本を売るのにSEO

昨日のセミナー(出版学会と電流協の共催)での感想など、忘れないうちに。

「販売サイト持ってたらSEO常識だろう」というのは、まったくその通りだと思います。そういう意味では多くの出版社が自社サイトを販売サイトとして位置付けていないということなのかなあと。それと、多分、個別書誌情報ページのPVとかあまり気にしてないんだろうと思います。

そのうえで、自分が昨日「本を売るのにSEO」で「目からウロコ」と思ったのは、

電子書籍は「店頭」に相当する明確で即効性のある販促対象が無い
→要は平積みないのに宣伝打ってる状態
→なので著者によるSNS発信が目立つ
→店頭に代わる販促対象は無いのか(≒電子書籍の販促は何やったらいいのか)
→SEO(例として挙げられた取り組みは確かにSEOの再発見と言ってもよいものだった)は「Webに電子書籍の店頭(言い方は変だけど)」を作る販促として取り組む価値があるのではないか。(それなら制作側(電流協に多い)も販促(のための素材作りなど)に参加できる?)

そして、
→電子書籍やWebの販促手法を紙書籍にフィードバックできないか(試し読みなどは紙の本を売るための手法として再注目されている)。
→Webの手法であるSEOを紙の書籍にも適用できるのではないか(それなら電子書籍の素材も紙の本の販促に利用できる?)
→結果として書誌情報の必要性は増す

さらに、店頭に該当するような販促の場を求めていたが、それは自社サイトでは(『青い鳥』みたいな)?

非常に個人的な感想としては、JPROはもちろんですが、しばらく前から気になっている「そもそも、出版社のWebサイトは情報量が少なすぎるのでは」問題と、今、取り組んでいる「Webのリニューアル=読めるカタログ<>販売サイト」とも、ここで書いた「Webの手法の紙へのフィードバック」とも、諸々含めて話がつながった感が。

それとは別に、これもしばらく前から「本(出ているとか出るとか)の情報は、驚くほど知られていない」ということで、どうやって知ってもらうか、改めて試しはじめています。その流れからするとSEOは必然なんですが、SEOの再発明までいかなくても、出版社のWebサイトの利用法とSEOの必要性の再認識、ぐらいにはなるのかなあと。検索においては、これから、ますます「ユニーク≒オリジナルな情報」の価値が高まるはずです。出版社はオリジナルな情報を沢山持ってるんですが、今まで出し惜しみばかりだったのかもしれません。

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