反転授業が学びのパラダイムを反転する
前回、トオラスの創設期を支えた「オンライン講座のひらきかた」というオンライン講座をご紹介しました。
https://note.com/torus2020/n/n8308e53093ae
「通信教育」や「オンライン講座」というと、どうしても「途中で脱落してしまう」というイメージがありませんか?
学ぶぞ!という意気込みで始めたけれど、続かなかった・・・という経験のお持ちの方は、少なくないのではないでしょうか?
トオラスの共同創設者である田原真人は、
「脱落させないオンライン講座」を仲間とともに探究し、
その結果たどりついたひとつの仮説に基づいて「オンライン講座のひらきかた」という講座を仲間とともに作りました。
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「反転授業が学びのパラダイムを反転する」
カーンアカデミーやコーセラ、edexなどが登場し、
誰もが無料で小学生レベルから大学レベルまで、
動画で学ぶことができるようになりました。
Massive Open Online Coursesを略してMOOCsと呼ぶようになりました。
これは、大学などの高等教育機関が連携しインターネットを通じて
講義をオンライン公開する取り組みのことです。
私は、ルポMOOC革命の著者、金成隆一さんと話をして、
書籍の中に登場する米ローレンスアカデミー高校マーク先生に
インタビューを申し込んだりしていました。
米ローレンスアカデミー高校マーク先生にインタビュー
http://flipped-class.net/wp/?p=721
オンラインの学びの可能性が、どんどん広がって、
教育に破壊的イノベーションが起こっていくことを、
多くの人が予想していたのです。
しかし、現実には、思ったほどの変化が起こりませんでした。
その理由は、MOOCsの修了率が10%以下だということが、
次第に明らかになったからです。
受講者の90%以上が、途中で挫折してしまうのです。
無料だということで、モチベーションが高くない人が、
多数申し込んでいるということも関連しているでしょう。
中には、MOOCsで学んで、人生を切り開いた人もいます。
しかし、修了率の低さによって、MOOCsは、教育に革命を起こさずに、
現在に至ります。
私は、2014年からオンライン講座をはじめました。
私たちの講座は、有料講座であるため、
モチベーションの高い受講者が講座を受講しましたが、
それにも関わらず、4割以上が脱落してしまいました。
そこで、授業設計の専門家と一緒に、
オンライン講座をしっかりと設計したのですが、
脱落率は下がるどころか、むしろ上がってしまいました。
いったいなぜなのか?
それを解き明かすために、いろいろ考えました。
リアルのワークショップと、
オンライン講座との違いは何なのか?
参加者のモチベーションは、どこから湧いてくるのか?
その結果、ある仮説を思いついて試してみたところ、
それ以降、脱落率は、10%以下になりました。
脱落ゼロも、何度も達成しました。
そして、その体験を通して、
主体的に学ぶことの重要性と、
主体的に学ぶための場創りの本質が分かりました。
MOOCsで脱落している90%の人たちが、
私たちのオンライン反転授業によって、
すべて最後までたどり着けるようになったら、
そのときに、本当に教育のパラダイムシフトが起こるかもしれません。
そんなことを願って、
私たちは、オンライン反転授業を広めようとしています。
「Zoomを使ったオンライン講座のひらきかた」では、
どのようにすれば、オンライン反転授業を実施できるのかをお伝えしています。
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いかがでしたか?
「脱落させないオンライン講座」の肝は、
「主体的な学び」だというのが、私たちがたどりついた仮説です。
文科省が2018年に発表した学習指導要領のポイントと同じですから、
それは仮説ではなく、
すでに多くの人がたどりついている「答え」なのかもしれません。
では一体、「主体的な学び」とはなんなのか?どうしたらそれを実現できるのか?
私たちは、「オンライン講座のひらきかた」だけではなく、トオラスが現在提供している講座やサービスにおいても、常にこの軸からずれないよう自問自答し続けているし、それは、私たち自身の組織づくりにおいても同じことです。
※「オンライン講座のひらきかた」についての現在の情報については、Webサイト等をご確認ください。
https://zoom-japan.net
次回は、「国境を超えてつながるコミュニティ」をお伝えします。
https://note.com/torus2020/n/n0d306c832e60
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