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随想詩│臍茶でダダダ、箸棒ドゥドゥドゥ

臍茶へそちゃ という言葉があってね。
ダダイストにして寝盗られ男の辻潤が使ってるもんで、ぼくも気に入ったよ。

ちゃんと辞書にも載ってるんで驚いたが、「臍で茶を沸かす」を略した言葉で、ばかばかしいとか、ナンセンスとか、そんな意味で使ってるのさ。

この臍茶な世界で、ぼくのような箸棒はしぼう男はどう生きたらいいかって話でね。

箸にもにも棒にも引っかからない癖に、ふるいで振るいのけられちゃうって話だよ。

仕方がないから、取らぬ狸で夢を見るのさ。

こんなに興味深おもしろい文章を、こんなにたくさん書いてるんだから、月に一回500円のお布施をくださる奇特な読者が、100人集まるとするだろ。

そしたらぼくは、文筆一本で生きてけると思うね。

月々それくらいの現金がいただければ、山奥にでもただで住まわしてもらえる家を探して、仙人暮らしができるじゃないか。

何ならインドで行者になるのも悪くなかろう。

ははは、いくら皮算用をしても、取らぬ狸じゃ仕方がない。

狐に化かされて夢を見てるだけのことさ。

だけどまあ、それで構わねえってことよ。

こちとらクォーターの江戸っ子よ。宵越しの銭は持たねえぜ。

来週の今頃には、羽田行きの飛行機に乗ってるかと思うと、それこそ臍で茶が湧いて、腹の皮がよじれるってもんでな。

それじゃあ、あばよ、デデデのデ!

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#随想詩 #短編小説 #エッセイ #コラム #望洋亭日乗

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