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長編連載小説『流刑地』第123話。

 トルーニャは、コートの1つを手に取ると、品物を見始めた。実際、手付きが器用だ。ロシアは、寒い土地である。コートがないと、凌げない。実際、凍て付く。あたしは、トルーニャに、

「それ、羽織ってみてよ。似合うと思うわ」

 と言った。

「そう?あたしが若いから?」

「うん。それもあるけど、ロシア人の体型には、そういったコートが良いと思うわ」

 あたしは、ストレートにそう言った。実際、その通りだ。(以下次号)

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