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カヌーツーリングガイドの仕事

高知県土佐町では地域おこし協力隊19名(2023年4月時点)が林業、観光、高校魅力化、デザイン、教育、スポーツの分野で活動しています。このnoteでは、協力隊の活動や人となりを伝える冊子「土佐町地域おこし協力隊新聞」に掲載している内容を電子版として紹介しています。土佐町/協力隊に興味がある方に読んでもらえればと思っています。

パドルアクティビティでにぎわう町にしたい。

堀井恵美・西原聖子(2020年6月着任)
聞き手:高橋雄平(土佐町協力隊新聞 編集長)

高橋:まず、土佐町に移住したきっかけから聞かせてもらえますか?

堀井:土佐町の知人からの紹介です。広島にいたんですが、今年に入って勤めていた職場を辞めて、とにかく海が近くにあるところに住もうと思っとって。まだそん時はコロナで大騒ぎにもなってなかったけん、ゆっくり2ヶ月くらい有給使いながら、海のあるところで仕事探そうと。

堀井恵美(えいみー)

高橋:ここ、山ですけど。笑

堀井:まじで沖縄行こうかなって思っとったんよ。そうしたらその知人からいいタイミングで協力隊の仕事を紹介されて。1回遊びにきて、いいかもって思って土佐町にきました。でもその時はここがこんなに山やって思ってなくて。こんなに海がないとは思わんかった。笑 

西原:私は元々リバサップーガイドとして高知に住んどったんよ。その仕事を辞めた後は関東で暮らしていたんやけど、ゆくゆくはまた高知で働けたらいいなと思ってたことと、コロナのことも重なって、ちょうどその頃に土佐町のカヌーガイドの募集を知って再び高知に行くことを決めた。

西原聖子(せーちゃん)

高橋:ちょうど同じタイミングで協力隊になったんですね。今はどういった活動をしていますか?

堀井:湖の駅「さめうらカヌーテラス」を拠点に、湖面や湖の周りを利用したアクティビティの担当で、主にカナディアンカヌーとサップのガイドツアーをしています。11月からはレンタサイクルの管理・運営もはじめました。

西原:通常のツアー以外にもお客さんの要望等に合わせた企画ツアーもやってる。月16日と勤務できる日数が少ないけん、ガイドの仕事とツアーの企画を両立させる難しさはあるんやけど、カヌーやサップにプラスオンしてフレキシブルなツアーや、季節に合わせたイベントを考えるのも仕事。

高橋:企画中のツアーなどありますか?

堀井:今はキャンプファイヤーのツアーを計画中です。カヌーで湖に出て、参加者に流木を集めもらい、濡れてる流木を乾かして、それで焚き火を楽しむ。それを全部体験してもらいたいと思っています。

西原:一応乾かした流木も準備しておいてね。

高橋:流木でキャンプファイヤーできたら面白いですね。

堀井:午前中にカヌーで流木を集めてもらって、日中は自由に過ごしてもらう。棚田や滝など土佐町の自然を楽しんで美味しい物を食べてもらって、それで夜にまた集まる!夜は星も綺麗だし、ここで星を見たらめっちゃ綺麗みたいなスポットも案内したり。

高橋:ゆっくり過ごせそう。

西原:焚き火と星と、、お酒。笑 今年中にやろー!

堀井:日程決めちゃいましょう!特に冬はツアーのお客さんが少ないので、いろいろ考えていきたいです。

高橋:一般的にはカヌーって夏のイメージがあるんですかね。

堀井:そう思われてる方多いね。体験してみんと分からんので仕方ないと思うんやけど、そもそもカナディアンカヌーって寒い国からきた乗り物なんですよって。笑

高橋:カヌーを体験した方からどんな感想がありますか?

西原:みなさん言うのが、ダムの湖ってこんな水が綺麗やったんやって。もっと淀んでるんやと思ってたけど、周りから見るのと湖に入るのと全然違うって。

堀井:水が綺麗は絶対言われますね。土佐町に住んでる人でも体験してイメージが変わったって。高橋くんはどう思った?

高橋:湖面に出ると湖の目線になって、山に包まれている感じもあって、大自然の中にいる!ってなった。

西原:鳥の声も聞こえるし、広くって清々しいし、気持ちええよね。

堀井:わたしも思っていて、これもよく言われることなんですが、静けさがめっちゃいいって言われます。普段の生活してると静寂はないですから。向こう岸にいって入り江とかに入ると、いらん音が全くない。

西原:声もよく通る。噂話しとかできんよね。笑

堀井:いらんこと言えん。笑 でも本当に鳥の鳴き声も虫の音もめっちゃ聞こえるし、もうそれだけで。だから贅沢やなってすごい言われます。

堀井:やけぇ、この良さを知ってもらうために、何かをせんにゃあいけんと思います。土佐町の人だってまだ来られてない方が多いので、来て欲しいなって。カヌーテラスできたけど、この施設は何をするところ?って現状はそういう感じです。

西原:逆に地元の方に協力してもらったり、教えてもらうこともいっぱいあるんです。

堀井:まだまだですもんね、全然知らんことだらけのペーペー。やけん、地元の人の協力も仰ぎたいです。

西原:地域の人から学んで、アクティビティを通じてそれを地域内外の人に伝えたい。それから2人だけでガイドを続けていくにも限界があるけん、ガイドの育成じゃないけど、地元の人でガイドをやってくれる人がいたらなと思ってる。土佐町で育った人に関わってもらえることも大事だと思っとるので。

堀井:そう、ずっと住んどる人がね。今は基本的にツアーだけやけど、今後カヌーが町のひとつのシンボルになるには、湖面がカヌーだけじゃなくパドルアクティビティで溢れるぐらい、みんなが湖を楽しめるようにしていきたいと思います。

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