自社サイトの見られている見られていないを同じ土俵で比べてみたい(と思いませんか?)
先日(2022年11月28日)、一般社団法人日本ABC協会が「Web指標一覧 (2022年7-9月期)」を公開しました。
日本ABC協会については以下のページをご参照ください。
ざっくり言うと、雑誌や新聞の部数を認証・公開している団体です。さらに言うと、ここからの部数の発表は信用できる、ということになります。
この日本ABC協会では2015年から雑誌社(出版社)が運営するWeb数値を発表しています。2018年8月からはWebでの一般公開も開始しています。
ABCはそもそも「広告」が主眼です。ですので、公開されているレポートも「出版社(雑誌社)が広告媒体として運営している媒体」が対象です。ですから、数値は基本的に大きめです。ユニークユーザー数にしてもページビュー数にしても広告媒体として成立するためにはかなりの数が必要なので必然と言えば必然です。
ここまでは前置きです。
ここで、大小問わず出版社の皆様に質問です。自社で運営しているWebサイトの数値を、ABCが公開しているのと同じ基準で見つめてみませんか。
「いや、Webサイトのユニークユーザーとかページビューとか気にしてないし」という方も少なくないと思います。わかります。そんなこと気にし始めたら少ないのが気になるだけでいいことないですから。
ですが、大も小もジャンルも方向性も違っていたとしても、同じ土俵で比べてみたいと思いませんか?
比べてみる数値はとてもシンプルです。以下の項目の3ヶ月平均です(今回のレポートの場合は2022年7月-9月)
自社UU(自社サイトのユニークユーザー)
自社PV(自社サイトのページビュー)
外部PV(外部配信先でのページビュー)
会員数 / メルマガ数
ABCのレポートをご覧いただくと分かりますが、広告媒体として成立するためには外部配信の有無は非常に大きな要素になっているようです。とはいえ、外部サイトへの配信は行っていない社が多いと思うので、自社の数値を見る際にはあまり気にせずとも良いかと思います。とりあえず、自社UUと自社PVだけ気にしてみましょう。あと、上を見ると気が遠くなるので、そこは見ないで進めましょう。
こういうのは業界団体なんかで会員社で一緒に比べてみると規模感も含めて自社の課題が浮き彫りになるのでよろしんじゃないかと思います。版元ドットコムとか出版協とか大学出版部協会とか出版梓会とかなんかそういうところ。会の取り組みとしても面白いんじゃないでしょうか。
ここまで書いておいて実例を出さないのはイマイチなので、恥を忍んで自社サイトと個人で運営しているサイトの数値を出しておきます。
語研のWebサイト
自社UU:6,650
自社PV:19,506
外部PV:0
メルマガ(休止中):1,272
近刊検索デルタ
自社UU:60,158
自社PV:96,106
ほんの.いんふぉ(近刊検索デルタ・店頭在庫確認リンク・vslipを含む)
自社UU:88,274
自社PV:192,760
自社サイト、少ないですね。でもまあ、こんなもんかなあ。個人でやってるほうはひとりでやってる割には頑張っているのではないかと思います。もちろん、ひとりでももっと膨大なアクセスを集めているサイトは沢山あるので一概には言えませんが。
こうして比較してみると「自社サイトを使ってなんかやる」の無謀さが見えてくるのかどうか、その辺は何とも言えません。
このあたりの話題は以前に書いた以下のnoteと関連しています。よろしければそちらもご笑覧ください。
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