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エンジニアの子育てとマインドフルネス

この記事は 子育てエンジニア Advent Calendar 2020 の 12/12 の投稿になります。今回は、子育てを両立しながら働く中で感じた課題と、マインドセットの変化ついて書いてみようかと思います。

前回の Advent Calendar で投稿した記事はこちらです。

状況

- 保育園に通っている 2歳5ヶ月の娘がいます
- 共働きで 2月に第二子出産予定の妻がいます(もうすぐ産休)
- 3人(+1)とトイプードル 1匹と一緒に鎌倉に住んでいます
- 最近ほぼリモートで Finatext というスタートアップで働きはじめました
- コロナが落ち着いていたときは月に 2, 3回は東京にでていました
- 保育園の送り迎え、お風呂とご飯をあげて、寝かしつけは僕が主にやります 

最近の娘はいろいろ喋って意思疎通もできるようになってきて、僕の携帯を奪っていろんなモノの写真を撮影したり、Youtubeで習った英語の歌を(大声で)口ずさんだり、これがニューノーマルか.. と成長の速さに驚いています。

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ここから今回のお話です。まずは過去の自分の残念な子育てへの向き合い方について反省も兼ねてお話していきます。

子育てをタスクとして向き合ってしまっていた

"職業柄"というのは言い訳になってしまいますが、自分は最近まで、子育てはタスクとして向き合ってしまっていました。朝にこの日何をやるかの計画を立てて、仕事のタスクと合わせて優先順位を考えて、時間をどう使うかの整理をして臨んでいました。残念なことに仕事が追い込まれて心に余裕がなくなってくると、優先順位付けの思考は、仕事に寄っていってしまい、子育てしていても心ここにあらずな状況になっていました。

外せないミーティングとかは、事前に奥さんに相談して時間を確保することはできるものの、細かな作業(着替え、歯磨きをさせる、お風呂に入れる、寝かしつける)は子供の機嫌一つで時間の遅延が発生してしまいます。最近まで娘はイヤイヤ期が絶頂だったので、朝の時間が限られているときに歯磨きをするのをグズったり、寝かしつけのときに興奮して遊び始めたりして全然寝なかったりと、計画なんてものは往々にして狂ってしまいます。そして、「また今日も計画がー!仕事が全然できない!!」という感情が込み上げてきます..

頭の悪い気付きですが、子育ては感情のままに行動する人(子供)とその人に伴に向き合う人(奥さん)の双方の人と向き合うので、単純に仕事(コードを書く)と並列に作業を整理すると上手くいく話では当然無く、想像しえないほど常に不確実性が高く、子育ては失敗すると人命に関わるようなリスクもともなう、今までの思考法で対処できるようなものではなかったということでした。

不確実で理不尽な状況に向き合う

仕事でいっぱいいっぱいになって、心の余裕がない。物事が期待通りにいかない。いろんな悪循環が自分を取り囲んでいることに気づいて、対処方法をいろんな本を読んだり(ほんとは自分で毎日のおこないを振り返って改善できる人間だったらいいんですが.. 汗 )して辿り着いたのはマインドフルネスの思考でした。Google が実践していたり、既に有名な言葉なので、殆どの人は知っていると思います。自分は言葉だけは知っていてなんとなく”瞑想”やればええのやろ?みたいな感じで流していましたが、マインドフルネスの本質は簡単にいうと

- 心を開き、好奇心をもって「今現在・この瞬間」の体験に完全に意識を向けることができる
- 自分のしていることに集中し、没頭できる
- 苦痛な思考や感情の影響を排除(軽減) できる

 状態であることで、”瞑想”という行為は自分の意識を雑念や別の思考に引っ張られようとする状態に気づき、元の思考に戻すための訓練だということを知りました。

つまるところ、仕事が忙しくても、子育てで思わぬ状況にでくわしても、ありのままの状況を受け入れて、怒りや悲しみの感情を置いておいて、自分が今できる最善の行動をするという思考に切り替える事ができるという話です。そ、そんな事ができるのか !? と半信半疑でしたが、似たようなアプローチで、アンガーマネジメントという考え方に別の本で出会い、アンガーマネジメントも、瞬間的に込み上がる感情を沈めて、相手が何を期待しているのかを整理して、今何が最善の行動なのかを見出す考え方で、思考を切り替えるコツさえ掴めればできるということを知りました。

まずは、子育て(プライベート)をしっかりやって、その上で仕事に向き合わないと、仕事のパフォーマンスも出ないという、考えてみれば当たり前のお話に気づき、そこからは子育てへの向き合い方は大きく変わりました。

子育てに全力で向き合って、仕事に向き合うときは仕事に全力で向き合う。それぞれの干渉は、客観的に俯瞰して整理し、最善な対処法を素直に考えるようになりました。

我々はなんで生きているのか?自分と大切な人(家族・友人・同僚含む)の幸せのために生きているのだ。すべての思考の本質はこれに尽きるんです。(当たり前なんだけど..)

そして子供の成長と今しか経験できない体験を楽しむ

ここまでの話から、子育てはなんて過酷で、自分を押し殺して、仏みたいに悟りを開かんといけない営みなんだと思われそうですが、子供の成長や日々増えていく言葉の数も、今しか一緒にできない体験はとても貴重でかけがえのないものなので、楽しいことも幸せと感じる瞬間も沢山あります。それらにちゃんと向き合えるようになり、より子育ての良さが感じられるようになってきたと思います。

職場の組織とチームメンバーの子育てへの理解あっての働き方

当然、子育てにしっかり向き合うには、変則的な時間で仕事に向き合うことになるので、職場の組織やチームメンバーの理解がとても大切です。今働いている Finatext はCEOの林さんが、奥さんの産後うつを経験した実体験もあり、子育て対する社員の向き合い方にとても理解があり、更にその想いを事業という形にして、産後うつという社会課題に組織として向き合っています。自分は縁あって、その事業である保険クラウドの開発に関わることになって、多くの人の暮らしに自然と保険が寄り添って、様々な”リスク”から人を救う世界を身近にするという挑戦に関わらせてもらっています。

【補足】
保険クラウドというのは、保険の商品設計や契約情報、保険金請求の汎用基盤をSaaSとして保険事業者や保険を自社のサービスに組み込みたい人たちに提供するためのサービスで、従来数億円を投資し数年かかって導入している保険商品の基幹システムに変わる、超低コストで超短期で保険基盤を導入できるサービスで、保険提供者は、本来の人の生活に寄り添う保険の体験に向き合う事ができる画期的なサービスになっています!!  (宣伝)

子育てに全力で向き合いながら、子育てという自分ごとな社会課題を解決するために頑張れる機会が与えられている今の状況に幸せを感じて、引き続き頑張って行こうと思う次第です。



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