弁護士のイギリス留学”準備”体験記#7│家探し
こんにちは。
お読みいただきありがとうございます。
前回はこちら。
今回は、家探しについて書きたいと思います!
2022年5月 家を探し始める
この頃になると、パートナーから大きな新件をアサインされることもなくなり、事務所の業務は落ち着いていたと思います。
生活に余裕が出てくると、イギリスでの生活の色々なことが気になるもので、向こうで住む家を調べ始めたのも、ちょうどこの時期でした。
単身で行くのか、家族と行くのか?
これがどちらなのかで、家探しのスタート地点が違ってきます。
一人でロンドンに行くのであれば、大学の寮に住んでも良いし、ルームシェアでも良いし、男であれば治安の要件も緩くできるので、かなりフレキシブルに家探しができるはずです。
他方で、家族でロンドンに行く場合は、物件探しのハードルが一気にあがります。まず、大学の寮については、どの大学も家族向けの部屋は非常に数が少なく、KCLに至っては「ゼロ」と言われました。また、治安の問題はとても重要になりますし、学校に通う子供がいる場合は教育環境なども考えないといけないですし、難しいですよね。
ぼくの場合:初めは単身、後から家族がやってくる
加えて、ぼくのケースは少し特殊で、まず単身で渡英し、プレセッショナルの時期(7月末~9月初旬)は一人暮らしで、その後、LLM課程(9月下旬~)の頃に、妻と娘がやってくることを予定していました。
というのも、妻と娘が取得する予定のdependent visa(帯同ビザ)には、付与の要件があり、その一つに、本人(ぼく)が通う課程が9か月以上の期間でなければならない、というものがありました。
プレセッショナルはこの要件を満たしていないため、dependent visaは下りません。コンサルタントさん曰く、プレセッショナルと本課程を一緒くたにしてビザを取得できるように、大学側が取り計らってくれることもあるそうですが、今回そうなるかは何とも言えないとのことでした。
つまり、プレセッショナル・コースのあいだは家族がロンドンに来れないので、一人で暮らすことになります。その期間は約2か月。まずは、短期での家探しが始まりました。
前提知識:長期の賃貸借契約時にはビザが(多分)必要
ここまで読んで、「初めから家族で住む家を契約して、一人で住み始めればいいんじゃないの?」と考える方もいると思います。
ぼくも初めはそのように考えたのですが、一つ悩ましい点がありました。「賃貸借契約時にビザが必要ではないか」ということです。
コンサルタントさんから聞いたのか、はたまた、どこかのサイトで見たのか忘れたのですが、外国人の場合は、賃借期間中に適法に英国に居住する資格があることを貸主が確認しなければならないそうです。
要するに、長期契約の場合は、ビザが必要になるとのことです。実際、ぼくは、今住んでいる家の契約時に、ぼくと妻のBRPカード(日本でいう在留カード)を提出しています。
そして、学生ビザ(及び帯同ビザ)の申請の際には、大学が発行するCAS(confirmation of acceptance for studies)ナンバーが必要になるところ、KCLはその発行がめっちゃ遅いです。なので、KCLが、プレセッショナルとLLM課程のCASナンバーを別々に発行するという判断をした場合、LLM課程に係るCASナンバーの発行がプレセッショナルの開始に間に合わない可能性が出てきます。
というわけで、ぼくは、まずプレセッショナル中に短期で暮らせる家を探し始めました。
ちなみに、ぼくはこのエントリーを書いている時点で英国弁護士の登録申請中であり、英国の不動産法もある程度は知っていますが、レジデンシャル・リースについては、正直に言って専門外です。なので、ここまで書いておいて恐縮ですが、確実な情報については、不動産エージェントに確認するなどされるのが一番です!!
さて、ぼくの家探しの話に戻ります。
大学の寮に入れないか?
KCLが持っている寮は、こんな感じです。
基本的に、Zone 1(ロンドンの中心地。ちなみに、Zone 1~6ぐらいまであります。)に位置しており、立地の割には手ごろです。寮での暮らしも楽しそうだなと思ったので、まず候補に上がりました。
早速、大学に問い合わせてみると、次の回答が。
残念ながら、プレセッショナルの間だけ借りることは無理でした。
Rightmove、Zooplaで探してみる
物件検索サイトものぞいてみました。イギリスで有名なのは、この2つかなと思います。
https://www.zoopla.co.uk/
※ Zooplaの方は埋め込みが出来ませんでした。
ただ、2か月という短期の賃貸借となると検索結果がグッと減ってしまい、結局良い物件は見つけられませんでした。
Airbnbを使うことに
出来れば普通の賃貸借契約を結んで住みたかったのですが、大学の寮も、rightmoveでも見つからないので、Airbnbを利用することにしました。
いまさら説明するまでも無いとは思いますが、最大手の民泊サイトです。
実は、探し始めた時点でLLM課程どころか、プレセッショナル・コースのCASナンバーの発行も未了でした。そのため、どれだけの期間Airbnbを利用するのか、悩んだ結果、次の方針を立てました。
まず、Airbnbで、7月下旬から約1か月間だけ泊まれるところを探す。
LLM課程のCASナンバーが発行され次第、家族で住む家を契約して、ひとまず単身で引っ越す。
万が一、Airbnbの利用期間中にCASナンバーが出なかったら、追加で1か月、9月末まで泊まれるところをAirbnbで探す。
Airbnbを利用して宿泊期間を細かく区切りつつ、家族で住む家を探す作戦です。というのも、22-23年度のKCLのロースクールの開始は、2022年9月26日だったので、さすがに8月下旬にはLLM課程のCASナンバーが発行されるだろうと踏んでいたからです(根拠はない)。
早速、7月下旬から1か月間だけ泊まれる家を探します。短期滞在だったので、細かい拘りは捨てて、通学に不便ではなくて、値段が手ごろなところであれば何処でもOKの精神で検索しました。
良さげなところを見つけたので、リクエストを送ると、次のような返事が。
本当に改修中なのか、そうでないのか定かではないです。ただ、いずれにしても、断られてしまいました。
ぼくは、それまでAirbnbを利用したことがなかったので、知らなかったのですが、Airbnbでは宿泊先のみならず、利用者側もレビューがなされ、レーティングされています。
当時のぼくは、登録したてで宿泊先からのレビューは0件。
信用が全くない状況でした。
もし、留学でAirbnbを利用する予定のある方がいらっしゃれば、何回か事前に利用しておき、レートを稼いでおくと安心かもしれません。
まさか断られるとは思っておらず、ショックを受けたぼくは、その日そのまま布団に入りました(笑)
こうして、渡英後の滞在先が決まらぬまま、6月を迎えることになります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回に続きます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?