるようになるからです。

自部署、他部署の上司・お偉いさん同士の見解を見定めつつ、最終的にどうしても折り合いがつかないところは、各々譲歩した形での「着地点」を探します。人によって、時によって「こだわりポイント」が違いますが、「違うじゃないか!」とイライラすることなく、「そんなもんだな」と柔軟に対応しましょう。

そして、「内々に」着地点はこれでいこう、というのが決まったら、各々の部署でお偉いさんに方向性を説明します。
「この部分は相手がどうしても、というので、こちらを譲歩してあげる代わりに、ここをやってもらうことを想定しています」
という感じ。
お偉いさんが納得しなければ、着地点の探りなおしや、直接お偉いさん同士で電話ベースで話しあってもらいます。
もろもろあって、内々にOKが出たら、正式な窓口→窓口で分担等を決めます。
当然ですが、もはや問題は生じません。
 ※企業文化・部署文化・上司の性格等によってやり方が若干変わります

恐ろしいことに、この程度の基本的な「調整・交渉の仕事」を、もう40、50歳になって全然できない人が多数います本当に多数います。
例えば窓口が「ダメな人」だと、最悪の場合、自部署内の「理想」をいきなり通告みたいな形で他部署の窓口に投げてしまい、他部署を激怒させたりします。本当にいます……平均的な日本人の仕事のできなさ、コミュ力のなさをナメないでください……(だから私程度でも仕事ができると喜ばれるのですが)。

「社内仲間」を作ろう!

さて。

なんかうま~いこと他部署の「情報」を取ってきたよね、と。
それはどうやるんだよ、他部署に仲良しもいねえよ、という方に「社内仲間」を作る方法を書きます。
発展版として、「真の交渉術」も記載しますわ。
上に書いたような「交渉術」の小手先スキルではなく、交渉そのものを自分の思うままにわざと決裂させたり、難航させたり、難航により他の担当者には解決不可能でお手上げとなった交渉を確実にまとめることによって、自分の評価や自分への信頼感をグイグイ引き上げる裏技です。

信頼感を持ってくれて、いつも気軽に相談できる相手を、私は「社内仲間(社内トモダチ)」とか呼んでいます。社内仲間の多さは、情報の取りやすさなどに直結しますので、これを作ることを考えていきましょう。


(以下、有料部分です。無料部分をお読みいただいたみなさま、本当にありがとうございました

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