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#64 悪の組織という名の問題提起

勧善懲悪ヒーローもので商品アピール

商品アピールのパンフレットや動画を作る場合、いわゆる「勧善懲悪ヒーローもの」をベースに使うことはよくあります。悪の組織という名の問題提起をはじめに行い、正義のヒーローという名の商品が登場し、悪を倒して問題解決という流れです。

商品アピールではユーザーの興味を引くために、その商品のストーリーを組み立てると効果的です。勧善懲悪ヒーローものは誰しも子供時代にその分かりやすいストーリーに触れてきていると思います。30分という短い時間の中で悪者が登場し、人々の身の回りの平和を脅かしますが、ヒーローが颯爽と現れて悪者を倒す流れです。仮面ライダーや戦隊モノ、ウルトラマンなど、特に日本には平和を守ってきたヒーローが星の数ほど存在します。水戸黄門などの時代劇も含まれるかもしれません。

そのストーリーの中で、ときにヒーローは悪者を倒すために、特訓をしたりと大変苦労します。それが商品開発の苦労と重なります。また苦労して悪者を倒したときに見てる側も感じられる爽快感&達成感が、商品を使ってみたい衝動へとつながります。

上記のエントリの時にも書きましたが、商品アピールではいくらその商品の特長を訴えてもユーザーにはなかなか伝わりません。その商品がどのような体験価値をユーザーに与えられるかを伝える必要があります。それにはサクセスストーリーをイメージさせるためのストーリーが必要なのです。


悪者の重要な役割について

加えて悪者によって問題提起することは、ユーザー側に「それではどうすればいいのか?」というちょっとした不安感を煽ることができるので、緊張感をもたせることができますし、あらためて注意をひきつけやすくなります。ハラハラドキドキで目が離せなくなり、いつのまにかヒーローを応援している自分がいるなんてことも。つまりやりようによっては、ユーザーをアピールしたい商品の味方についてもらうことができるのかもしれません。

ストーリー上、必然的に悪の組織のキャラクターは、汚れやカビ、害虫のような除去したいものや、貧乏や不安といった無くしたい概念だったりと、マイナスなイメージが凝り固まった者になりがちです。ユーザーに憎まれるほど、それが倒されたときの爽快感が増します。

またいつものボツ案ですみませんが、例を挙げてみましょう。下記の悪者キャラクターは、某メーカー様の商品アピールパンフレット作成時に、ヒーローに問題解決させる内容で提案したときのものです。ヒーローを使うことは見事採用になったのですが、敵役として作成した各問題の擬人化キャラクターは日の目をみませんでした…。なのでここで紹介させていただきます。

さてズバリ問題ですw。上記5体の悪者を倒してくれる商品とはなんでしょうか?考えてみてください。ヒントは主に雪国で使うものです。さらにヒントを言うと、雪国以外でも使ってもらいたいので作った悪役がフンジン軍曹とモウショ元帥だったりします。

このように、その商品が解決する問題を悪役キャラクター化すれば、ユーザーがその商品を買ったときに得られる体験価値を視覚化して説明することができるのが分かっていただけると思います。


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