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詩作集・天網恢恢

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この世界はみんなで見ている夢にすぎない。そこを出発点として。
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2020年3月の記事一覧

3.11+3.11i

3.11+3.11i

今日しか書けないことがある
だから今日書く

今ここで感じていることを
今ここで書く

生きる苦しみも喜びも
すぺて書く

あの日の絶望を忘れずに
あすへの希望を書く

今日は書けないことがある
だから今日は書かない

今ここで感じていることなど
言葉にできるわけがない

生きる苦しみも喜びも
味わうしかない

あの日の絶望を手放して
あすへの希望を忘れて

実在に虚在を足し合わせたとき
真実が現

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[投げ銭夢想詩]闇と光の語り歌

[投げ銭夢想詩]闇と光の語り歌

空はどこまでも蒼く澄みわたり
乾いた風が心地よく肌を
撫でていたのに今は

優しい霧が目の前にどこからか
気づく間もなく立ちこめて
頬にひんやりと口づけする

闇に包まれてもはや
左も右も分からぬどころか
上下の感覚すら失い果てて

途方に暮れる異邦にたたずむ
四方を見渡す絶望が溢れる
いつものゴールで目に水溜めて

流れた水は砂漠の片隅に
ささやかな溜まりを作り
旅人をもてなした

そしてきみは

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投げ銭短詩:確率と解釈としての世界

投げ銭短詩:確率と解釈としての世界

人に与えられる幸運と悪運の総量は

かなりの部分が確率的に決まる

前世でいいことをしたから良く生まれ

前世で悪いことをしたから悪く生まれる

そんなふうに素朴に感じられる感性の

持ち合わせはない

だからこそ悪運に見舞われる人生を

祝福するのだ

悪運を乗り越える力があればお前は

幸運だけの生ぬるい人生を送っている誰よりも

強くなれる

強くなって他の誰も知らない高みにまで達する

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