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インバウンド100 Vol.8 愛宕商事Jenya Yuss~新潟インバウンドカレッジ編

こんにちは、インバウンドプロデューサーの木立です。
転職して落ち着いてきましたので、止まっていた観光フロントランナー編を再開していきます。

これからは実際の現場でのプレーヤーにスポットを当てつつ、私が関わってきた新潟県観光協会さんの新潟インバウンドカレッジの取り組みを紹介していきます。

https://note.com/torukidachi/n/n9517eee52fe1

新潟インバウンドカレッジ Season1についてはこちらをご参照ください。

私は普段はマーケティングをしていることが多いのですが、教育学部出身者ということもあり「観光の人材育成」はとても大事にしています。インバウンドは日本人向けの観光よりも幅広く考えないといけないことも多いし、まだまだ情報や知識が体系化されていなません。それなのでインバウンド100で紹介してきたような仲間たちと一緒に育成事業を手掛けています。

令和5年になりこれから新しくSeason2が始まるとことで、新潟インバウンドカレッジ第一期修了生にインタビューをして、何が良くて、何が課題だったのかなということを私自身振り返っていきながら、これからインバウンドを学ぼうとしている人のイメージにつながるといいなと考えてnoteを書いております。


>ユスさんは普段どんな仕事をしていますか
愛宕商事という新潟の旅行会社で、インバウンドの旅行手配、ガイド、通訳、プロモーション全部やってい ます。新潟県の事業もやって、新潟県内の外国人のネットワークをつくっています。インバウンド旅行会社としてEDGE OF NIIGATAというブランド名でやらせてもらっています。


>かなり幅広く仕事していますね。いつもユスさんのSNSで楽しく旅しているなといつも写真楽しくみています。

新潟で生活するようになったのは2018年くらいから始まりました。私は新潟の自然がすごい好きなんです。
個人的に新潟の人もめっちゃ好き。優しい人が多くて。人について悪いことがない。この前もシンガポールのお客様が来て、新潟の自然に喜んでくれてました。向こうは自然がないから楽しいんだと思います。他にも燕三条のクラフトとか包丁つくりとか紹介したり、新潟県内の歴史、文化の紹介している。

>新潟にインバウンド旅行客がどんどん来てるんですね。仕事をしている中で課題はありますか
新潟県内の観光地で言うと、インバウンドのお客さんを受け入れるにあたって何が必要かわかる人は少ないと感じます。国内の日本人旅行者と海外の旅行者が全然違う。そのことをもっとみんな理解してほしい。

新潟県内の中でも色々なローカルな文化がある。それぞれとても興味深い。阿賀町では狐の嫁入り屋敷で狐のメイクができるところがあります。


日本国内の旅行だったら、日本人は狐の嫁入りがどういうものか知っている。興味があれば旅行する前からそれがどういう意味を持つのか日本語でさらに調べることができる。そして現地で説明を受けてメイクをしてみんなで楽しむことができる。
でも海外からくる人はわからない。なんで狐なの?狐がなんでお嫁に行くの?この狐面を被る文化がこの地に何故あるの?という疑問に対して、前提から説明をしないといけない。
シンガポールの旅行者を連れていくにあたって、日本人向けの説明文をもらいましたがこれを英訳するだけでは足りません。
どうしてこの狐のメイクがこの地で始まったり、神事とされているのかが説明されておらず、日本語を英語に直訳してもわからない。

よくよく調べてみると。嫁入りする時の夕刻の提灯の行列が狐火のように見えたりしたことになぞらえられて狐の嫁入りと呼ばれたという説があるようです。
その狐火は超常現象や怪異のようなものではなく、地中のリンが燃えて発火をしたのではないかとも言われています。リンが多く含まれるということは、その土地は肥料が豊富だということで、狐火が多く見えた年は豊作だったという言い伝えもあります。

米処である新潟と、豊作を示すサインである狐火と、狐の嫁入りとのつながりがわかれば、狐メイクを説明できるのです。もう一度言うことになりますが、日本人向けの説明だけでは彼ら彼女らのWhyには答えられません。

>ちなみにインバウンドカレッジはいかがでしたか
めちゃめちゃ良かった。Season2も仕事がいけるなら全部行きたい。
修了式の日にみんなに言ったように、インバウンドのコミュニティ感じられるは大事。
インバウンドカレッジで出会った、ますがた荘の水野さんとはオーストラリアから番組をつくってる人を招いた時に、水野さんのところに泊まってもらって一緒にスノーボードもした。HOME HOME NIIGATAの舞子さんと出会えたのも嬉しいですね。今も仕事を頼んでますよ。妙高のBILLさんとも知り合えた。みんな新潟各地でそれぞれ自分達だけやっていた中で、インバウンドをやっている人たちのコミュニティが作れたのはホントによかった。
講師の先生のレクチャーも良かったけど、それ以上にネットワーキングが大事だった。

>確かにみんな揃って良い仲間と出会えたと言ってますね。これからチャレンジしていきたいことはありますか

これからインバウンド旅行者がどんどん増えてきているので、新潟県内の色々なところに連れて行きたい。私の場合個人旅行者が多いけど、県内のコンテンツづくりもできると思う。HPは今リニューアル中で沢山英語の記事を書いている途中だけど、新潟県内の旅行コンテンツを扱うOTAになりたいです。新潟県内の体験のHPに乗せて、カレッジで出会った仲間や素敵なコンテンツを紹介していきたい。あとコロナも終わったので海外の旅行秋者に直接セールスしもに行きたい。

新潟はいいとこ沢山あるからね


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取材後記
ユスさんは、とにかく明るい。仕事の話をしていても前向きだしインバウンドカレッジのムードメーカー。実際に目の前のゲストを案内して自分でSNSの運営もしている実践者なので、講義の内容の吸収力がとっても高かったです。新潟の観光コンテンツを扱う地域の着地型の旅行会社がもっと活躍できる環境を増やしていけるよう、自分も頑張ろうって前向きな気持ちになれる素敵な方です。

インタビュー・木立徹
ソリッドインテリジェンスのプロデューサー。これまで手掛けたインバウンドの公共事業は180以上。仕様書を読むのと革細工とHIPHOPが趣味。インバウンドの専門家のコミュニティの運営をしている。
大阪府出身、さいたま市在住

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