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読書レビュー 浜矩子の歴史に学ぶ経済集中講義

 面白さ★★★★☆
 オススメ★★★★☆
 難しさ★★★★☆
 ページ数:286

 ひとことで表すと……経済の成り立ちや、主要な構成要素について歴史的な流れから学べる本

 タイトルの通り、この本では経済の基本的な成り立ちや、通貨や財政などの構成要素についてその歴史から学ぶことができる内容となっている。

 全体の流れとしては、まず経済学、景気とは?という導入から、通貨や通商、税、財政という経済の基本的構成要素をそれぞれ解説している。私は今まで一切経済学的な教育は受けた事がないし、勉強も特別にした事が無かったが、それでもわかりやすいように様々な歴史的な事例を挙げながら解説されており、経済の基本的事項についての理解が深まった。

 特に、税についての考え方など勉強になった。全体としてどういう税がどういう考え方で導入されているのか、直接税と間接税について、また昨今の減税や増税の考え方、それに対する著者の意見など、読みながら色々と考えることができた。

 また、最近ようやく解除され話題になったマイナス金利について、どういう意味合いなのか等をこの本を読むことで考えることができた。金融政策とは一体なんなのか、どういった思惑でマイナス金利が実行され続けたかなどについて、丁寧に解説されている。

 この本を読むことで、生活にも直接的に関わっている経済的な事象に対しての様々な基本的知識を得ることができる。単純に周りの意見に流されるだけでなく、基本的知識から考えどうすべきか、どう考えるべきかを整理することができた。全く経済学的知識のない人でも色々と考える契機になる本であり、万人にオススメできる。

今回の本:浜矩子の歴史に学ぶ経済集中講義 著 浜矩子 2016 集英社

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