見出し画像

【121】「注射」の瞬間の不安を和らげる:前向きな提案が効果的

突然ですが、皆さんは「注射」は好きですか?
私は幼いころから注射が大嫌いで、「病院行きたくない!」と泣きながら必死に親に抵抗したものでした。もちろん、今でもあの消毒の匂いと注射はイヤなので、看護師から「ちょっとチクッとしますよ!」と言われると全身に力が入ってしまい、余計に痛みを感じてしまいます。「指先のしびれはありませんか?」と聞かれて、実はメチャクチャしびれているのに、一旦抜かれて再び刺される方がイヤなので、「だ、だ、だいじょうぶです!」と言ってしまいます。

子どもが注射を怖がるのは自然なことです。私のような大人でさえイヤなのですから。体に針が刺さるのは、誰だって心地良いものではないですよね。病気になれば、そんなことは言っていられないのですが…。

でも、特に子どもは想像力が豊かなので、あの消毒の匂いと注射の痛みを想像すると、その不安が増幅されがちです。そんな時、どのように声をかければ、子どもが安心して注射を受けられるでしょうか?

「ぜんぜん痛くないからね~」という言葉は、一見安心させるように思えますが、あとで「嘘をつかれた」と感じさせてしまうかもしれません。なぜなら、本当は痛いからです。これは、子どもが大人を信頼する上で、あまり良い方法とは言えないでしょう。では、どうすればよいのでしょうか?

模範解答は、「終わったら何をしようか?」という声かけだそうです。これは、注射の瞬間の痛みよりも、それが終わった後の楽しいことを想像させることができます。これにより、子どもは注射を受けるその瞬間を乗り越えるための小さな勇気を得ることができるのです。例えば、注射が終わったら一緒に公園に行く、好きなアイスクリームを食べる、など具体的な楽しみを提案することで、子どもの不安を和らげ、ポジティブな気持ちへと導くことができます。

人間の脳は、言葉一つで簡単に方向転換することができるとても柔軟なものです。この特性を上手く利用することで、子どもたちを不安から解放し、少しでも楽な気持ちで注射に臨ませることができるのです。これは、子どもへの思いやりの表れでもあります。そして、これは大人にも言えることです。

大切なのは、人の感情を理解し、安心させるための方法を考えることです。言葉選び一つで、その人の経験が大きく変わることを忘れないでください。人は誰もが痛みを避けようとして行動する習性があります。人生に不安は付きものです。相手の不安を少しでも和らげるために、私たちにできることは何かを考えてみませんか。

★ワンポイント

注射の瞬間の不安や恐怖を和らげるためには、「終わったら何をしようか?」という前向きな提案が効果的です。子どもの想像力を利用して、注射後の楽しみを想像させることで、その瞬間を乗り越える勇気を与えることができます。相手への深い思いやりを込めた、魔法のような言葉を見つけてみましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?