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日本ラクロスの魅力

日本のラクロス選手は9割以上が大学から競技を始めます。カレッジスポーツと呼ばれる所以です。高校までにやっていた競技は多種多様でラクロスを始めたきっかけも人それぞれですが、一つ共通していることがあります。それは高校までに競技を

「極めることができなかった人たち」

だということです。もちろん人によってかなり差はあります。甲子園や花園などの全国大会に出場した/活躍した選手なども一定数いますが、そういう選手もトッププロを目指せるレベルであることは非常に稀です。メジャースポーツで思うような結果を残していたら当然その競技を続けるのが筋でしょう。

これはマイナースポーツ、カレッジスポーツの宿命で「ナメられる」ポイントでもあります。ラクロスを知らない人から「ナメられている」と感じたのは一度や二度では無いです。

しかし大学4年間のラクロス生活は、ラクロスを知らない人の想像を遥かに超える厳しさです。まず朝が早い。練習のある日、つまり週5-6日は4時起きです。そして「地上最速の格闘球技」とも呼ばれる強度の高いスポーツのため、練習の疲労感が半端じゃない。加えてミーティング、ウェイトトレーニングなど、練習以外でもかなり時間を取られます。家に帰れば壁当てなどの自主練習や動画研究。授業以外のほとんどの時間をラクロスに取られます。初心者ゆえに課題が山積みだからです。そして4年間と時間が限られている中で競うわけですから、サボった分は結果としてそのまま出る。文字通りラクロス漬けの生活です。

日本のラクロス選手は貴重な大学生活をラクロスにほぼほぼ捧げるわけですが、その注目度や客観的に見たリターンを考えると「見合わない」。日本一になったとしても大々的にメディアに取り上げられたりはしないし、目に見える「報酬」は少ない。

ただ、ラクロスにのめり込み、ラクロスを愛してやまない人は日本にたくさんいます。それだけの価値は絶対にある。ラクロスは面白い。自信を持って言えます。多くのラクロス関係者は同じ想いを抱いていると思います。

ただこれを多くの人に知ってもらってはじめて価値を「一般化」することができる。価値が社会的意味を持つ、と言い換えられるかもしれません。

スポーツは(スポーツに限らないですがスポーツは特に)必死で結果を追い求める過程・ストーリーがあるから面白い。どっちが勝った、と言う事実だけでは意味を持たないけれど、その過程・ストーリーがあるから結果に色がつく。一流選手のサクセスストーリーに胸が熱くなるのは彼らの背景、努力、苦悩を知った時でしょう(“The Last Dance”を観て心を動かされるように)。

そして日本のラクロス選手の過程・ストーリーは、実は「一般化」しやすいと思います。なぜなら日本のラクロス選手は「凡人」だからです。一度は挫折を味わった。それでも競技を変えて自分の全てを懸けてみる。右も左もわからない状態から試行錯誤して結果を求める。

凡人が挫折を乗り越え努力して結果を出す。とても共感しやすいストーリーです。ほとんどの人が「凡人」なのですから。世の中誰しもが挫折を味わいながらそれぞれのフィールドで輝こうとしている。そんな中で懸命に「ラクロス」という新しいフィールドで輝こうと努力し、実際にグラウンドで自分を表現する姿は人々に感動を与えるのでは無いでしょうか。

日本ラクロスには日本ラクロスならではの魅力があると思うのです。

ただ、人々はそもそもラクロスとの接点を持つことが少ないです。仮に何処かで接点を持っていたとしても意識を向けてもらえない。だからその過程やストーリーを知り得ないし、その魅力を感じることもできない。

この問題を解決することが日本ラクロスの成長に繋がるのではないでしょうか。日本ラクロス界はその解決への努力が足りていないのかもしれません。

どうやってこの問題を解決するか、答えなど分かりませんが、ラクロス技術を習得した時のように試行錯誤して行くしか無いのでしょう。ただ一つ言えるのは全体として発信の量が少ない、ということです。マイナースポーツゆえにメディアに取り上げられづらいのだから自分たちから発信して行くしかありません。マイナースポーツなりの、弱者なりの戦い方をしなくてはなりません。もちろん様々な仕掛けや発信をしている方や団体もありますが、その数は限られています。個々人がそれぞれのコミュニティに向けてきちんと発信していき、応援したくなるような存在になることが大事なのでは無いでしょうか。

と、偉そうに言っている自分自身も全然発信してきませんでしたし、ラクロスコミュニティ外の人をきちんと意識できていません。「日本ラクロス界を盛り上げたい」という想いは持ちつつも、それに向けたアクションを起こせていません。

そこでまずはnoteをはじめてみました。とりあえず自分なりの発信をしながら試行錯誤していきたいと思います。

最後に同世代の選手たちへ。

今の僕たちの行動が数年後、数十年後のラクロス界に大きく関わってきます。自分たちで動かなければ今と状況は変わりません。ただ上手くなるだけでは不十分です。何よりラクロスに費やしたこれだけの努力が報われない。具体的に何をするべきかは人によって違うと思いますが、小さなことからでも行動していきませんか。去年、我らが鈴木潤一さんはYouTubeを始めました(アゴラクロスチャンネル、で検索)。今年Ratelsという新チームが発足しています。同世代で動き始めている仲間はいます。僕たちもできることを模索して行きましょう!


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1995年生まれ。今年からカナダ(コキットラム)にてラクロス留学中です。