#206 日本薬剤師会のキャラクター募集に応募してみた
2024年2月から5月にかけて、公益社団法人日本薬剤師会から公募されていたキャラクター募集に応募したのですが、9月末に結果が出て、見事不採用になったことを記録しておこうかと思います。
この公募を見つけたのはどういう経緯だったかは忘れてしまいましたが、賞金30万円に目がくらみ応募することにしたのは覚えております。そんなこんなでキャラクター案を考え始めたのですが、ベースとなる設定は結構すぐできあがりました。
私が応募したキャラクターは、因幡の白兎をモチーフにしたうさぎです。なぜこの物語を選んだのかというと、因幡の白兎の伝説が、日本で最も古く「薬」が登場する話だからです。「日本」薬剤師会という名前にふさわしいキャラクターを考えたとき、「日本で一番最初に薬が記録されたのはいつなんだろう」と気になり調べた結果、古事記に記載されている「因幡の白兎」の伝説にたどり着きました。
伝説では、大国主命(おおなむちのみこと)がワニに傷つけられた白兎に蒲の花粉(蒲黄)が傷に効くと教えてあげるシーンがあります。私は、この白兎の子孫が薬剤師会のキャラクターであったら面白いのではないか、と考えました。
そこで、大国主命に救われた白兎が、その恩に報いるために代々薬剤師という職業を引き継ぎ、人々の健康を支えていくという設定にしました。このストーリーが、薬剤師という職種の本質を象徴できるキャラクターになるのではないかと考えたのです(今思い返せば考え過ぎていますね…)。さらに、白兎のキャラクターに和装を着せ、誰からも愛されるかわいらしさを目指してデザインしました。
そして、完成した私のキャラクターがこちらです!
はい、かわいい!
でもダメでしたねー。ぶっちゃけ採用された1案のみが表彰されるスタイルだったので、無理だろうとは思っていましたがやはり残念でした。準優勝とか敢闘賞とか審査員特別賞とかあってもいいのに…。当初は8月上旬に結果が発表になる予定でしたが、応募数が多いため審査が長引いているという告知が出ていたので改めて心折れた記憶。
実際9月末に採用案が発表され、どのようなキャラクターが採用されたのか確認したのですが、そのキャラクターの素晴らしさに納得しかなかったのが救いです。
もう、それはそれは圧倒的な敗北感を感じましたよ!本当素晴らしいキャラクター!これはたくさんの人に愛されるヤツ!そうかー名前の文字もデザインするべきだったのかー。
ちなみに応募の際、デザインだけでなく、名前や説明文も添えなければならなかったのですが、ずばり名前は「ラヴィ=ファーマシスター」としていました。「ラヴィ」はうさぎ(rabbit)の「ラビ」に愛(love)の要素を加えました。下唇を噛んで発音する感じ。「ファーマシスター」は薬剤師(pharmacist)に修道女(sister)を合わせました。ルーク=スカイウォーカーのように、ファミリーネームの方が長いとかっこよくないかなと考えたのですが、それすらも今では考え過ぎだったなぁと反省。
結果は不採用だったのでもちろん悔しさはありますが、採用されたキャラクターを見て、その完成度の高さに感心し、これはまさに「負けた」と実感できたというお話でした(…偉そうですみません)。だって発表になったのは採用になった1案だけで、当案が結構いいところまで残っていたのか、箸にも棒にもかからなかったのかは分からないのでなんとも。
とは言え、やはりキャラクター作りは、視覚的な魅力や親しみやすさ、さらにはそのキャラクターがどれだけメッセージ性を持ち、関わる人々に共感を呼び起こせるかを、いかにシンプルなデザインに落とし込めるかが重要だと改めて感じました。
この経験を糧に、今後も新しいチャレンジを続けていきたいと思います。
【追記】
ちなみに今回のイラストは、薬剤師とヤクザ医師って同じ響きだなぁと思ったことを描いてみました。ヤクザ医師の方が、某高額請求医師っぽくなってしまったのはご愛嬌。
それから、今回のうさぎの薬剤師キャラクターですが、このまま使うのはマズいかもですが、色を変えたり少しいじれば全然使えると思うので、もしキャラクターを作りたいと考えている医療関係の方がおられましたら、お安くするのでいかがでしょうか!!??
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