【課題解決】中小製造業のシミュレーションの活用 中小製造業の商品開発
1.事例紹介
先の投稿に続いて、熱的特性を持つ商品開発の事例について、ご紹介します。
2.課題解決の方法
商品開発において、商品の仕様・設計を行うときには、シミュレーションの活用をオススメします。
3.状況
関連会社より、熱特性に特徴を持つ商品開発の依頼をいただきました。
想定する市場に対し、室内環境の制御をコンセプトに顧客に訴求していくこととなりました。
商品の仕様・設計の検討を行う際、できるだけ費用をかけずに開発のスピードを上げるべく、シミュレーションを活用し商品仕様を設定することとしました。
要求から、室内環境と商品単体の両方につき、シミュレーションによる検討を行いました。
シミュレーション担当者と議論を重ね、計算において必要な要因と条件を検討し、計算にあたっては、室内環境には部屋を、商品にはコアの部品の それぞれの簡易的なモデルを構築し、条件を入れて計算を実施しました。
最初に、室内環境の目標値を達成できうる条件を導き出し、そこから、計算を重ね商品の仕様・設計値を導き出しました。
その時の結果は、検証用サンプルの仕様に反映させ、さらには熱の変化を色で見える化した動画を作成しました。
動画は、先の投稿での3Dプリンターによる造形サンプルとあわせて、顧客へのPRへ大変役立ちました。
4.重要なこと
まずは、商品コンセプトにおける特性が出て、目標値が達成できそうかどうかを、シミュレーションで確認することが重要です。
さらに、特許出願において、シミュレーションの計算条件・結果を活用することもオススメします。
5.失敗しないためには
特に、商品開発の初期段階における仕様・設計の検討には、シミュレーションの活用が有効です。
その際、結果がピッタリと一致することを期待せず、方向性とおおよその設計の範囲が求まればOKとすべきです。
それだけでも、実際にサンプルを作成し評価をする場合と比べ、費用と時間を減らすことができますし、特許の早い出願につなげることができます。
今回は、熱的特性を持つ商品開発の事例について、ご紹介しました。