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グルテンフリーの誤解と日本で増殖するニセ健康食品

 海外で1週間以上生活していると必ず一度はグルテンフリー食品を食べる機会がある。これは意図的に食べているわけではない。西洋の国はもちろんのことアジア含む日本以外の国は、GFCOの公式マークをつけたグルテンフリー食品はあちらこちらに存在する。わざわざそれを避けて生活する必要はないし味もそれなりに悪くないので食べている。

 しかし、これが日本となると話が違う。日本ではGFCO公式マーク表示基準のグルテンの含有量が10ppm以下の食品はほぼ無い。日本は薬機法などはうるさいくせにグルテンフリー表示基準は自由であった。最近、農林水産省が国内だけの基準を作ったそうだがそれは到底海外の人たちが認める水準では無い。

 なぜか日本人はやたらと健康や食事に意識が高いので減塩やグルテンフリー、糖質カットつねに健康のトレンドに敏感なのだ。なのでこういうニセ健康食品も盛んに売られている。他の例えで言うとピロリ菌予防というようなヨーグルトもある。もちろん、ピロリ菌に働きかける乳酸菌はいるが、除菌はできない。

 食品の中だと緑茶がピロリ菌に対する殺菌効果があるという研究もある。ピロリ菌による胃の粘膜炎症を抑えることは実験でも証明されている。だが、人間の胃の中で完全に除菌することはできないのだ。日本人は食事療法やオーガニックなものへの信仰心が強い。漢方や自然食は安全で、西洋のものはダメという風潮が根強いのだ。

 でもその考え方は、むしろ逆だと思う。
日本では「○○を食べれば健康になる」だと「病気にならない食事法」だとかいった書籍が山ほど並んでいる。どれも到底科学的根拠に基づくものと言えるものでは無い。私大医学部が斡旋している医者の息子娘しか入れないような塾からのニセ医者(免許だけ持ってるが科学知識に乏しいもの)が書いたがものが定番なのだ。そもそも優秀な研究者はアウトプットが下手くそだったりするため論文にするのはできても本を出版までは至らない。

 だからこの国ではまともなエビデンスがある情報が出回らずお金稼ぎに走ったニセ健康食品ばかりが出回ってしまう。申し訳ないが、日本人はもう少し海外の出版本などを読んでまともな医学知識を養った方が良いと思う。

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