見出し画像

5.11(82/89日目) お別れ

今日はついにペンションを出る日。
そしてバルセロナを出る日。 

バルセロナには合計で1ヶ月ほどは滞在していただろうか。
振り返ってみると、最初に泊まったユースホステルで出会った勉三さんや、ペンション・アラマルで会った安田さんと森崎さん。出会った人達のおかげで、バルセロナでの日々の出来事がより深いものになり、今まで回ってきた街の中で一番良い思い出が作れた街になった。

もう少し滞在期間を延長することも出来るが、マドリッドも十分に探検しきれていないのでこの宿を出るのを区切りにしてマドリッドに向かうことにした。

11時。ペンションの主人とメイドさんに見送られてチェックアウト。夜行バスのチケットを買いにバスターミナルへ。近いうちにチケットを買うから参考にすると言って、森崎さんがついて来てくれた。

ノルドバスターミナルで無事チケットを購入。

マドリッドまでは8時間近くかかるのになぜか2,950Ptsと格安。バルセロナ-バレンシア間(4時間)が2,900Ptsだったのに50Ptsしか変わらないのはなぜ...。 

バスの出発は深夜1時なので一旦旧市街に戻り、いつも通り森崎さんとランブラス通りをぶらつき昼食を中華料理屋で食べることに。森崎さんにはいろいろとお世話になったので、今までのお礼を込めて食事代は自分が出させてもらった。

昼食後、今まで行ったことのなかった港の巨大なショッピングモールを散歩していると、2階にゲームセンターを発見し少し遊んでしまった。

日本のゲームセンターではもう見かけなくなった古いゲーム機がまだ現役で、タイムスリップしたかのような感覚に襲われ面白かった。

全くの偶然に立ち寄ったが、このショッピングモールを訪れたのが最終日でよかった。もし最初の頃に来ていたらゲームセンターに入り浸ってしまい、旅行日記がゲーセン三昧日記になってしまっていたかもしれない。

その後、ショッピングモールを出て海岸沿いの公園のベンチでしばらくのんびり。

そういえばここは黒田さんがギターを聞かせてくれたベンチだ。黒田さんがギターを弾いていると、通行人が足を止め、ギターの音色に聞き入っている光景を見たときは、大道芸を演じる方の視点から見ることが出来て不思議な感覚になったのを覚えている。

日が傾いてきたのでカフェで夕食。森崎さんと出会ってから起きた事や話したこと、あと半周残っている旅行の予定などを話していたらあっという間に時間が経ってしまった。

ポルトガル発の貨物船に忍び込み、1ヶ月間かけてアルゼンチンまで運賃ゼロで行ったという男性の話を真剣な顔で話していたので、この人の旅行の残りは半周どころではないかもしれない。
23時、閉店時間となったので店を出た。 

市庁舎があるサン・ジャウマ広場まで一緒に歩き、立ち止まりそこで森崎さんとお別れした。1ヶ月弱一緒に過ごした旅の仲間とも言える森崎さんとお別れ。
握手をして

「またどこかの街で、ばったり会えるといいですね。」

と現実的にはあり得ないことを言って寂しさをごまかした。手を離した瞬間、バルセロナの街とも別れる感じがして二重の喪失感に襲われ涙ぐんでしまった。

この街で出会った人々から受けた優しさや、見たことのない建物や文化に触れることが出来たことは、間違いなく今後の価値観に大きな影響を与えると思う。

23時30分にバスターミナルに到着し、コインロッカーから荷物を取り出し日記を書きながら深夜1時出発のバスを待つ。

本日の出費

昼食 1,450Pts
夕食 l,000Pts
アイス 125Pts
ゲームセンター 600Pts
バス 2,950Pts
水 700Pts

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?