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友人の会社の(ほぼ)初期メンバーをやってみた話

9ヶ月間(2020/09~2021/07), 友人の会社でほぼ初期メンバー(Software Engineer)として働いていた. 
自分は忘れっぽいタイプなので, 働いていた時に何を思っていたのか.
実際何が楽しくて, 何が辛かったのかを残しておきたいと思う.
※次回このような機会があった時の判断軸にするため

プラス, こういった話は大成功or大失敗のどちらかの記事を目にするので, ほぼ何も起きなかった話は珍しいかなと思い...

入社までの経緯

誘われた相手は小学校時代の同級生だが, 付き合いが長いわけではなかった.
※詳しい関係性を説明すると無駄に長くなる...

創業する前から新しく会社を作る時は軽く手伝って欲しいと言われており, 正式にお誘いされたのは, 創業付近だった.

その場でOKを出したが, その時所属していた会社での仕事を終わらせてからにしたかったので, ある程度時間が経ってからjoinしたので, ほぼという感じである.

プロダクトに共感できないと仕事が辛い人間だった

お誘いがあった時, Webサービスを作りたいレベルでプロダクトへの共感よりは, 創業期をSoftwareEngineerとして関わることを一生に一度は経験したいというレベルで入社した.
プロダクトがある程度形になるまでは開発に集中することができ, 新しい技術の勉強やサービスが形になっていく達成感などでとても楽しかった.

だが, ある程度形になり社内利用やプレリリースが始まると『どうやったらユーザにサービスの価値を感じてもらえるのか?』『サービスの悪いところはどこか?』『サービスが落ちたりしていないか?』『致命的な不具合はないか?』など純粋な開発以外に考えることも増えてきて, どんどん憂鬱な気分になった.
※軽い鬱状態になってしまった

前職では開発以外にも企画書を作ったりデザインしたり, 営業資料を作成したり顧客対応したり, 深夜や土日に不具合対応や障害対応, リリース作業もしたりしたが, 特段苦ではなく楽しかった.
なので, 開発以外の作業が嫌いなわけではなく, それどころか業務時間外にプロダクトのことを考えたり触ったりするほどだった.

大きく違うのはプロダクトに共感や愛がないことだった.
プロダクトに共感がないとユーザに価値を感じてもらいたいと本気で思えないし, サービスを触るのも苦痛になってしまう.
自分は仕事をする上でプロダクトが最重要であることがわかったのは一番良かった学びである.

友人から同僚に変わっていく

僕の周りは会社を立ち上げた人間が多く, 高校の友人の会社を副業として手伝っていたこともあり, それがとても楽しかった.
これがメインの仕事だったら楽しいだろうと想像していた.

しかし, メインの仕事にすると会社なので一応上下関係はあるし, 仕事なので不満に思うこともあるし, それを言えないこともある.
ただの飲み会でも友人というより, 上司との仕事という気持ちになってしまう.

ちょうど良い距離感を保てるような人であれば特に問題ないと思うが, 僕は副業で友人と仕事するくらいが丁度良い関係性を維持できると感じた.

漠然とした将来への不安

人生で一度は創業期に携わりたいと思っていたので, 資産はかなり増やしており, この選択に失敗して一生バイト生活でも今の生活を維持できる自信があったので転職を決意できた.

だけども, 漠然とした不安が日に日に膨らんでいった

低い給料が原因なのか.
月日が経つごとに減っていくスカウト数なのか.
日々成長を実感できないからなのか.
夢だったIT関係から離れてバイト生活になったら, 生きがいを感じられないであろうことなのか.

本当のフルスタックの辛さ

関わっている人間は何人かいたが, 実際にフルで手を動かしているのは自分だけ.
やらなきゃいけないことは無限にあるし, エンジニアとして自分がやりたいこと/改善したいこともどんどん出てくるが, やる時間はない.

相談する相手もおらず, 毎日行う自分の選択があっているかどうかもわからない.
全部やらなきゃいけないフルスタックはかなり辛いなと感じると同時に, それが意外と楽しくもあった.

創業期の楽しさ

短い期間だったが, 楽しいイベントは何回もあった.

- 小さな部屋でギュウギュウ詰になりながら仕事
- 高級店で社長の誕生日祝い
- コーポレートサイトの素材作成のために, スタジオを借りて写真撮影
- オフィス移転
- 神社で祈祷
- KPI達成で盛り上がる
- 夢を語る
- 社員の増加
- 終電を逃してビジホに泊まる

会社への愛情は経験した会社の中で一番だった気がする.

次にまた違う友人から誘いがあった場合

当たり前のことかもしれないが, 普通の転職と同じようにやりたい事業を詳しく聞き, その事業に共感できるかは確認した方が良いと思った.

そして, 最低1, 2年は副業などで関わってから入る/入らないの選択をした方が自分にはあってそうだ。

失敗だったのか?

楽しいこともいっぱいあったが, 短い期間で転職を選んでいるため失敗だったのかなと思う.

でも, 貴重な体験をすることができ, 学びや発見もたくさんあった.
転職先も行きたいと思っていた2社の1つだったこともあり, 後悔は全くない.


創業期を2, 3年がっつり経験したいという気持ちはまだあるので, 実際に経験をした感覚を元に, その時の現状と比較して選択できるようになったのは本当によかった.
(若い今失敗したので軽症だが, 歳をとってからの失敗は重症になりそうなので)

僕みたいなポンコツなエンジニアでも, キャリアに傷は付かなかったので, こういった挑戦を安易に選択するのもありかなと思う.

PS

創業1年目で, 年商数億/単月の粗利1,000万円以上だったので, 会社の成長自体は悪くないものだったのかなと思う.
※僕は新規プロダクトの開発だったので, 会社の成長には全く貢献できなかったが...

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高木徹@TTrpbm
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