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バスケの軸足理論

 夜に突然『バスケの軸足理論』なんてものを思いついてしまったので考えを整理するためにつぶやかせてください。きっと先人たちに同じような考え方をしていた方はいるはずで、僕一人だけ思いついている訳ではないことは先に断っておきます。バスケが好きな先生ほどイメージしやすいと思いますが、そうでもない人からするとマニアックな話も出てくるかもしれません。ご容赦ください。

 まず、バスケットボールは自分が大事にしている観を指します。それは子ども観であり、教育観であり、人生観であり、、、様々な観を意味します。

 自分が教師としてバスケットボールを両手で持ち、両足でコートに立っていると想像してみてください。右足は実践の歩みを進める足、左足は理論の歩みを進める足です。どちらもあなたの足であることに間違いありません。

 さて、ここからゴールに向かってドリブルを始めます。どちらの足を軸にしますか?右足を軸にしている人は、コートからは実践の景色しか見えていません。左足を軸にしている人は、コートからは理論の景色しか見えていません。
 そんな中、あなたの歩みを妨げるディフェンスが目の前に現れます。敵のチームはみんな負の感情をもったあなた自身です。「もう十分がんばったよ」「上には上がいるよ」「どうせ無理だよ」いろんなことを言ってきます。


 そこで歩みを止めてしまった時、右足を軸にしてきた実践畑の先生は二度と理論の景色を見ることができません。逆に左足を軸にしてきた理論畑の先生は二度と実践の景色を見ることができません。

 では、歩みを止めずに、もう一度どちらの足からも歩み出せるようにし、実践の景色も理論の景色も見ながらドリブルするにはどうしたらいいのか。それは、シュートすることなのです。つまり、「やってみる」「挑戦してみる」といった姿勢です。

 このシュートは入らなくてもいいです。リングにさえ当たればリバウンドが取れます。その時にまた両足でボールを持ち、コートに立てるのです。実践の景色ばかり見てドリブルしていた先生は理論の歩みを、理論の景色ばかり見てドリブルしていた先生は実践の歩みを進めることができます。

 だから、実践にも理論にも自分でシュートを打つことが大事なのです。シュートが入った(=やってみて上手くいった)本数はカウントされ、周りからの評価につながります。でも実は、シュートは入らなかったけどリングには届いた(=やってみて上手くいかなかったけど価値はあった)本数も合わせてカウントした方が、その人を正当に評価することにつながるのではないでしょうか。

 観客席にはあなたが日々学校現場で目の前にしている子どもたちがいます。あなたを信頼している子もいれば、そうでない子もいるかもしれません。 全てはあなたのプレースタイルに左右されていきます。

 コート上で戦っているのはあなた一人ではありません。同僚だけでなく、セミナーや学会などで知り合った全国の教師仲間もいます。ただ、実践の景色ばかり見てドリブルしていたら実践畑の教師しか仲間にできません。逆に理論の景色ばかり見てドリブルしていたら理論畑の教師しか仲間にできません。どちらに軸足を向けて歩むかで、誰がチームメイトになるかも変わってきます。

 チームメイトには、様々なプレイヤーがおり、それぞれ得意とするシュートフォームがあります。自分はどのポジションからシュートを決める教師なのかも迷います。大事なのは、チームメイトに気を取られることなく、自分だからこそのシュートフォームとポジションからシュートを打つことです。レイアップシュートを決めるのが得意な選手がいきなりスリーポイントシューターになるのは難しいのです。


 一人で決めるシュートもあれば、自分ではない仲間に決めてもらうシュートもあるでしょう。そして、パスやアシストを出して一緒に連携して決めるシュートもあるはずです。実践でも理論でも、いつも一人で挑戦する訳ではないのです。チームプレーを意識しながら歩んでいきたいものです。


 さて、あなたはあなたが決めた軸足でドリブルをし、あなたしか打てないシュートを打つことができるでしょうか。退職時や命が尽きる時に試合終了のブザーが鳴ります。そんな時でも、シュートを打ち続けるブザービーターでありたいです。

 Xでポストしたところ、削除せずに残してほしいとのご要望を承りましたので、こちらのnote記事に移転させていただきました。
 いつもみなさん、ありがとうございます。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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