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【Tottori HOPES】三朝町地域おこし協力隊|森田柾

Tottori HOPES

Tottori HOPESは鳥取県内で活躍している地域おこし協力隊を紹介するマガジンです。鳥取県内の市町村にやってきたルーツや、その人の取り組むミッション、あるいはその人自身にスポットをあて、紹介していきます。
今回は、三朝町地域おこし協力隊として、京都府からUターン移住をした森田柾さんをご紹介します。

森田柾

出身:鳥取県米子市
属性:Uターン移住者
担当市町村:三朝町
ミッション:
①空き家利活用
②移住相談
③ものづくり
その他セミナーに登壇したり、首都圏のイベントに参加したりと、活躍の場は多岐にわたる。

森田さんはこれまで東京、ニュージーランド、京都を移り住み昨年鳥取に移住された。元々ものづくりに取り組んでおり、直近の京都では和紙づくりをされていたとのことだ。親しみやすい笑顔とゆったりとした雰囲気が特徴の男性で、この日もにこにこしながら出迎えてくれた。

この日は、東京に駐在する鳥取県移住相談員の三朝町視察同行と、空き家現地調査を2件行った。

午前中(三朝町視察同行)

三朝町視察で訪問したのは、「三徳センター」と「子育て支援センター」である。

「三徳センター」は、地域の公民館的な役割を担っている。会議や打ち合わせが実施されたり、町内の子供たちが学校帰りに遊びに来たりする施設であるとのことで、体育館も併設されている。

「子育て支援センター」は、未就学児が利用できる施設となっており、児童を預かるだけでなく、子育てにまつわる講座や教室を定期的に開催しており、お母さんの産後ケアまで実施しているとのこと。
(三朝町子育て支援センターについてはこちら↓)

とにかく子育てに対する支援が手厚いのが、三朝町の特徴のひとつである。

その後、三朝町には湧き水スポットが10か所、森田さんが推している湧き水スポットに出かけた。秋頃には紅葉が映える場所で、四季折々の移ろいも実感できる。ここでは森田さんが試作中の、松を使った炭酸水を作ったが、まだ誰も飲んだことがないとのことで、もしうまくいけば移住体験ツアーにも導入したいのだとか。森田さんはオリジナリティのある発想で、こちらを楽しませてくれる。

森田さんの推しの湧き水スポット「吉尾北野湧水」
湧き水で作った炭酸水

午後(空き家調査)

午後からは、空き家の現地調査に赴いた。
三朝町には空き家が300件ほどあるとのことで、森田さんが取り組むミッションの一つでもある。現地では基本的に空き家内の撮影。そして三朝町の空き家バンクの運営と、開拓を行っている。

空き家に向かっていると、時には入り組んだ山道を走ることもある。
「こういう場所ってワクワクしません?新しい発見とか、どんなものがあるのか、とか。」
そんなことを話す森田さんは、空き家についたあとも、にこやかにお話をされ、珍しいものがあると目を輝かせながら近づくなど、ある種冒険をしているようにも感じ、こちらまでワクワクさせられた。

三朝町を選んだ理由

森田さんの出身は鳥取県米子市で、三朝町は地元ではない。

「正直鳥取県内であればどこでもよかったんです。ただ妻がいいなと思えることがいいなとは思っていて。それが三朝町だったって感じです。移住前に面白い行政職員の方に会えたり、外から見てた時、この街には温泉と三徳山しか無いなと思ったんです。歩いてる人もほぼ見なかったですし、だからこそ余白のある町だなって思えました。余白がある分、できることの幅は広い、”まずはやってみる”の共有ができたら面白いじゃないですか。」
それが三朝町を選んだ理由だ。

三朝町といえば、日本遺産に認定されている「三徳山投入堂」や、ラドン源泉が湧く「三朝温泉」など、有名どころが多い。だからこそ森田さんから聞けるお話は新鮮であった。

「ここは桜づつみ中の島公園って言って、今は枝だけだけど、全部桜の木で、地元の人が来るお花見スポット。奥の方に窯が見えると思うんですけど、あそこでバーベキューとかもできる。」

「この田園風景もこっちから見ると、住民視点の田んぼと山々、反対側から見ると、谷の中に川があって集落まで見えて、三朝町の生活風景まで見えるんです。だから外から見た三朝町の風景で、僕のお気に入りなんです。」

ものづくりに携わってきたからこそ視える柔軟な視点と、町のことをよく知る森田さんのお話を聞くと、三朝町はよりいっそう輝いて見えた。


森田さんのお気に入りの風景

今後のこと

空き家利活用促進の手立てとして、よりスムーズな内覧ができる企画を検討している。空き家バンク掲載物件一つ一つに別々の不動産会社が仲介している為、3件の空き家訪問をするとしても、会社が違えばそれぞれから許可を得る必要があり、場合によっては1日の間ですべてを訪問することができないこともあるという。それをひとまとめにして、スムーズに内覧できる企画を検討中とのことだ。

他にも多くの事業に森田さんは携わっている。
有名な温泉や観光地など、もともと三朝町は魅力が多い場所だ。
そこにやってきた森田さんは、
「三朝町のみ無かったもの」が「三朝町にもあるもの」に、
「他にはないもの」が「三朝町にのみあるもの」、という変化をもたらした。

事務所で展示台を作成する森田さん

そんな森田さんのひそかな夢は鳥取県全19市町村すべてに拠点を作ること。季節によって住む街を変えてみたい、もしくは家でなくても喫茶だったり、宿だったり。それぞれの地域とつながれたら、もしくは誰かと作れたら、と。

本当に成し遂げてしまうのではないかと、期待させられる。
すっかり森田さんと三朝町のファンになってしまった。
これからも森田さんの周りでは何かが生まれ、ちょっとした幸せやワクワクを与えてくれるのだろう。

↓ 森田さんのnoteと参画する鳥取県地域おこし協力隊員が執筆するマガジン

↓ 4/29(月)森田さん主催のイベントが開催されます ↓


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