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【読んだ本】 顧客がほしいと思う30の「価値要素」/エリック・アルムキスト

どのようなことが学べる本か

・消費者が根本的に持っている「30のニーズ」は何か
・その「30のニーズ」をどのようにサービス企画やロイヤリティ向上に活用するか

どのような人にオススメか

① サービス・製品の企画設計をしているプロダクトマネージャーやUXデザイナー

② ブランドや顧客ロイヤルティを企画設計しているブランドマネージャー

③ 良いサービスをつくりたいと思っているすべての人

どのような内容か

① 消費者の30のニーズ(何に価値を感じるか)は以下。ピラミッドの上位層の方が、消費者への影響力が大きい。

② 提供できている価値が多いほど、高い顧客ロイヤルティを享受し、売上高を伸ばし続けることができる。

③ 業種や業態によって価値の重要度は変化する。

④ 消費者がどのようなニーズを持っているか、競合他者がどのような価値を提供しているかを見極め、自社の価値増大の方針を定めると良い。

読んで思ったこと

① 無数にある消費者のニーズを最小限まで絞り込んでいるため、30のニーズはどれもとても抽象的な言葉が並んでいる。こういった抽象的な言葉は、具体化⇆抽象化を柔軟に行き来できる思考をトレーニングしていないとなかなか役立ちにくい。

② 一方で、0から1を生み出すための「デザイン思考」ではまさにこの具体化⇆抽象化が大事な能力になってくる。この本の30のニーズは、具体化⇆抽象化の手法である「アナロジー思考」や「新結合」をする上で使えそうだ。

③ 価値には「重要度」と「影響度」があるとのこと。
「重要度」は消費者が価値をどれだけ求めているかの度合いであり、業種や業態によって違う。一方で「影響度」は消費者の生活や人生にどれだけの変化を与えるかの度合いであり、業種や業態によって変わらない。影響度が大きい価値は自己超越・自己実現・希望の創出など。

「重要度」が大きい価値と「影響度」が大きい価値がまったく違うことから、影響度が大きい価値は、消費者のニーズとして表出しにくいということだろう(インサイト)。重要度の高い価値を提供しつつ、影響度の高い価値を探り当てることが大きな価値提供・他サービスとの差別化に繋がるはず。



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