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新築の畳がギシギシ鳴る?その原因と対策を解説!/盛岡の前田畳店

こんにちは盛岡の前田畳店です。夢のマイホーム、和室の新築を買われた方、もしかして買ったそばから畳がギシギシと音をたてていませんか

今回はその原因と解決策を、私の経験をもとに解説します。新築住宅でもギシギシ畳や床が音を立てる問題は解決可能です。理想的な和室を手に入れるための一助となれたら幸いです。
※最終更新日2024年9月


【執筆者】前田畳店 代表 前田昌俊 ・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている 前田畳店の二代目店主 ・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表 ・現在登録者6000人の襖系Youtuber ・畳技能士資格、畳職人指導員資格と壁装技能資格を保有 ・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳




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■新築の畳がギシギシ鳴る?その原因と対策を解説!

・畳がギシギシと音がする原因は主に2つ
・対処法とリフォーム


・畳がギシギシと音がする原因は主に2つ

畳がギシギシと音がするのは主に二つの原因があります。
一つ目は床材に使う木材自体の問題です。

特に季節の変わり目や湿度が大きく変動する時期に顕著になります。日本の気候は四季がはっきりしているため、春や秋に湿度が急激に変わることがあり、木材がそれに応じて膨張したり収縮し時間の経過とともに音の原因となることがよくあります。

さらに、湿度の変動だけでなく、家が建てられた場所の気候や通気性も影響を与えます。例えば、湿気が多い地域では、木材がより頻繁に膨張し、その結果、畳が鳴りやすくなります。

一方で、乾燥した地域や冬場の乾燥した空気の中では、木材が収縮し、畳にズレが生じやすくなるため、ギシギシとした音が目立つこともあります。

また、音が発生するタイミングも重要です。特に朝夕など、気温が急激に変化する時間帯や、雨の日など湿気が増加する場合に音が発生しやすい傾向があります。

家全体が木造構造の場合、家そのものが「呼吸」するように木材が動くため、畳の音がしやすい状況になります。新築住宅では木材がまだ完全に安定しておらず、時間が経つにつれて徐々に安定していく過程で音が発生することもあります。

このため、木材が完全に落ち着くまでの数年間は、こうした音が続く可能性があるのです。

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二つ目の原因は、畳の施工に問題がある場合です。

二つ目の原因は、畳の施工に問題がある場合です。畳は一枚一枚が隣の畳と緊密に接して設置されるため、正確な施工が求められます。

しかし、施工の際に一部の畳がしっかりと固定されていない、または均等に敷かれていないと、そのわずかなズレや隙間が原因で、畳が動くたびに摩擦が生じて音を立てることがあります。

特に新築やリフォーム直後にこういった音が発生する場合、施工の問題が疑われることが多いです。畳は軽く見えますが、その下には畳床(たたみどこ)と呼ばれる厚みのある基盤があり、それが床の上にしっかりと設置されていなければ、歩いたときや座ったときに畳自体が動いてしまい、その結果、ギシギシとした音が出るのです。

僕の畳職人歴はざっと30年になりますが、後者の場合には『ギシギシ』という高い音ではなく、『ざくざく』という低くて鈍い音に近いことが多いです。

これは、畳同士が擦れたり、畳が床材にしっかり固定されていない状態で発生します。例えば、施工時に畳に隙間が残っていると、その隙間が歩くたびに畳が微妙に動いて音が出ます。特に和室の隅や、頻繁に人が通る部分でこのような現象が多く見られます。

このように、施工に問題がある場合、畳全体が均一に固定されておらず、一部が不安定な状態で敷かれていると、歩くたびにその不安定な箇所が動いて摩擦音を発生させます。

こうした音は時間が経つほど増える傾向があり、特に使用頻度が高い部屋では顕著です。施工の質が直接的に音の発生に関わってくるため、音が発生した際には早めに施工業者に点検を依頼し、必要に応じて再度固定や補修を行うことをおすすめします。


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・対処法とリフォーム

これらの問題に対する対処法としてまず考えられるのはまず施工業者への依頼です。新築住宅の場合、畳がギシギシと音をたてることは通常想定されない事態です。施工業者に連絡を取り問題のある部分を確認してもらうことが必要です。

先にも申し上げましたが畳下の床の※コンパネや根太の釘や木ネジがあまかったり床板材の擦れる音か畳に原因がほとんどです。僕の経験上その他に敷居と畳の擦れる音と言うのもあります。こちらは敷居(よせ)がしっかり固定できない場合か畳の縁(主に純綿の畳縁)で起きる事もありますがギシギシというよりグググっといった鈍い音です。

この場合は敷居や畳縁にロウソクをこすり付けると一時的に音鳴りが止まりますがいずれまた鳴り始めるので根本的な対策が大事です。
※引用リンク: 東建コーポレーション 『建築用語集 コンパネ』


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施工業者からアドバイスを受けリフォームが必要と判断された場合、床の補修や畳を一部交換する方法があります。特に音が鳴る部分だけを特定して交換することで簡単に補修することができます。

また畳全体の交換が必要な場合もあります。この場合、コスト負担はどうなのかを施工業者とよく話しあい音の問題だけでなく、畳の色合いや柄、質感など1枚畳を換えると他の畳と見た目に差が出るのでそちらもきっちり相談してください。

その時に畳の下に吸音材を敷くという選択肢の事も一緒に相談してみましょう。新築住宅の場合、畳の下にある木材が音を鳴らす可能性があるため、吸音材を敷くことで多少音が抑えられる事があります。

ここで、まれなケースですが中古の畳が使われている場合もあるかもしれません。僕のyoutubeをご参考くださいませ。


■新築なのに?中古の畳を使用している場合のギシギシ音

・中古の畳を使用する場合の注意点
・まとめ

・中古の畳を使用する場合の注意点

もちろん中古の畳は新品のものと比べて一定の使用歴があります。そのため元々あった建物の構造や湿度、気温などの条件に慣れきってしまっている場合があります。
新築住宅に取り入れた際にそれらの条件が大きく変わると畳が伸縮しギシギシと音をたてることがあります。

また、畳床(とこ)の表面や中のわらがへたって劣化している場合もギシギシと音をたてる原因になり得ます。わらは湿度により変形しやすくまた劣化すると固さが失われて音を発しやすくなります。
この場合湿気でしっとりする場合にはギシギシではなく『さくさく』と言う音です。

中古の畳を使用する場合には畳の状態をしっかりと確認することが必要です。特に、畳のわらが劣化していないか、また湿度や温度による影響を受けやすいか等を施工業者にチェックをいれましょう。

また可能であれば、中古の畳を取り入れる前に担当の畳屋さんの話を聞くことを推奨します。新築住宅にも関わらず畳がギシギシと音をたてる場合、使用している畳自体が中古である可能性も考慮に入れるべきです。
特にリフォームやリサイクルを志向する現代ではあえて中古の畳を新築住宅(リフォーム、リノベ住宅)に取り入れることあるようです


こちらは新品の畳床(たたみとこ)

・新築の畳がギシギシ鳴る?その原因と対策を解説!の総括

もし中古の畳がギシギシと音をたてるようであれば我慢する必要はないので施工業者へ連絡をし直しのリフォームを依頼することを検討してください。部分的に問題のある畳を交換するか和室床全体のリフォームを行うかは音の原因や現状の畳の状態によります。

新築住宅であっても畳がギシギシと音をたてる問題は解決可能です。新築ならではの問題だけでなく中古の畳を取り入れる際の対策もしっかりと考え、理想的な和室を手に入れましょう。盛岡の前田畳店では畳に関するあらゆるご相談を承っております。お気軽にご連絡ください。

  • ✅ 新築の畳がギシギシ音をたてる原因は主に木材の伸縮と施工の問題。

  • ✅ 木材の湿度や温度変化により、畳と畳の間に隙間ができて音が発生する。

  • ✅ 畳の固定が甘い場合、音が鳴ることがある。

  • ✅ 畳が古い中古のものである場合も、音の原因となることがある。

  • ✅ 畳の下にある床材の不具合も、音の発生要因となることが多い。

  • ✅ 対策としては施工業者に連絡し、補修やリフォームが必要。

  • ✅ 敷居や畳の縁が擦れて音が鳴ることもあり、ロウソクを塗るなどの対処法が一時的な解決策。

  • ✅ 吸音材を畳の下に敷くことで、音を軽減できる可能性がある。

  • ✅ 畳を部分的に交換することで、音の問題を解消できる場合がある。

  • ✅ 畳の全体交換が必要な場合、他の畳との見た目の差が出ないよう注意が必要。

  • ✅ 中古の畳を新築住宅に使用する際には、畳の状態をしっかり確認する必要がある。

  • ✅ 畳床のわらが劣化している場合、音の発生原因となる。

  • ✅ 畳のギシギシ音を無視せず、早めに業者へ対応を依頼することが大切。

  • ✅ 畳のリフォームや交換時には、コスト面もよく相談することが重要。

  • ✅ 最終的に理想的な和室を作るためには、畳のメンテナンスが欠かせない。


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