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専門を深く掘り下げ、それを他の分野と深い部分で繋げる

事業戦略大学「イノベーティブな商品企画開発実践するためのトレーニング」


独自の顧客経験価値を創造するためには、前にも述べたとおり自分の専門性を徹底して深く掘り下げ、本質的な部分で他の専門と関連付け、新たな着想を見つけ出すことが必要です。

たとえばもしあなたがアウトドアライフを楽しむ新車の開発であれば、クルマの機能という専門知識を徹底的に掘り下げ、気候の変化を気にせず自由に移動できるというクルマの特性を突き詰めていき、タフな道でも必要機材を積んで奥地に入っていける特殊車両を想像してみます。さらに特殊な装置のカメラなどの機材を積み込めるクルマを考えれば、ユーザーはクルマでなければ運べない機材を奥地まで持ち込み、新種の昆虫や植物を撮影し、SNSの専門サイトに投稿するという特別な経験価値をつくり出せるかも知れません。そのためにクルマの開発者であるあなたは、昆虫や植物の研究者との人的ネットワークを何とかして構築し、深い対話を通じて新たな経験価値を創造し、クルマに求められる新たな機能を発想します。

このように自分の専門性を磨いておくだけ無く、全く異なる分野の専門家を探し出し、アクセスし、対話できることが新たな経験価値を生み出すことにつながるのです。重要なのは、異なる分野の世界感、価値観を素早く理解し、その本質を捉え、自分の専門分野、もしくは異なる分野の経験価値を再編集し、顧客にこれまでに無い高い価値を提供することです。

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