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3.17 散髪

スペインに来てからそろそろ1ヶ月。
前髪が邪魔になってきたので散髪をしようと突如思い立った。

部屋で編み物をしていたホテルの夫人に床屋の場所を聞いてみると、親切にも床屋まで一緒に歩いて連れていってくれた。

トコトコ歩く夫人の後ろをついて歩くこと3分。Barberの方の散髪が希望だったが案内してくれたそこは、おそらく夫人行きつけの美容院。来店客は年配の女性達しかいなかった。

まぁ髪型にこだわりがある訳ではないので、短くなればそれでいいかと思いその美容院でお願いすることに。夫人は美容師の人に何かを言うと先にホテルに帰っていった。

散髪に必要な単語のうち知っているものは「corto(短かく)」しか知らないので

「Corto por favor.(短くしてください。)」

とお願いし、あとは美容師の方にまかせることにした。

美容師さんは30歳前後と思われる美人のお姉さんで、テンポよくいい流れでサクサク切ってくれた。

30分後、目を開けると鏡にはひどく個性的な頭をした自分が写っていた。

「うん...。注文通りに確かに短かくなったが。」

頭の上部は短いが横はそれほどでもない。前髪も短すぎる。前も後ろも左右も全て同じ長さになっていた。ペットショップで見かける綺麗にまん丸にカットされたポメラニアンの子犬のように見えなくもなかった...。 

今日以降出会う人に

「現地の床屋で切ってもらったんだよ。」

などと旅の上級者気取りで言えるかななどと考えていたが...。海外での散髪は自分にはまだレベルが高かったようだ。それでも料金が500Ptsと信じられないくらい安かったので納得して店を出る。

旅行中にもう一度、散髪リベンジしよう。

ポメラニアンのような頭になり果て市庁舎前広場を通りかかると、何かが始まるような雰囲気なので待ってみる。すると遠くから音楽が聞こえてきて中世時代の民族衣装のようなものを着た男女が音楽隊と一緒にぞろぞろと歩いてきた。
その人達が持っていた花束を、広場にそびえ立っている20mのNike(ニケ)像の足元に順番に挿していったが中々捗らないのでその場を後にした。また明日見に来ることにする。

20時30分になり昨日の関西の方の大学の彼と再会し、レストランを探して歩いた。

表通りはツーリスト価格になっているので裏道の方を探してみた。

裏通りのレストランは、表通りのような綺麗なバルやレストランとは雰囲気が異なり、大衆食堂と呼ぶのがしっくりくる素朴なレストランが多かった。良さげなレストランを数軒見つけることができ、そのうちの一軒に決め入店してみる。 

そのレストランはウェイトレスやウェイターがいるといった感じではなく、ご主人が厨房、夫人が料理を運ぶ人という感じで夫婦で切り盛りしているようだった。

言葉は絶対に現地の言葉しか通じなさそうな雰囲気。
メニュー表が全く読めず困っていると、隣の席に居合わせたバレンシアの大学に通うという青年が通訳をしてくれてなんとか夫人と意思疎通をすることが出来た。

単品を頼もうとしたがこの時間はセットメニューしかないらしいのでそれを注文。白身の魚料理が出てきたがすごく美味しくてボリュームもあったので驚いた。 値段もお手頃だったので再しぶりにワインも飲むことが出来た。

看板が見つけられず店名もよく分からなかったが、居心地が良く、気兼ねなく食事を楽しめる大正解のレストランでの夕食だった。

食後、大道芸を見て歩き、23時頃に関西の方の大学の彼とお別れした。二日間一緒に行動してくれて感謝。
彼は明日マドリッドに向かうらしい。

本日の出費

朝食 600Pts
夕食 850Pts
ポップコーン 200Pts
美容院 500Pts

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