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ソーシャルビジネスの経営支援で出来ることを考えてみた_スモールから始めるブランディング編

ソーシャルビジネスをスモールから始められる経営者の方も多いと思います。でも、社会課題に向き合う事業を行う上で「ブランディングって何?」という声も聞きます。

そもそも、ブランディングって、具体的にどういうことを言うのでしょうか?言葉の意味を具体的に答えられる人は、意外と少ないのではないかと思います。わたしも以前は「ブランディングだからブランド=ロゴ」という認識が強かったですし、同じように考える人も多いのではないかと思います。もちろん、ロゴもブランディングと密接に関係していることは間違いありません。

ブランディングとは「顧客や支援先が、自社の事業・製品・サービスに対して思い浮かべる価値のイメージ」のことを意味します。企業名や商品名がブランドではありません。では、価値のイメージってどのようなことでしょうか?シンプルに書くと「●●と言えば△△だよね」ということになり「顧客にこう思われたい」ということです。

では、このブランディングを経営に上手く取り入れると、どのようなことが起こるでしょうか?それは、顧客や支援先が自社の事業・製品・サービスに対して感じる「価値を高めることができる」ということです。価値を高めることができれば、顧客や支援先の満足度が高まり、その分、競合他社と比べて高くても購入してくれる、また、リピートしてくれる可能性が高くなります。

ソーシャルビジネスは、売り手、買い手だけでなく、社会課題解決の意味合いが強いので、ブランディングは「共感を得る」という意味でもとても大切になります。


また、ブランディングを経営に取り入れ「顧客にこう思われたい」と情報発信を続けることで、価値の「浸透」を広めていきます。「顧客にこんなふうに思ってもらいたい」と思い情報を発信する。そして、見込み客や支援先も、自社の事業・製品・サービスに対して「こんなイメージを持っている」。その2つを合致させていく活動もブランディングです。

情報を発信し、認知を広めるには、継続的に続けることが大切ですが、意外とこの点を軽視しているソーシャルビジネスの経営者が多いことも事実です。わたしも、中小企業の経営支援を行っていますが、このブランディングを行っていなかった、あるいは、ウェブやSNSなどの制作会社にすべてを外注してしまっていたケースもあり、自身で考え整理した言葉で伝えることを薦めています。外注することは問題ではないですが、内容まですべて外注してしまうと受託した側も事業の内容にまで踏み込まなければ「顧客にこんなふうに思われたい」と「見込み客(支援先)が抱くイメージ」にズレが生じ、収益が伸び悩む、ということが起きかねないからです。

次回は、コストをかけないプロモーションについて、書いてみたいと思います。

経営アップデート 代表/中小企業診断士・事業構想修士 匂坂俊夫


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