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石垣島で、佐藤陽介オーナーシェフが作る南イタリア料理を堪能する!

【石垣島空港に降り立って直ぐにレンタカーに飛び乗って、南イタリア料理 のお店「ソレマーレ」へ直行だ。
お店の扉を開けると、オーナーシェフの佐藤 陽介さんがニッコリと微笑んでくれる・・・】

佐藤さんとは今からかれこれ15年ほど前に、当時僕が住んでいた東京の赤坂の自宅から歩いて8分くらいの場所にあるイタリアンレストランで出会った。
正確には出会ったというよりは互いに顔見知り程度の関係にあったという方が正しい。

そのイタリアンレストランは路面店で、道路から3.5mほど奥まった所にガラス張りの入り口のドアがある。
初めてお店を訪れる人は当然のように道端からその入り口に向かうのだが、正面からお店を見れば、その入り口の存在よりも遙かに凄い存在を目の当たりにする事になる。

入り口に向かいながら先ず目にするのが4人掛けのテラス席、そしてその先の凄い存在に目を見張ることになるのだ。
テラス席を横目に進むと正面にあるガラスのドアより3倍位大きなガラス張りの調理場とその奥で赤々と薪が燃えさかる大きな石窯がテラス席の奥に見えてくる・・・が、実際は道路からお店の正面を見た瞬間にデーンと目に飛び込んでくるので、入り口のドアよりもテラス席よりも先に目がいってしまう。

その調理場はピザを焼く調理場。
ピザ生地を伸ばして具材を乗せる調理台はガラスに向かって設置してある。
調理をするピザ職人は、薄く伸ばしたピザ生地をピザピールに乗せて、窯に入れる時と窯から出す時だけ後ろを向くだけなので、調理する時のほとんどの時間、外に向かって調理する。
だからピザ職人は店に来るほとんどの客と目を合わせることになる。

僕達がこのお店に通うようになった時から、このピザの調理場にいたのが
佐藤さんだった。
行く度にいつもガラス越しにピザを作りながら、ニコッと微笑んでくれたのが佐藤さんだった。

1年ほど経った時だっろうか・・・。
会計を済まして、ドアを開けながら何時ものようにピザ調理場のガラス越しに「ごちそうさま!」「ありがとうございました!」と目と目で挨拶を交わして帰途につこうとしたところ、佐藤さんが追いかけてきて「来週一杯でお店を辞めるんです。」と声を掛けてくれたのだった。

「えっ!そうなんだ。」突然のことだったのでそのように言うのが精一杯だった。
ちょっとの間を置いてから僕は佐藤さんに言った。
「独立するのかな?今まで美味しいピザをありがとう・・・。」

すると佐藤さんは
「いつも都坂さん家族を見て、素敵な家族だなあと思っていました。」
と微笑んだ。
実はその時まで僕達は佐藤さんの苗字を知らなかった。
「今更だけど・・・お名前は?」
と尋ねると
「佐藤と言います。今更ですがよろしくお願いいたします。」
と再び佐藤さんが微笑んだ。
僕は咄嗟に名刺を差し出して「何かあったら連絡くださいね。」と声を掛けると、佐藤さんは名刺を受け取ってくれて、お店に戻っていった。

それから約半年が過ぎ去った新年のこと、正月休み明け、会社に出勤して受け取った年賀状をチェックしていると、1枚の見慣れない差出人からの賀状に目が止まった。
差し出し人も記憶に無ければその差し出し人の住所が石垣島というのも心当たりが無い・・・。
だが宛名には正確に僕の会社名と僕の名前とがしっかりと記されていた。
「何か個人名を語る体の良い勧誘かな?」と葉書を裏返してみた。

印刷された定番の文面に書き添えてあった直筆の文で全てが氷解した。
「都坂さん・・ご無沙汰しています。赤坂でお世話になった佐藤陽介です。この春に石垣島でイタリア料理店をオープンすることになりました。」

そうか、あのピザ職人の佐藤さんか。
あの最後の夜に自己紹介してくれた苗字はすっかりと忘れていたが、年賀状で名前を知った瞬間に記憶が蘇っていった。

石垣島で独立か、、、
それは凄いな!ということで、直ぐに僕の自宅の住所を記してから、佐藤さんに返信の賀状を出した。
そしてオープンするというその年の春に、ネットで「石垣島・イタリアン」と検索してみると「南イタリア料理 ソレマーレ」がヒットしてそのオーナーシェフが佐藤陽介・・・だと判明。
あの赤坂で出会った長身ですらっとしたイケメンの微笑みが印象的だったピザ職人と石垣島の南イタリア料理 ソレマーレのオーナーシェフである佐藤陽介さんが一致した。

佐藤さんはその後毎年の年賀状のやり取りの中で、自身がオーナーである「南イタリア料理 ソレマーレ」のことを語ったことは無い。
だから僕が佐藤陽介さん=ソレマーレのオーナーシェフであることを把握していることを知らない・・・と思う。
僕も年賀状でソレマーレのことには触れていないし。

10数年に及ぶ賀状のやり取りを通して、いつの日か石垣島に行ってみたいと現在に至るまで思い続けている。
もし石垣島に行けたら石垣島は僕の人生の中で国内の最南端の訪問地となる。
まだ一度も訪れたことが無い石垣島に行って、佐藤陽介シェフが調理してくれる南イタリア料理とワインを堪能したいものだ。

もしも石垣島に行ける時が来たとしたら、その時には、
【石垣島空港に降り立って直ぐにレンタカーに飛び乗って、南イタリア料理 のお店「ソレマーレ」へ直行だ。
お店の扉を開けると、オーナーシェフの佐藤 陽介さんがニッコリと微笑んでくれる・・・】
ハズだ。

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