サッカーにおける組織と個人
サッカーにおいて、いつものように議論される、育成か結果か、組織か個人か、という問題がありますが、その組織か個人かという問題について少し私の意見を書きたいと思います。
組織を意識しすぎると個性が伸びない、個性を意識しすぎると組織として機能しない。など色々と言われていますが、本当にそうなのでしょうか??そして、実際にそうなっているのでしょうか??
私の今までの日本とスペインの経験を通して考えてみると、以下のような考え方になります。
個人は組織を破壊し、その個人を活かしながら組織は全体最適になるように規則を作る、この繰り返しでその個人と組織は強くなっていく
と考えています。
個人は自分の特徴が組織にどう活かせるかを考えながらその武器を磨き、所属する組織のルールを良い方向に破壊(成長)しに行きます。(組織のルールの範囲では今まで考え付かなかったオプションを与えるということ)
(※ここでのルールは倫理的な部分は入りません。チームとしてのプレイルール)
そうすることで、組織はその個人が全体最適の値をあげる要素になるため、もう一度、そのパワーアップした個人の能力を考えながら組織を再編していく、というのが本当の意味での個人と組織の関係ではないかと思っています。組織は個人の成長を阻害してはならないし、個人も組織を言い訳に自分の人生を組織に任せてしまうのも間違いであり、常に組織と個人は戦っている状態であり、常に変化しているが正常ではないかと思います。
ただ、そこにはどういった方向に組織を壊してくれるか、という命題が残っています。もちろん、一時的に悪い(と思われる)方向に壊されることもあるでしょう。
私は、きっとそこが指導者(コーチ陣)としての腕の見せ所だと思うのです!!!
どのように組織と個人をマネジメントしていくか、が大切になってくると思っています。選手をどうやって納得させるか。または、どうやって問題があることに気が付かせるか。それを組織の活動とどのように結びつけるのか、どうやって壊された組織をどのように修正しながら、さらに良い方向へ方向づけれるのか。
(書いているだけで、指導者の仕事は大変だと思い知らさせれます。。。)
きっと、選手は賢いので、もし自分のやっていることで問題がずっと解決しなければ、必ず何かしら新しい試みをします。または、悩んだ表情を出すはずです。我々は、そのタイミングを逃さずに、こちらが手を差し伸べることができれば、選手も納得して改善を受け入れるのではないかと思います。
(『問題のないところに解決はない!』これはレバンテUDディレクターの名言です)
何度も何度もくどいようですが、常に組織と個人は寄り添い合いながらも、戦いながら、お互いがお互いの隙を狙いながら、良い好敵手の関係でなければならないと思っています。選手はこの組織の中で何が提供できるかを考えると同時に、どこで特徴を出してやろう、どこで自分のパーソナリティを出していこう、という野心的なものを持ってて欲しいとも思います。
その調整をするのが我々指導者であり、コーチ陣であると思います。
長々と書いてしまいましたが、これが私の組織と個人の関係性の考え方であり、どちらも常に緊張感を持って、どちらかが優位なのではなく、、個人も組織も有機体として一緒に日々成長していければ良いのではないかと思っています。
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