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川光 俊哉 Toshiya Kawamitsu
2020年7月29日 17:25
エトワール正方形は ひそやかに回廊 めぐる 迷いこむよろこび かなしみ 歌いあげあこがればかり 追いもとめ炎に照らされ 巨像たちたったひとつの黒い目に背をむけ おびえ 朽ちはてて羽根も うろこも 化けの皮まるい顔して 旅に出てふと 立ちどまる 細い道隣人たちは いつのまにか もう黄昏 しずむ 灯台へ敷石 数え 百歩目で暗い輪郭 定着する 線
2020年7月15日 18:57
わたしだけの部屋海は さざなみ くだり坂祈れ 銀花に 帰り道踊れ 描線 白日下麦わら帽子は 越えていく片足 残せば 分析し円と三角 つみかさね空はアルビノ 無表情レモンのかたちの鈴は 落ち月面 なぞれば ネオン 呼ぶ振動するたび 樫は 燃え石の塔へと はしごは つづく季節はずれの レプリカに真夜中 加速 呼吸する歓喜の歌声 屋上に 降る
2020年7月3日 15:55
はじめての朝食花瓶 ささげる 夢うつつこがねの粒子 呼吸して帽子 ふりそそぐ パレットに荷馬車 はかない 寝かしつけそこから わたしは どう見えてなにを 痛がる 深くなる真夜中 溶かして からみつくあずけた あこがれ とりもどす柱時計に 鍵 かくしとざした まぶた なにもかもとざしたままで 深くなるまでケーキは 焦げた もう 消えた身をつつむなら あかね色高